表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絆のクラフトマスター ~兄妹で挑む救世譚、鍛冶師の【武器スキル創生】で最凶の魔王を討つ!!~  作者: 羽羽樹 壱理


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/54

閑話・【アンリアルウィッチ】のための髪飾り――⑦

「あのねェ、『想いに誠実』と『なんでもいい』は、まったく違うだろうに」


 その、たまたま工房を訪れたお師匠様のおっしゃったことに、クラリスさんは机に突っ伏して沈み込んでしまった。


「ヤチコドムドさんもさぞ驚いただろうねェ。ヨモヤマとマチコも、そこらへんは分かってただろうに」


「リョウガです、お師匠様……」


「モニカだよぅ、お師匠様……。あとお相手の人はイチコドールさんだよ」


「…………こんなヤツに説教されてるなんて」


 クラリスさんはふさぎこんでしまい、ボクたちはどうにかしようと知恵を振り絞っていたけれど――そこに、来客があった。


 工房を訪れたのはイチコドールさんだった。


「あの、クラリスさん……。少し、お話、よろしいでしょうか?」


「え、ええ……」


 連れ立って外へ出て、二人は何かを話していた。


 そして、僅か五分後。


「――――っヘ、ヘヘ……。マア、今回のことは――こういう結果だった、ということ、ネ――……。残念ながら――でも後悔はないわ、フフ、それだけのこと――……」


 イチコさんはどんな話をしたのか、クラリスさんの沈鬱ちんうつは、雲一つなく晴れていた。


 哀愁(?)を漂わせて髪をなびかせた【アンリアルウィッチっぽいポーズ】をとるクラリスさんの様子に、お師匠様は「ヨカッタね」とお声をかけた。


「さすがイチコさん、慣れてる」


「うん……」


 そして、そのような顛末があった、その日をさかいに。


 クラリスさんは時々物憂(ものう)げな息をついては、「あのとき、想いを寄せることは幸せだった。私は想いを寄せることで人間的な成長をげたのだろう――ああ、人間、想いを寄せること、それ自体が素敵だ……」と、要約するとそういった内容を詩的にも武勇伝的に語るようになって、そのたびに、モニカは何かに耐える顔になっていた。その顔やめて……。


 まあ、でも――……。


 その人が幸せならいいか。


 そのようなことを二人して思った、ある日の、ボクたちの物語だった。




『【アンリアルウィッチ】のための髪飾り』――了。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ