3/5
三通目|直人(未送信の下書き)
シャミム君、君の声は届いたよ。
小さな字で書かれていたけど、それは僕の中でとても大きな音だった。
「僕の部屋にあるもの」……それは、とても難しい質問だった。
なぜなら、僕の部屋には何もないような気がしていたから。
でも、君の手紙を読んだあと、
僕は押し入れから古いカメラを出してきたよ。父がくれたものだ。
その中に、動かないけどラジオも入っていた。君と同じだ。
君のラジオの音、僕は聞いてみたい。
本当に聞こえないかもしれないけど、想像することはできる。
そして、想像することで、世界と少しだけ繋がれるのかもしれない。
(この手紙を出せるだろうか、まだ分からない)




