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顔文字 小話『な~が♪ もっち、もち☆(校正&再掲)』

作者: 尾生 礼人

世界は瘴気(しょうき)(つつ)まれていた──。


人類が妖光(ようこう)エネルギーを濫用(らんよう)した結果である。


このまま瘴気が世界を(おお)い続ければ、人類は滅亡する──。


全人類が総力をあげ、妖光エネルギーに頼らず生きていく方法を模索(もさく)する中、ついに瘴気を出さない 原始(げんし)の力 ‘魔導力(まどうりょく)’ が発見された。



\(^○^)/

「みなさん!

魔導炉(まどうろ)は、瘴気(しょうき)を一切 出さない革新的な装置です!

その寿命は数十年と、コスパもサイコー!

この素晴らしい装置を、全世界に広めようではありませんか!」


聴衆 起立し、拍手 喝采。



( ´∀`)/

「──よぉっ! 演説、ご苦労さん♪」


( ̄へ ̄)

「お前か……。この部屋は、関係者 以外 立ち入り禁止だぞ?」


( ´ー`)

「マァマァ……。堅いこと、言いなさんなって……。

さっきは また、ずいぶんとデタラメを並べたじゃあないか?」


(  ̄- ̄)

「人聞きの悪いことは言わんでくれ。ウソは言ってない──」


( *´艸`)

「たしかに、'エネルギーを生む際には、' 瘴気を出さねぇよな……? だが、扱いの難しい魔導炉は、その整備の多くを妖光エネルギーに頼らざるをえない……。

従来(じゅうらい)どおり……いや、従来より はるかに多くの瘴気が排出されるだろう」


( ´ー`)

「……いまさら。

知ったところで、反対する者も おらんよ」


(*´,_ゝ`)

「そりゃ、あんだけ 手なずけたり 叩き潰したり してりゃあな……?

だが、(くだん)の魔導炉は一歩 間違や、大陸ひとつ消し飛ぶシロモンだ。

テロ災害 対策 予算を まともに組んだ日にゃ、その(がく)ぁ 天文学的になる……。

逆に、まともに組みさえしなきゃあ、バラまくカネの用意どころか、おつりまで くる……」


(;`ヘ´)

「…………」


┐('~`)┌

「それに……いいのかい?

エネルギーが生みだされる たんびに大量 発生するケガレたツクモ神はよ?

浄化にゃ、腕利きの呪術師がダース単位でも千年は かかるぜ?

それに、魔導炉 自体、いくら長持ちするったって、いずれぁ寿命が くる……。

そんときゃ、お焚き上げの儀式に 膨大な人員、気の遠くなるような年月、莫大な予算が かかる──。

とてもじゃあないが、‘コスパがサイコー!’ なんて……」


(`д´)

「──何が欲しいんだ?」


( -.- )

「政治の世界に興味がある……」


( -_-)

「……あの世界は、そう甘くはないぞ?」


(´ー` )

「なぁに、政治屋どもの弱みなんざ、星の数ほど握ってる……。

それに こちとら世論 操作は お手のモンよ。

なんか あった日にゃ、隠蔽 工作だって引き受けるぜ?」


( `_ゝ´)

「……いいだろう」


‘完’

妖光エネルギーは、妖丹(ようたん)(固体)・妖気(ようき)(ガス状)・妖泥(ようでい)(油状)、三つのいずれか から生み出されます。


その内、妖丹を使った瘴気(しょうき) 機関(きかん)は、産業革命を もたらしましたが、瘴気による公害をもたらし、今日では自然 破壊の元凶として槍玉に上げられています。


しかし、妖丹からエネルギーを生み出す妖光炉は、瘴気を出さない新型が数十年前に建設 済み……。


他国にも複数を建設、実績は十二分に ありますが、ながらく『試験中』とされ、マスコミと それに踊らされた(または共謀した)環境 活動家によって、妖光エネルギー及び、妖光炉の廃絶が訴えられています。



魔導炉で大量 発生したケガレたツクモ神は殺生石に封印され、妖泥 大馬力エンジン搭載型トラック に載せられ遠隔地へ運ばれます。


万一、テロリストの手で封印をとかれた日には呪波 汚染が発生、おびただしい被害が生じるため、検非違使が乗る これまた 妖泥エンジン搭載型 警備 車両が護衛として同行します。

(両者 合わせて数十台が、瘴気を吐き出しながら長距離 移動……)


一時期、その殺生石を海中に不法 投棄するのが世界中で流行(はや)りました。(現在では(すた)れた やり方……のはずです)


不法投棄された殺生石は海洋を呪波 汚染。その汚染された海水は雨雲となって陸地へ移動、大地に降り注いで大地を汚染。


世界中の至る所、目に見えない形で厄災が進行中です。

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