免許皆伝
少し短いですが師匠との別れの話です。
「スーラよ、いい加減起きんか。もう昼じゃよ?」
………昼?そんなバカな…
俺はおぼろげな意識から覚醒する。
俺はそっと目を開ける。目ないけど
偉大な太陽さんはすっかり真上にいる。
あっれぇ、おかしいな
「ふぅ、お主は寝すぎじゃ。今日は寝かせてやろうかと思ったのじゃがのぉ。」
やれやれといった様子でスラじいが言う。
「さぁ、降りるのじゃ。」
俺と師匠は木から降りる。
もう今日で一週間か、厳しい日々だったけど終わるとなるとなんか悲しい物がある。
「師匠、一週間ありがとうございました。」
「ほぉっほぉっほぉ、お主こそ、儂の我儘に付き合ってもらってありがとうのぉ」
何度も死にかけたりしたけれど実際死んでいないのは事実だ。きっと師匠は俺の限界を見極めて修行してくれたのだろう。
「スーラよ、最後に師匠として話してよいかのぉ?」
「ええもちろん、お願いします。」
俺はそう答える。もしダメなんていったらどうなるんだろうと一瞬思うがさすがにそんな事は出来ない。
「お主が今何か悪いことを考えたのぉ、まぁよい。儂が伝えたいことは、色々な事に挑戦し、それについて沢山考える事が本当の経験という事じゃ。いい経験を積むのじゃぞ?」
「はい!」
ただ体験するだけではダメだという事だろう。
それについてしっかりと考えてこそ己の経験となる。
それがスラじい、いや師匠の伝えたい事だと俺は理解した。
「うむ、星の数ほどあるスキルをどう使うかはお主次第じゃ。沢山試すと良い。」
俺はふと気になって師匠に聞く。
「師匠はこれからどうするんですか?」
「儂か?とりあえず気がすむまで生きようかのぉ。もう未練もないんじゃからな」
「一緒に来ませんか?」
師匠がいてくれれば心強い。
「その気持ちで十分じゃ。それにお主は免許皆伝じゃ。これからは一人でもやっていけるじゃろう?」
「はい!」
本当にお世話になった。
たった一週間の間だったが、一日一日がとても濃い充実していた。
やっぱり別れは胸にくるものがある。
目がなくて本当に良かったと思う。
もしあったらこんな顔は見せられないだろう。
「師匠、本当にありがとうございました!!!」
「ふぉっふぉっふぉ、では気をつけるのじゃぞ」
「はい!」
尊敬する師匠に一礼して、皺が寄っただけだが気持ちが伝われば良いと思うのだ。
そうして俺はその場から立ち去った。
これからはスラりんを探そうと思っている。
土産話もできて会ったら自慢ばっかりしてしまう気がする。
俺はポヨポヨと師匠が見えなくなるまで歩き続けた。
修行前
ステータス
名前 スーラ 種族ウォータスライム
称号 冒険者殺しのスライム:クリティカルアタック率・ダメージ上昇
レベル5
生命力8
魔力8
攻撃力7
防御力5
敏捷 6
スキル
睡眠、食事、水魔法、念話、水泳、火魔法、登木
修行後
ステータス
名前 スーラ 種族ファイアスライム
称号 冒険者殺しのスライム:クリティカルアタック率・ダメージ上昇
レベル5
生命力8
魔力15
攻撃力7
防御力5
敏捷 6
スキル
睡眠、食事、水魔法、念話、水泳、火魔法、登木
分裂・変形:分裂、形状を変化する事ができる。
縮地:敵の隙がわかる。
気配察知:気配を察知する。
気配遮断:自分の気配を抑制する。
捜索:隠れている者を発見する。
隠密:認識を阻害する。
暗視:暗い所が見える。
スキルで追加し忘れている物がある場合は教えて下さい!
技やスキルを募集します!
これ使わせたいなと思うスキルを出来るだけ仕組みまで含めて教えて下さい。
スーラが覚えるかもしれません。




