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戦いを避けるためには

最近色々な小説を読みます。そして思う事がいくつか…

まずはやっぱおもしれぇな。

ただの文章でもなんかもう小説感があって…

自分の文とはホント違うなと実感させられます。

いつか追いつくぞ!

そんな気持ちで頑張りたいです。

そしてあわよくば

この小説が本になればな…

いえ、実力があればなれるはずなので

皆さんが楽しめるように頑張ります!

長くなってすみません!

俺はめっぽう高い木の上で目を覚ました。

ちょっと調子に乗りすぎたかもしれない。夜空が綺麗だったので少しでも近くでとか考えてたら

落ちたら死ぬな…そんな高さに俺はいる。

あたりはまだ薄暗い。

太陽はまだ登ってはいない、しかし山際からうっすらその存在を感じさせる。


なぜ俺がこんなにも早い時間に起きたのか

それは数分前………


「スーラ、早く起きろ。儂は老人じゃぞ、すこし違うかのぉ、老スライムじゃ。朝が早いのは当然じゃ」


「んん、あと三分…できればあと五分は欲しい……」


俺はなんとか寝ようと抵抗するも


「三分寝ても五分寝ても変わらん、今起きるのじゃ」


「…なら一時間…」


「ふむ、そこまで言うなら寝させてやろうかのぉ、もしかしたら儂の手が滑るかもしれんが…この高さなら永遠の眠りにつけるぞ」


「はい!起きました、起きました!師匠もスライムなんだから手なんてないでしょう!?」


このスラじいは朝がとっても早い上に、起きないと軽く脅してくるのだ。

命の危機を感じて寝むれる胆力は俺にはなかった。

少しばかり景色が良いからって

高い木の上になんか登るんじゃなかった。

そう後悔するも時すでに遅し…

俺は師匠に急かされ木を降りる。


「にしてもこの登木スキルは便利じゃのぉこの高さの木でも余裕を持って登れるのぉ」


いつの間にか登木スキルを手に入れてたようだ。

俺がスキルの話をしたからだろうが

俺は結構木に登ったのになかなか手に入らなかったのに…

さすが師匠感をひしひしと感じる。


「ほぉっほぉっ、何を言っておる、このスキルを見つけたのはお主じゃ。これもお主の生き延びる(すべ)なのじゃのぉ。いきなり儂の方が教えられるとは…やはり儂の判断は間違いないのじゃ」


なかなかに嬉しいが…やっぱり照れ臭い……

あとやっぱり考えが読まれまくってる気がする。


「お返しに()()()()と教えないとじゃのぉ…」


ん?なにか今悪寒が…

き、気のせいかな………


スラじいと俺は木から降りた。

俺の師匠は話しはじめる。


「さて、まずはなにから行こうかの?うむ、まずはあれじゃな。」


一体なにを教えてくれるのだろうか…

さっきの悪寒が関係しなければいいのだけれども…


「そう心配そうな顔するでない、儂は嘘なんぞ教えんよ?」


それは信用しているが…


「ではまず儂が最初に教える事は…」


「教える事は?」


「戦わない方法じゃ!」


ほっ…俺はひとまず安心する。そんな危ないものではなさそうだ。


「戦わない方法とは?」


「うむ、それはのぉ、スライムの儂達では冒険者に勝つなどまず有り得ないのじゃ。その多くの理由は攻撃力の低さが原因じゃ。つまりスライムが生き延びるにはまずたたかい自体を避ける事が大事じゃ。

いくつかのポイントがあるからのぉ、それに関するスキルも教えるから安心しておれ。」


なるほど、あの時は例外だったのだろう。

くしゃみ君の性格が歪むほどだ。

よっぽど有り得ない事だったのだろうし、確かウォータスライムでは初だったんだよな。


「戦いを避ける(すべ)、その一!」


スラじいが言った。

曰く

『相手より先に相手を見つける事!』

だそうだ。

納得はできるが一体どうするのだろうか。

影からこっそり見るぐらいなら俺にもできるが…


「ふぉっふぉっふぉ、そんな簡単な物ではないのじゃ。これにはスキルが必要じゃ。」


「なんのスキルですか?」


「気配察知じゃ」


中々難しそうなスキルだ。獲得できるのだろうか。

あとやっぱり考えが読まれてる…

もう何かしらのスキルを持ってるんじゃないか?

そう思ってジト目で見るが…

なんじゃ?と聞き返されてしまう。


やっぱ違うのか?


そうだったそんな事考えてる場合じゃない、

どうやったらその気配察知スキルは獲得できるのかだった。


「気配察知を覚えるのは、まぁそんなには難しくないのぉ、ようは気配をより強く感じればいいのじゃ」


気配って具体的になんだろう?感じるけどよくわからないものだ。


「お主も実は感じた事があるはずじゃ」


そう言われてますます混乱する。


「じゃあ聞くがの、お主は儂をどうやって見つけた?」


俺は昨日の事を思い出す。

そういえば…何か視線みたいなのを感じて見つけたような?


「思い出したかのぉ?それが気配じゃ。」


「…でもどうやったら獲得できるんだ?」


俺の呟きに師匠が答える。


「それはのぉ、ひとまず次のポイントを教えてからじゃ」


曰く『相手に見つかるな!』


ふむ、さっきは「相手より先相手を見つけろ」で、今度は「見つかるな!」か…見つからなければ戦いにはならないな。


「師匠、それにはどんなスキルがいるんですか?」


「気配遮断と隠密じゃ」


二つも…?!前のと合わせれば三つだ。

そんなに覚えられるかな?


「具体的にどうすれば…いいんですかね…?」


俺は素直に聞く。


「より具体的な話をしようかのぉ、気配というものは大きく魔素が関係するのじゃ」


「???…どういう事ですか?」


魔素って魔法になるエネルギーだろ?

それ以外になんかあるのか?


「ふむ、なるほど。お主は魔素について少し勘違いをしておるな」


「魔素ってエネルギーじゃないんですか?」


「それは半分正解で半分間違いじゃ。魔素とはエネルギーと物質の中間に値する物じゃ」


エネルギーと物質の間?


「身近な例では儂達、つまり魔物じゃ。」


うん、???が増えるばかりだ。

どうゆうこった???


「はぁ、俺達のどこがエネルギーと物質の中間なんですか?」


「お主は魔物の体は何でできていると思うのじゃ?」


ふーむ魔物がなにでできているかって、そんなん知らん!

……いや真面目に考えよう。

魔素溜りがどうとか言ってた気がする。

魔素が溜まってる所に魔物が生まれるとか

つまり…魔素からできてる?


「そうじゃ、儂達の体は魔素からできている、つまり物質じゃ。魔法に使う魔素はどこから来ている?」


俺は水魔法の時を…

ん?今俺答えたっけ?

まぁいいか、いいのか?

いやそんな事を考えてたら身がもたない。

水魔法の時は確か使えなくなったから体の中の魔素を使ったんだよな。だから火魔法も同じだろう。


「体内の魔素?」


俺は疑問形になりつつも答える


「うむ、そうじゃ。つまりわかったかのぉ?儂達、魔物の体には体を構成する魔素とエネルギーとして使用する魔素があるのじゃ」


なんとなくわかった。なんとなくだけど…


「その魔素はもちろん空気中にもあるのじゃ」


空気中になければ魔物は生まれないだろう。


「ならどんな風に空気中にあるのかのぉ?」


どんな風に?そんな事考えた事がなかった。

俺はしばらく沈黙する。


「ふぉっふぉっふぉっ、まぁいいこれくらいは教えてもいいじゃろう。魔素は一定の間隔を開けて空気中に存在しているのじゃ。魔素はお互いに引きつけ合い、反発してその距離を保っているのじゃが、窪んだ地形や風などによってそれが偏る事がある。それで、魔素が溜まった所には魔物が生まれるのじゃ。」


んん、わかったようなわからなかったような?

とりあえず魔素はツンデレって事?

離れすぎても嫌だし近づき過ぎても嫌だと


「お主が妙な理解の仕方をしてるが、まぁよいか…」


呆れられてしまった。


「それで気配と魔素はどういう関係なんですか?」


「そうじゃった、それはのぉ、魔素は普通一定の間隔を開けて存在している。これは風や地形などで変化するが、もう一つ魔素の位置が歪む場合がある。

それは魔物や人間など空気中より魔素を多く持つ者によってじゃ。その歪みが気配なのじゃ。それをみて敵を見つけるのじゃ。」


「師匠!」


「なんじゃ?」


「なんで魔素を空気中よりも持ってると周りの魔素に影響を与えるのでしょうか」


「本来一定の距離があるものを無理矢理集めているのじゃ

その影響は大きくなる。しかもレベルが上がると魔素量もあがる。だから高レベル者に会うとオーラがあるなどと言うのじゃ。」


「…むにゃ、むにゃ……ふごっー!」


「なにを寝ておる!」


「…っ!ネテマセン!」


「カタカナになっておるぞ?」


仕方ないじゃないか、難しい話をされると眠くなる。

まさか…これも魔法?眠り魔法なのか?


「ふぅ、仕方ないのぉ。聞いても分からんならやってみるしかない…」


「…なにをやるんですか?」


「ずはり、隠れんぼじゃ!これが気配察知を覚えるのに手っ取り早い方法じゃ。」


隠れんぼ!あの噂の遊び!まだ幼い冒険者が遊んでいて、羨ましく思ったものだ。


「じゃあ一分数えて下さい、俺は隠れますんで…」


それを遂にできるのかぁ。絶対見つからない場所に…

ぐげっ!!


「待て、お主が鬼じゃ。儂の気配を感じて見つけろ。」


いきなり掴まれた。手無いけど。

そうかこれ修行だった。すっかり隠れんぼでテンション上がってたわ。


「一分で探し始めるのじゃぞ?」


「はーい!」


そう言いながらも俺はワクワクしていた。

やっぱり隠れんぼは鬼も面白いよな

ただこの数を数えるのが待ち遠しいだけで…


「いーち、にーい、さーーん、よ〜〜〜ん………ぐー……

はっ!えっと、はーーーち!きゅーーーう、じゅ〜〜〜う………むにゃ……っ!じゅーさん!」


やばいやばい、早く起こされすぎて数数えてたら寝る。

俺は寝そうになりながらも六十まで数え切った。

途中本気で寝かけてやばかった。


俺はぽよんぽよん草陰を探し、

木の陰を探すが全然みつからない。

川の中まで見るがもちろんいない。


どこいったんだ?あの爺さんは

もしや殺されたのでは…


さっきも見た草陰をみたり、

岩陰をみたりと何度も繰り返し探すけれどスラじいはみつからない。


はぁ、はぁ、はぁ…


みつからない。もう隠れんぼなんか嫌いだ。

これはあれだ、きっとスラじいは死んだんだ。冒険者達にやられて…

スラじい、まだなんも教わらなくてごめんよ。

俺は師匠に心の中で黙祷を捧げる。


俺は昨日の木の上に登る。高い所からなら見つかるかもしれない…


「勝手に殺すなスーラよ」


「おわっ、おばけっ!」


「だから死んでないわい!」


「あれ?なんで師匠がここに?冒険者にやられたんじゃ…」


「儂はお前さんに生きる術を教えるのじゃぞ?そんな儂が修行の途中で死んだら、生きる術が役に立たないと思われるじゃろが!」


確かに一理ある。


「でも木の上は卑怯じゃないか?」


「儂は木の上にずっといた訳じゃないぞ?お主の後をつけていたのじゃ。お主が草陰を探し、水中を探し、している所を陰ながら見ておったのじゃ。」


なんだって?全く気づかなかった。

あれか?気配遮断だな?


「はぁ、儂はなにも使っておらんよ?お主が致命的に見つけるのが下手なだけじゃ、」


やれやれといった様子でスラじいがいう。

嘘だ、そんなはずは…


「もう夕方近いのじゃぞ。昼過ぎにはじめてこの時間まで見つからないのは、見つけるのが下手と言わんで何と言う?」


スラじいは追い討ちをかけてくる


「え、えと猪突猛進?」


そう言って切り抜けようとするが


「何に向かって突き進んでるんじゃ?!」


一喝されてしまった。


「とりあえず残りの時間は魔法を使ってよく寝て魔素の最大量を増やすのじゃぞ?」


という事で俺はひたすら水魔法を放ち続けている。

火魔法じゃないのは念の為で。

スラじいが言うには、打てなくなるまで打てらしい。

結構疲れる。

それが終わったら寝ていいと…


俺は魔力が枯れ尽くすまで魔法を打ち続けた。

物語の切りどころは難しいですね。

できればサクサク読み進める事ができるようにしたいんですけれど。

早めに更新したいので

応援に、ポイント評価とブックマーク、感想を。

そしたらかなり早くなるかもしれません。たぶん…


現在のステータスです。

修行後と見比べてみて下さい。


ステータス

名前 スーラ 種族ファイアスライム

称号 冒険者殺しのスライム:クリティカルアタック率・ダメージ上昇

レベル5

生命力8

魔力9

攻撃力7

防御力5

敏捷 6


スキル

睡眠:寝る事ができる。

食事:食べる事ができる。

水魔法:水を発生させる。

念話:魔素の波で会話する。音は介在しない。

水泳:泳ぐ事ができる。

火魔法:火を発生させる。

登木:木に登りやすくなる。

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