学校だよ
学校だよっ学校!今日から学校!
婚約者は必要最低限の役割しか果たさないけど、無事に15歳になりました。
我が家には双子が産まれました。2つ下の男の子と女の子。いや〜2人とも本当に可愛いね。大好きだよほんと。目に入れても痛くない。マジで。
この国では、15歳になった貴族の子女たちが通う学校があるわけで。これもう乙女ゲーやんけって。エセ関西弁でごめんな。
楽しみだわ〜
どうしても乙女ゲーのことが心配で全部、家族に話したの。そしたらなんて言ったと思う?
そんなボンクラ身分剥奪されて終わりだって。
もし、そんなことされたのに有耶無耶にされたり、冤罪被せてきたら、一家で国を出ようって。
お父様、ヘッドハンティングされてるけど今のところは断ってるらしいんだって。優秀すぎじゃん。
そういう訳で、なんの心配もせずに学校楽しむことにします。
そうそう、この学校入学式ないんだ。
そんな面倒なことはしたくないって言った人が昔いたらしくて、入学パーティーだけ。
いい仕事したね、その人。ぐっじょぶ。
さて、入学パーティーに来たよ。
婚約者に渋々って感じでエスコートされてね。
エスコート下手くそだな〜。お父様ならもっと歩きやすいのに。
パーティーってだけあって、家族同伴可。
だからみんな来てるよ。我が家の双子は本当にかわ(ry
とりあえず婚約者と1曲踊ったから、お友達のところでも行こうかな。
ドンッ
「キャッ」
いや、私の悲鳴じゃないよ。大抵のご令嬢は、咄嗟の時に悲鳴上げてたら邪魔になるっていう教育されてるはずなんだけどな。
「あっ…ドレスが…せっかく仕立ててもらったのに…」
いや、そっちからぶつかってきたじゃん。そもそも仕立ててもらったのに流行遅れはない。
名乗りはまだですか〜?
謝罪はまだですか〜?
「…」
しゃ ざ い は ま だ で す か ?
はぁ
「シーファ・ディ・リーヌと申します。」
「えっ…あの、アンナです。」
え〜ないわ〜家名ないのかよ。ここにいるなら養子だろうが、庶子だろうが貴族なんだから家名あるでしょ?名乗ってよちゃんと。名乗りも本当はそっちからだって言うのによ〜
「お姉様、どうしました?大丈夫ですか?」
「意地悪でもされましたの?」
私が仏頂面してるから天使たちが来たわ。可愛い。天使たちも控えめに言ってシスコンなの。最高よね。
「あの、ドリンクをかけられてしまって…」
いや、空気読め〜
おまえがぶつかってきて自分で被ったじゃーん。
「何をしている。お前がかけたのか。」
ボンクラも周り見てよ。
明らかにそっちのご令嬢がぶつかったのにそんなこと言うから白い目でみてるんだよ。しっかりしてくださいよ。
「お言葉ですが殿下。姉は夜会ではグラスを持ってテーブルを離れないことにしていますし、そちらのご令嬢がグラスを持っていることからも姉がかけていないことは明らかかと。」
ぐっじょぶ弟。
「お姉様、わたし少し疲れてきましたわ。お父様たちのところに行きません?」
ぐっじょぶ妹。
「失礼します。」
「なんなんですの、あの女。」
「そうだよ。お姉様にぶつかっておいて名乗りも謝罪もなし。しかも、お姉様がかけたことにするし。」
「そんなことがあったのか?どの女だ。」
「あっお父様。あれですわ。あれ。」
妹よ。ムカついていてもあれって言うのはよろしくない。さすがに。
「あら、あれは確か先日、どこかの男爵が引き取ったっていう庶子ではないの?」
お母様も。良くないです。
「庶子にしたってあれは相当酷いよ。もう少し教育してから出すべきだ。あれ、名乗らないからお姉様が名乗ってやったって言うのに、家名名乗らなかったんだよ。」
弟よ。女の子には優しくと教育したはずなのに。
いやでも、あの態度ならしょうがないのか?
「お父様、ひと通り挨拶が終わったのでしたらもう帰りませんか?あの子も初めてで緊張しているのでしょうが、またぶつかられても困りますし。」
「シーファがそういうのなら今回は仕方ないとしておくよ。帰ろうか」
うーん、やっぱり乙女ゲーっぽいよね。
私が名乗ったら、は?って顔した後に軽く睨んできたし、転生者なのかな〜。
でもあんなにお粗末な仕掛け方してくるんならなんとかなりそう。
ニ〇
あとがきで好き勝手するの楽しいわー
こっちを書くために本文書いてる感ある。
明日は投稿しないかも。できそうならする。