もし、僕の席に美少女が座っていたら...
ぼっち飯が終わった。
毎日、台所を転々としている。
体育館の二階だったり、校庭の死角だったり、そしてトイレだったり。
人はコミュ力をつければいいという。
その手順、理屈もていねいに記してくれる。
でも、僕にはできない。
できないんだ。どうかわかってほしい。
努力が足りない、甘えだと罵ってくれてももちろんかまわない。
でも、できないんだ。
昼食を終えて教室に戻る。
・・・・
僕の席に知らない美少女が座っていた。
どうすればいいのだろう...
座りたい...
でも、座るには声をかけなくてはいけない...
チャイムが鳴る。
僕は立っている。
みんなは冷たい視線を僕に送ってくる。
笑いなど生まれない存在...
僕は...
・・・
「あ、あの...」
少女は反応しない。
「あ、あ、あの!」
くるりと振り向いた。
...なんて綺麗な、なんて綺麗な子なんだ...
あまりの美しさに涙が流れた。
「そこ...僕の席です」
「・・・・・・・」
「ごめんなさい」
少女は立ち上がった。そして教室を出て行こうと歩きはじめた。
「あ、あの!」
少女を立ち止まった。
「き、きみは...だれ..?」
「........転生してきたの。転生先の希望場所、希望日時、ここを指定したの」
少女は振り返って僕をみた。
「これでわたしの仕事は終わり!次はあなたがやるのよ。じゃあね!」
そういうと少女は消えていった。
その後、僕は教室でご飯を食べるようになった。
自分の席で。
すると、後ろの席の男子もぼっち飯だったことがわかった。
僕らは自然と話しはじめた。
第一歩だった。
数年後、僕は事故にあって死んだ。
あの日、教室で食べるようになってから今日まで、堂々とした人生を送れた。
天界でこう言われた。
「1日だけ転生させよう。希望場所、希望日時を指定しなさい」
僕に迷いはなかった。
完
村人にむりやり踊り子の衣装を着せられた男の子...なぜか魔王と戦う旅に行かされることになり...
「◇◇◇踊り子の衣装を着せられて、魔王と戦うことになったんですけど!!◇◇」
を連載中です(❀╹◡╹)ノ゛
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