序章
【獄国の闇:クュルティン】
「さて……ディージャードよ、ここまで一瞬で配下が消えてしまったが、まだ奥の手でもあるのか?」
【王神:ディージャード=アルベラン】
「お主ら、一体どこでそのような力を得た?」
【クュルティン】
「何を言う、貴様が私を捕らえていたにしてはおかしな質問だな?あの状態でどうやって強くなれと言うのだ?」
【ディージャード】
「ならばその力はなんだ?千年前から隠し持っていたとでも言うのか?」
【クュルティン】
「言ったはずだ!貴様が知る必要は……ないと!!」
“憎鎖”
【破壊神:クフィトラ】
「我々が戦います」
“火爆”
【クュルティン】
「凄まじい威力だが私の前では無力と知れ」
“能力無視”
巨大な炎に包まれた玉を一瞬で掻き消した
【クュルティン】
「私が無敵だとでも言いたそうな顔だな?ディージャードよ」
【ディージャード】
「このような能力を持つ者などあってはならない!」
【クュルティン】
「それもそうだ。だが貴様が私に与えたようなものだ!私が持つ憎悪そのものの表れだと思ってくれ」
【ディージャード】
「クフィトラ、下がるがよい」
【クフィトラ】
「なりません!ディージャード様!我らにお任せを!!」
【ディージャード】
「どうやら奴の能力によって完全にお前の能力が消されている。恐らく他の者でも同じ現象が起こるだろう。だが私ならば相殺できるかもしれん」
【クュルティン】
「相殺だと?笑わせるな!!貴様ごときが私の上に立つことなど許さん」
【ディージャード】
「私の全力を受けよ」
“導光”!
レイスが放つよりも遥かに眩く大きな光が全ての邪神たちに放たれた
【クュルティン】
「この鬱陶しい光を私の前で放つな!!」
“能力無視”!
クュルティンの憎悪が導光とぶつかるものの能力を掻き消すことができない
【クュルティン】
「この私が貴様なぞに負けているだと……?お前たち!私に力を貸せ!」
【創邪神・邪神】
「はッ!」
全ての邪神たちがクュルティンに力を送る
【クュルティン】
「力を得ても押し返されるだと!?此奴……!」
シュッ
【堕神:レイス=アルベラン】
「クュルティン様、勝手ながら私も参戦致します」
【クュルティン】
「よくぞ来てくれた!お前はこれを止める方法を知っているか?」
【レイス】
「今の私ならば止めることが可能でしょう、御覧ください」
“能力隔離”
ディージャードの放つ導光が弾かれた
【王神:ディージャード=アルベラン】
「どういうことだ…?あれは、レイス!?」
【堕神:レイス=アルベラン】
「お久しぶりです父上、私の能力は対象の能力を隔離させることができる」
【獄国の闇:クュルティン】
「隔離だと?」
【レイス】
「向かってきた能力を弾き無効化したという表現が近いでしょう」
【ディージャード】
「そんなことが容易くできるだと?」
【レイス】
「今の力であれば簡単なことだ。父上、貴様も足掻くことは辞めてクュルティン様の元に来い」
【ディージャード】
「お主……操られているのか」
【クュルティン】
「レイス、お前のその力は凄まじい!前とはまるで違うではないか!」
【レイス】
「当然です、貴方のお力が私をさらに強くしたのですから」
【クュルティン】
「面白い、ならばディージャードを我が手中におさめれば奴の力も強大だろうな」
【レイス】
「その為にも私の力をお使いください」
【クュルティン】
「形勢逆転と言ったところだな?ディージャード」
【ディージャード】
「完全に封じられたわけではない」
【クュルティン】
「この力……みなぎるぞ……!」
クュルティンはレイスから力を分け与えられた
【クュルティン】
「ふはははは!完全に封じられたわけではないだと?その言葉覆してやろう!」
“能力無視”!
【ディージャード】
「させぬ!」
“導光”!
クュルティンの憎悪は勢いよく導光を押し返す
【ディージャード】
「レイスの力を借りただけでここまで強くなるだと!?」
【クュルティン】
「私でも驚いたよ、貴様の息子には感謝せねばならないようだ。ふはははは!!」
【ディージャード】
「ぐぁぁぁぁぁッ!!!」
クュルティンの憎悪によってディージャードの能力が掻き消された
【破壊神:クフィトラ】
「ディージャード様!……お前たち、行くぞ!」
【クュルティン】
「邪魔をするな、雑魚ども!」
【破壊神:プラトーン】
「黙れ!」
【破壊神:ウルファン】
「喰らえ!」
【破壊神:ロストマーグ】
「破壊!」
【破壊神:ヴァルヴレア】
「焼き尽くす!」
“煉獄火炎”
【クュルティン】
「ほう……確かに凄まじい力だな。それでも無力だ」
“能力無視”
シュッ
瞬く間に大きな炎は目の前から消え失せた
【クフィトラ】
「能力が無くとも守るのだ!」
【クュルティン】
「諦めが悪いのは鬱陶しいものだ」
“憎鎖”
カキンッ カキンッ
全ての破壊神は捕らえられた
【ディージャード】
「おのれ……クュルティン!!」
【クュルティン】
「惜しかったな?ディージャード。これからは私が貴様らの上に立つ」
【ディージャード】
「今すぐに辞めるのだ!お主では世界が滅んでしまう」
【クュルティン】
「何を言う?私は世界を滅ぼすわけではない。
新たな世界を創造し強力な神々を従えて私の世界を築くのだ」
【ディージャード】
「なぜお主はそこまでして私の上に立つ必要がある?」
【クュルティン】
「なぜ……か、貴様が嫌いだからだ。私は貴様と同時に誕生した存在だが、長らく過ごしているうちに貴様という存在が気に食わなかった」
【ディージャード】
「何が嫌だと言うのだ?」
【クュルティン】
「全てだ!貴様は私を見下し自分が王になどとなろうとしていた」
【ディージャード】
「私はお主とともになろうと言ったではないか!」
【クュルティン】
「考えてみろ、王は一体でじゅうぶんだ。
だが貴様は私を見下しているからか王神を二体にしようとしていたではないか!それが罪だとなぜ気付かない?」
【ディージャード】
「私が気に入らないならばそれでいい、だがお主を見下してなどはいない」
【クュルティン】
「それだけか?もう遅い、貴様の誠意は私には届いていない。千年もの間苦痛を与え続けた愚かな貴様の行動を私は決して許さんと言ったはずだ」
【ディージャード】
「ならば……私をどうするつもりだ?」
【クュルティン】
「安心しろ、貴様は消しはしない。私の配下として永遠に使ってやる」
【ディージャード】
「もはや私はお主に負けた。好きにするがよい」
【クュルティン】
「随分とおとなしいではないか!ではお言葉に甘えるとしよう……さらばだ」
“支配ノ刻”
【ディージャード】
「シン、ファージャック……すまない」
ディージャードは闇に包まれた