お引越しと真実
「ハナちゃん、これ一番テーブルまで運んでね〜!」
「は〜い。」
「お待ちどうさまです!」
「ありがとう。そうそう聞いた?ミーストピアリーの王子の元婚約者のが死んだって噂。」
「知らないです。どんな噂なんですか?」
「それがね。王子の元婚約者が婚約者を恨んで焼き殺そうとして、失敗して自分が死んだって話よ。本当かしらね。」
「ここまで届いているくらいだから、本当なんじゃないですか?」
「女って怖いわねぇ。」
「そうですねぇ。私も女ですけどね。」
「あはは。そんなの言ったら私も女よー?」
「ハナちゃん、次は3番テーブル!」
「了解です!」
「お待ちどうさまです。」
カラン、コロン
「いらっしゃいませ!何名様ですか?」
「六人だ。連れは後でくる。」
「では、奥の7番テーブルまでどうぞ!」
「ラピちゃん、一回休憩入っていいわよ!」
「わかりました。」
こんにちは。新しい婚約者を恨んで殺そうとして失敗したことになっている私です。
ちなみに真実は〜どん!
面倒くさくて気絶させて記憶いじってわたしくらいの獣肉(コンガリ焦げましたー!バージョン)とギルドカード(結局未使用)置いてトンズラしてきました。
金も土地もギルドカードもなくなったけど、そんな大事じゃ無いし、あの親とかに十分恩(ほぼ無かったと思うけど)を返せたと思います。
ギルドカード置いてったのは足をつけないためもあるけどね。
魔物の肉は私の形にしておきましたから、ばれないでしょうし、みんな私の偽物を恨んで蹴ったりすると思うので。今の私の目標は、こっちの国…エルヘイド国の王都の魔法学園に入ることです。
だって、こっちの国の方がミーストピアリーより技術が高度だしかなり頭もいいし、貴族も通ってるからいい加減な先生いないと思うし、寮があります。
あっちの大学も中学生レベルはやばいと思うんだよね。
試験は一ヶ月後なので、食堂ではたらいています。
だってお金ないし。
頭に狐乗せてるぽっちゃり女の子ですが何か?
豚レベルよりは痩せたんだよ、引っ越すときに。
瓶底メガネ(ダテ)がキュートな、立派なぽっちゃり女子だ。
ちなみに今日は20日。
15日から雇ってもらってる。午前7時半から午後8時まで働いている。
休憩は仕事がひと段落したら女将が判断して入れている。ここは10歳から働け、18歳で成人なので働く時に怪しまれなかった。
働いている時間が長いが、こっちは何時間でも働けることになっている。月曜から土曜まで働いていて今日は土曜なので、明日ギルドカードをつくりにいく。
そして、市場を見る。土曜が給金日だから、いいものがあったら買いたい。
日本名ラブ。僕は日本をアイシテルッ!