誕生と力
第一章 1話 ・・誕生と力・・
・・・紀元前100年頃・・・共和政ローマ帝国・・・ガリア・キサルピナ属州・・・
ゲルマン人系キンブリ族は共和政ローマ帝国ガリア・キサルピナ属州に侵攻していた。
これに対し共和政ローマ帝国総司令官ガイウス・マリウスは兵を募ると共に、同盟国であったビテュニアへ支援を要請した。
しかしビテュニアはこれを拒否、不利に立たされたマリウスはローマの奴隷を兵に充てる事を画策、従順な一部の奴隷を解放するようローマ政府に提案した。
このマリウスの提案に対しローマ政府は約800人のシチリアの奴隷を開放し戦線に加わる事を決定指示した。
だが奴隷たちは自らの人としての人権と自由のためにローマ帝国に反旗を翻す。
これが共和政ローマ帝国で三度あった奴隷戦争の第二次奴隷戦争の始まりであった。
この反抗作戦の首謀者サルウィウスはこの軍の指導者となり第一次奴隷戦争の指導者エウヌスの後継者を自称し側近にトゥリフォンとアテニオンを従え指揮していった。
彼らと元奴隷達の呼びかけもあって軍の人数は大幅に増えていき、最終的には歩兵二万、騎兵二千まで膨れ上がった。
この物語はこんな時代の二十年前シチリアの南西の集落ローマ領エメーリナ[架空]から始まる・・・
このエメーリナは現代で言う所のサンタ・クローチェ・カメリーナの南ブンカ・セッタの辺りだ
酪農、農業、豊富な海産物、海に山にと食料に恵まれた所だ。
そんな所のエメーリナ領主カイウス[何度かの戦争で功績を挙げローマ領ここエメーリナの領主になった人物、髪は栗色で筋肉質の大きい体に軽甲冑とマントを付け剣を携えていた顔は顎鬚がありいかにも領主様っていうような威厳があった] の子アリオス[栗色の髪、長身で筋肉質の体腰には剣を携え自警団の指揮をしている、顔は父親と違い優しそうな今風に言うとイケメンだった、後にサルティウス軍の騎兵隊の指揮官になる人物] は居たカイウスは民に慕われ近隣ではまれに見る良い領主だった。
そんな父を持ったアリオスも民と共に働き民と共に自警団を結成し共に剣術、馬術と学んでいた。
あるとき、自警団の見回り中にアリオスは一人の黒髪の美しい女性と出会う名前はグラビィア
グラビィアはローマ人でもゲルマン、ケルトといった女性にはない美しさを持っていた。
アリオスは一目で心奪われてしまった、またグラビィアもアリオスの事は前々から民と優しく接する所を見ていて気になる存在のようだった。
グラビィアには幼少の頃より不思議な力があった、それは天候、地震といった天災や何処の地でどんな戦争や争いが起こるとかと言ったある種の予知能力的な力であった、また動植物と心を通わせるような所もあったと言う。
エメーリナの人は作物の種まきや収穫、漁に出るときの天候などグラビィアに相談する人々も多かったのでちょっとした有名人ではあった。
あるとき近隣でローマ軍と住民達が軽い衝突する事件があった、少しの火種ですぐにローマ軍と戦争や
領地没収や虐殺といった事に発展してしまうので、領主のカイウスはグラビィアを招き見てもらうことにした。
「大丈夫です。エメーリナには問題は起こりません」
グラビィアは領主に優しく言った
「そうか大丈夫か、グラビィアが言うのだから間違いは無かろう」
領主はホッとしグラビィアに料理を出すように使用人に指示した。
テーブルいっぱいに出された料理をおいしそうにカイウス、アリオス、グラビィアは食べていた。
アリオスは心奪われた女性が目の前に居ることで緊張していた、それを見ていたカイウスが口を開く
「グラビィアよお前は心に決めた人はおるのかね??」
「いえ、気になる人ならおりますが決めた方は居ません」
アリオスが少しホッとする
「居なければアリオスとはどうかな??」
「ちょっ父さん何を・・・」
「お前好きなのだろう彼女が??」
「なっどうして・・・」
「態度を見れば分かるわ、何年お前の父をやってると思うのだ?」
「は・・い・・」
このやり取りを見てグラビィアがにっこりと笑う・・
「どうかねグラビィア頼りないがこの息子ではどうかな?」
「いえ、頼り無いなんて・・・皆に愛される素晴らしい息子さんですよ」
アリオスがたまらずカイウスに言う
「まった、父さん・・・僕が言う・・・」
「ごめん・・グラビィアこんな形になってしまったけど・・・僕と一緒になって・・欲しい」
少し間を置いて
「初めて見たときから君に・・君に心奪われたんだ、結婚して欲しい」
アリオスを見つめるグラビィアの目に涙・・・・でも幸せそうな顔で
「私もずっとあなたが気になってました、皆を思う気持ちと優しい笑顔が・・」
「私でよければ喜んでお受けします」
近隣のきな臭い事件の今後の事で呼んだ事が結婚話になるとは・・・人生とはおもしろい。
そう思うカイウスだった
「ハッハッハッハ~これはめでたい今夜は思いっきり皆で飲もうではないか」
そう言うとカイウスは使用人達を呼び皆で朝まで宴を楽しんだのだった。
数日後・・・
アリオスとグラビィアの結婚式が執り行われ晴れて夫婦となった、カイウスは先に病気で他界した妻に
アリオスの結婚を報告していた。
「アウテウスよ今日アリオスが妻をもらった、美しく賢い妻だ・・そろそろアリオスに家督を譲り私もお前の所に行くまでここの民と余生を楽しむとするかな」
「・・・・・・・・・・」
「そうだなその前に孫の顔を見ねばな・・・」
カイウスは自分の人生が終盤を迎える事を悟りながらも孫を見たいという思いに心をかられていた。
一方アリオスとグラビィアは式も終わり領主の屋敷の二人の部屋で話していた。
アリオスはそのとき前々から気になっていた今は無きグラビィアの両親と彼女の力の事について
聞く事となる・・・
グラビィアの母ウズメはここよりずっと遠くの東方から来たこと、その際にローマ軍に捕まり第一次奴隷戦争の時に開放され、ここより北西の集落の農夫インギウスと一緒になった事、インギウスはとても優しくウズメと共に育ててくれた事、暮らしていた集落の領主がローマに対して反抗した事で領地没収のさいローマ軍に父と母は殺された事、不思議な力については子供の頃から夜寝てる時に見る夢と夜空の星が教えてくれる事など、今まで話せなかった自分の事を話した・・・そしてアリオスもまた父の事、病気で他界した母の事、自警団の事などグラビィアに語って聞かせていた・・話は尽きる事無く夜更けまで続いた・・・
次の日・・・
アリオス、グラビィアを見つめ
「さて今日から僕も守るべき家族が出来た、これからは君と民そしていずれ生まれて来る子のために精一杯がんばるよ」
「はい、私も精一杯あなたのためにがんばります」
「ずっとこのまま幸せで、民達と手を取りがんばろう」
「はい」
二人のそれは決意だった・・・こうして幸せな日々は続いていく・・・
二人が一緒になってから4ヶ月後グラビィアは自分の中で新しい命が芽生えた事にきずく、アリオスも
父カイウスも喜び三人は幸せなゆりかごの中で戯れるように優しくて暖かな時間が流れていた・・・
・・・八ヶ月後・・・
アリオス落ち着かない様子で一人の初老の女性へと歩み寄る
「どうなのだ婆やグラビィアの様子は??」
「順調でございますよ、後五~十日のうちには生まれるかと思います」
「そうか・・うん、そうか、そうか」
アリオスはホッとした表情で椅子にかけた。
カイウスも安心した表情で初老の女性と話す。
「ご苦労だったなイーメよ、なにせ私も初孫なので落ち着かなくてな」
イーメ、領主の使用人でカイウスの妻アウテウスが他界した後は身の回りの世話とアリオスの母代わりだった女性、夫と息子を戦争で無くしてからはカイウスの下で使用人として働いていた。
「大丈夫ですよご主人様、元気なお孫様の顔はもうすぐご覧になれます」
カイウスの顔を見ながらそう言うと、カイウスもまた安心した表情を見せるのだった。
その夜・・・グラビィアが真剣な顔でアリオスとカイウスに話があると、部屋に呼んだ
「お父様そしてあなた、イーメの話はお聞きになりました?」
「ああ、後五~十日後に生まれると・・・」
「はい、本来ならそうですね」
アリオスもカイウスも不思議そうな顔でグラビィアを見つめる・・・
カイウスがたずねる
「本来ならとは?どういうことかね?」
「はい、本来なら五~十日後に生まれるのですが、この子はまだ当分生まれません」
アリオスはすかさず返す
「当分とはグラビィアどうゆう事なんだい?」
「あなたそしてお父様聞いてください、この子は五十五日後の夜、獅子の星が降る夜にこの世に生まれます、そしてあなたこの子は男の子ですよ」
「五十五日後・・・獅子の星・・・男の子・・・」
「男子、男子が生まれるのかい?五十五日後に?」
「はい男の子です、そしてこの子はカムイ」
「カ・ム・イ・・・名前かい?」
「はい名前はカムイ」
「名前も決まっているのかい?」
「ええ・・神は、神は名前はカムイと・・・」
「神??神だって」
「はい、五十五日後の獅子の星が降る夜に生まれ出る子の名前はカムイと名づけなさいと・・」
「はっきりおっしゃいました、こんなはっきりした言葉を聴くのは私も初めてです、そしてこの子は道
を開く者だと・・・」
「道を開く・・・?」
「はい、私にもそれが何なのかは分かりませんが使命みたいなものでしょう・・・」
アリオスもカイウスもグラビィアの話を聞き驚愕する・・まさか神とは・・・二人の頭の中を喜びと不安が走る・・・・
カイウスは事情も飲み込めないまま
「分かった、グラビィアよ今は休むのだ、話はまた聞こう」
「はい」
カイウスは心配するアリオスを呼び部屋を出る。
「アリオスよ少し話そう」
カイウスはアリオスと別室の椅子に腰掛けイーメを呼んだ
「イーメよワインを少しもらおうグラスは三つ用意しなさい、イーメにも聞いてもらおう」
「私もですか?だんな様、めっそうもない」
「いいのだイーメ、君にも聞いてほしいそして今後の事も知ってもらわねばならん、ここは言うことを聞いてはもらえないか?」
「はい、だんな様がそうおっしゃるなら」
イーメはグラスとワインを用意し二人の話を聞いた、二人は先ほどグラビィアから聞いた話をイーメに聞かせたのだった。
「それは・・・あの奥様がおっしゃるのでしたら本当の事なのでしょう、ですが危険ですだんな様後五十五日後なんて奥様のお体が持つかどうか・・・」
アリオスたまらず
「危険なのかい??」
「ええ、お腹のお子も大きくなるでしょうし出産は大変困難になるでしょうそれに、お生まれになるのが夜だとは・・・暗がりの中の出産は厳しいものになるでしょう」
「イーメよ何とかお願いできないだろうか?」
カイウスが言う
「はい、私達使用人はその日帰宅せず釜炊きそして明かりを絶やす事無く万時に尽くします」
「ああw婆やよろしくお願いする、グラビィアを助けてやってくれ」
「私からも、お願いするグラビィアと孫をすくってやってくれ!」
「はいだんな様、使用人一同精一杯事に取り組みます」
こうして夜は明けていった・・・
一夜明けて・・・朝・・・
「おはようございますあなた、お父様」
笑顔でグラビィアが言う。
「ああおはようグラビィア」
二人は返した
「昨日の話お二人には不安だったでしょう、ですが心配なさらないで下さい、私もこの子も大丈夫ですから・・」
「本当に大丈夫なのかい?グラビィア?」
にこにこしながらグラビィアは言う
「ええ、本当に平気です」
二人は脳裏の奥で不安を抱えながらも、笑顔のグラビィアを見て安心する、そして思うのだった
このまま無事で五十四日後が来てほしいと・・・・・
そんな不安も残る中ではあったが、何事も無く五十三日が過ぎていった・・・
「グラビィア、いよいよ明日だなこの子が私達の前に出てきてくれるのは・・」
「ええ、あなた明日の夜この子は生まれますこのカムイは・・・」
「ああ、どれほど待ったことか君と私の子きっと元気に生まれてきてくれるさ」
「ええ大丈夫、元気に生まれてきますよきっと・・きっと・・・」
・・・翌日・・・
朝からアリオスもカイウスも落ち着かなかった、だが使用人達もイーメ、グラビィアも落ち着いていた
「男の方は本当にこういう時はダメですね」
イーメが言う・・・
アリオスもカイウスもどうしていいかわからない様子だった
そんな二人を見ながらグラビィアは笑顔でイーメに
「ふふふ、そのぐらいにしてあげて下さい、イーメ今日の夜はお願いしますね」
「はい、奥様このイーメ全身全霊かけて奥様をお助けいたします」
「はい、お願いしますね」
朝からこんな微笑ましい時間もあって、アリオスもカイウスも仕事も手に付かぬまま、時間だけが過ぎていった。
朝の一軒から仕事も手に付かない時間を過ごし西の空に完全に日が沈んだ頃、使用人たちは松明に火をつけ釜を炊き、来るべき時に向けて準備していた。
アリオスとカイウスの二人は居間で落ち着かないまま、そわそわしていたその時である・・・
「アリオス様だんな様、始まりました陣痛です」
イーメが二人が居る部屋に入って来て言った
「始まったか・・・」
「イーメ頼むグラビィアを・・」
「ええ、分かっていますともアリオス様も落ち着いて、ここで待っておられますよう」
「ああ、分かった」
そういってイーメは部屋を出てグラビィアの元へ行った。
アリオスとカイウスは二人とも黙ったままどのくらいの時間が過ぎたのだろう。
カイウスがアリオスに言う
「落ち着かんな、気分転換にアリオス外へでも行かぬか?」
「はい、父さん」
二人は外へ出た、その日は月も新月のためいつもより暗い夜だった・・
「今日は月が出ていないな、いつもより暗いが星は良く見えるな」
「ええ本当にそうですね星空がきれいだ」
そんなことを話している時だった・・・
「父さんあれは?」
南の空に一筋の光が落ちた、始めは一つ、そして二つ、三つ・・・少し間が空いて沢山の光が地上めがけて落ちているかのような光景に変わっていった。
二人は初めて見る光景に目を奪われていた。
流星郡・・・そう現代で言うそれは獅子座流星郡だった。
「獅子の星が降る夜・・・」
「ああそうだなアリオスこれがそうだったんだな」
「ええ、父さんこれは本当に神の使いの子かもしれませんね」
「ああ、アリオスよお前とグラビィアはとんでもない子供を授かったのかもしれんぞ」
現代でもあるその一大天体ショーが始まってどのくらいたったのだろう、突然あか子の泣き声が・・・
「生まれたか?」
「ええ、父さん泣き声が・・・」
二人は急いでグラビィアの部屋に駆け込んでいった
イーメが二人を出迎えた
「お生まれになりましたよ、奥様の言う通り男の子です」
「そうか、そうか生まれたかぁ」
「それでグラビィアはどうなのだ?」
「大変難産だったので今は気を失い休んでおられます」
「無事なのだな?」
「はい、ご無事です」
二人はグラビィアの無事を確認し生まれたばかりの元気な子を見て安心し朝が来るまで祝杯で皆と喜んだのだった。
一夜明け・・・
グラビィアも意識を戻し、アリオスはグラビィアのベットの上に生まれたばかりのカムイと三人で居た
「あなた、昨日は沢山お飲みになられたのですか??」
「ああwついうれしくてな、時の経つのも忘れて騒いでしまったよ」
「どうだい体は平気かい??」
「ええ、少し休めば大丈夫です」
「そうか・・・」
「グラビィア?」
「はい?」
「僕は昨日の夜、星達が地上に沢山降ってくるのを見た、君が言っていた獅子の星が降るのを僕は確かに見たんだ、なにもかもすべて本当なんだな・・・この子が道を開くのも何かは分からないが本当なのだろう」
「はい」
アリオスはそういってグラビィアの手を取り見つめ
「グラビィア・・・」
「私達の元気な子を生んでくれてありがとう、これから君とこの子を僕は精一杯守っていくよ」
「はい、私もあなたを支えこのカムイを精一杯育てます」
「ああそうだね、いずれこの子は大いなるものに旅立っていくのだから」
「はい、それまでは私達が精一杯育てましょう」
「ああ」
二人はカムイを見つめ思ったのだった・・このまま元気でその道を開くと言うまで育ってほしいと・・
一方カイウスはエメーリナの民にアリオスの子が生まれたことを報告しその後、妻アウテウスの墓の前に居た。
「アウテウスよ無事生まれたよ、君と私の孫だ名はカムイと言う、不思議な星の元に生まれた子だ」
「・・・・・」
「アウテウスよ君もそちらからカムイを守ってくれ、そして良き星の元へ導いてやってほしい」
「・・・・・・」
カイウスは最後に膝まずき胸に手を当て墓に祈ると家路に着いていったのだった。
エメーリナではアリオスとグラビィアの第一子の誕生を盛大に三日間にもわたって祝い続けた・・・
この年エメーリナでは、何人かの子供が生まれていた、この中には後にカムイの友達、いや戦友となる
ジェイコス、エンテレウスの顔もあった。
そして何事も無く五年の歳月が流れる・・・・・
この年五歳になったカムイは隠された力の片鱗を見せることとなる。
「母さんいってきま~すジェイコスとエンテレウスと遊んでくるね」
「カムイ気をつけていってらっしゃい、ああそうそうこれを」
「うわ~パンと干し肉だw」
「三人で分けて食べなさい」
「は~い」
そんなやり取りを見ていたイーメがグラビィアのところへ来て言う
「素直でいい子に育ってますねカムイ様は・・」
「ええ、本当に・・これもイーメやここのエメーリナの人達のおかげですよ」
「奥様・・・」
「でもカムイ様の物覚えの速さはすごいですね」
「ええ、そうね私も驚かされます」
カムイは覚えると言う早さが尋常ではなかった、聞いたこと学んだ事をすぐに実際にやってのけたのだった、この行動と学習能力は周りの者を驚かしていた。しかしその力はほんの一部にしか過ぎないのだった。
カムイ達三人は、いつも一緒に居て、毎日剣術を三人で学んでいた。
エンテレウス「いててて、カムイは強いなかなわないや」
ジェイコス「僕もうダメ・・・動かない・・・」
カムイ「もうダメなのかい?」
エンテレウス「カムイが異常なんだよ」
ジェイコス「うんうん」
カムイ「異常って・・・そういう言い方はないだろう><まあいいやお腹もすいたしそろそろ、お昼食べようか??母さんが皆で食べなさいって」
エンテレウス・ジェイコス「おおおwパンだ干し肉まである~」
カムイ「食べようw」
エンテレウス「カムイさあ?」
カムイ「ん??」
エンテレウス「どうして毎日こんな剣術の練習ばかりやるの」
カムイ「じいちゃんや父さんに追いつくためw」
「僕も早く自警団に入るんだ、そして父さん達みたいにここを守る」
ジェイコス「でも自警団って十五歳からだよね??」
カムイ「うん」
エンテレウス「それまではこの三人で鍛えよう」
カムイ「うん」
「三人で鍛えて十五になったとき父さん達を驚かせてやろう」
エンテレウス・ジェイコス「おおw」
こんな感じでカムイ達は日々過ごしていた。
そしてこの日より八日後・・・
「おはようじいちゃん、父さん」
「ああ、おはようカムイ」
「父さん今日か明日ローマの兵隊が来るよ・・・」
「分かるのかカムイよ」
驚いた顔でカイウスはカムイを見る
「うん、それもすごい強いやつ」
アリオスが直ぐに
「強いやつ??」
「うん強いやつ、そしてとっても優しいやつ・・・」
そこにグラビィアが入ってくる・・・
「グラビィアよ今の話は聞いたかい??」
アリオスがグラビィアにたずねる
「ええ、本当です、ですが私には強いとか優しいとかは分かりません」
「ローマの兵隊が来るのは私にも見えました確かに・・・」
カイウスがグラビィアにたずねる
「危険なのかねグラビィアよ」
「いえ、そんな事は私の中では出ていません」
「カムイ?カムイはどうなの??」
「危なくないよ、じいちゃん今回は来ても何もないよたぶん・・・」
「ただ、父さんじいちゃん迎えに行くとき僕も連れて行って、行かなきゃダメなんだ必ずね」
「ん??あれ今日は雨が降るね来るのは明日だ」
グラビィアはカムイを見ながら
「そうね、今日は天気は崩れるわね・・・」
アリオスとカイウスはこんな二人のやり取りを見て頭の中に神の使いの子と言う感覚にとらわれていた
そして次の日・・・
昨日降っていた雨は上がり良い天気になっていた。
そしてその日の昼が少し過ぎたとき・・・
「父さん、じいちゃん行こう来るよ」
「それから、今日来る兵隊の人が言う事は絶対逆らっちゃダメだ」
アリオス「もし・もし逆らったら」
カムイ「皆死ぬかもしれない」
アリオス・カイウス「・・・・・分かった・・・・」
二人は自分達に無い力を持つカムイの言う事を聴く事にした。
カムイ達三人は昼を少し回った時間に、馬に乗り自警団の二人を連れ北のエメーリナの外れへと向かった。
カムイは父アリオスの馬に乗り初めて乗る馬に少し興奮しているようだった。
この外れには崖と川がありそのすぐ手前の道で五人は待っていた。
どのぐらいの時間が経った頃だろう・・・遠くからこちらに向かってくる影が見えた
馬十頭、馬車一台の一行だった、その影は近づくにつれはっきりと見えるようになってきた。
「確かにローマの騎兵だな?」
「ええ父さん、確かに・・」
カイウスとアリオスは確認すると一行を待った、しばらくして一行が崖の所にある川まで来た。
川には橋が架かっており一行が橋を渡っていたその時である。
「危ない!地震が来る」
カムイが叫ぶ・・・
アリオス、カイウスが自警団の従者二人に一行に早く渡るように指示した。
従者二名が橋手前に着こうとしたときであった、地面が揺れ、鳥達がけたたましく、一斉に飛び立った
乗っていた馬も暴れだす。
橋では先に渡りきった指揮官らしい男が声を上げていた。
「皆、落ち着いて早く渡りきるのだ!」
先に騎馬十頭が渡りきって橋の上には馬車が取り残されていた、指揮官らしい男は自ら橋へ戻り馬車を先導し橋を渡りきったその時、昨日が雨だったからなのだろうか?馬車の荷台には布製のシートが被せてあり、ロープで止められていた、揺れの衝撃がろうかロープが外れていた、次の瞬間馬車の馬が暴れて、馬車に乗っていた兵士も投げ出され、馬と馬車は暴れだす、それを止めようと指揮官らしい男が馬車に向かって馬車に手をかけたとき外れて暴れているロープが足に絡み乗っていた馬からほうり落とされ、引きずられている状態になってしまった。
「父さん借りるね」
カイウスは助けるようすぐに指示しようとしたとき、もの凄い速さで横を抜けていく風のような存在に目を奪われていた。
それはツバメが水辺に飛んでいる昆虫を大空から一閃の風とも思える速さで捕らえてそのまま飛んでいくかのような、人間には考えられないスピードと技であった。
一体何メーター飛びどのくらいの速度で、しかも自分の体より大きな剣を持って動いているのだろう?
カムイはもの凄い速さで父アリオスの剣を抜き、指揮官らしい男の絡んだロープを切る。
五歳のしかも自分の背丈より大きい重い剣を片手で振りそのまま指揮官らしい男に構えて見せた。
指揮官らしい男はその切っ先の先にあるカムイの目を見て恐怖した。
男は今まで数々の戦場死線を経験した男だ。だがカムイが見せたその目はどの恐怖にも値しない、初めて味わう恐怖だった。
慌てて周りに居たローマ兵達は剣を抜きカムイを取り囲む
この恐怖はこの子が見せたのか・・・・
カムイは剣を収め指揮官らしい男に言う
「ローマのおじちゃん大丈夫??」
カムイの目がいつもの優しい目に戻る
「ああ、平気だ少し足を痛めたが大丈夫だありがとう・・・」
「諸君剣を納めたまえ、この子は私を救ってくれたのだ・・・」
一瞬張り詰めた緊張も柔らかなものに変わって、カイウスらもホッとした表情になった。
指揮官らしい男はカムイのあの目が優しい目に変わった事に驚きながらも救ってくれた事に礼を言った。
カイウスらはカムイの行動に驚き戸惑いながらも、痛んだ馬車を引きローマ兵一行を案内し領主の屋敷に招待したのだった。
・・・その夜・・・
「先ほどは助けていただき、ありがとうございました」
ローマ兵それも指揮官が礼を言い頭を下げるなど、カイウスらは考えられなかった
「私は、シチリア南方監察官マニウス・アクィリウスです、今回の訪問はこのエメーリナにお願いがあって参りました」
カイウスらはこの監察官の言った事に対し耳を疑った
カイウスが監察官に言う
「まずは遠方よりお越しくださった事には礼をいいます。ですが、監察官がわざわざお越しくださるとは・・」
「いつもなら、何かある時は領主が監察官官邸へ呼ばれるのが今までの定例だったもので、少々驚いております」
マニウスは笑みを浮かべてカイウスらに言う・・・
「そうでしょうね、ただ私は着任したばかりで、ここシチリア南方をローマより預かる身として各地を見たかったのですよ」
「深い意味はありません、ただここの民がどういう領主の下暮らしているのか、興味があったものですから」
カイウスらはマニウスのこの言葉にホッとした。
「それでお願いとは??」
マニウスは飲んでいたグラスを置き
「まずは始めにそこの子に礼を言いたい、先ほどはありがとう、君のおかげで私も馬車も無事だったよ
でも、凄い力だね~とても今の君を見ていると想像もできないな」
「カイウス殿、この子は前々からこんな力が?」
「いえ、正直私たちも見るのは初めてでした、驚いてるのは監察官殿達と一緒です」
「そうですか・・君名前は?」
「カムイだよ」
「そうかカムイか・・なんとも不思議な魅力を持っているな、それに不思議な響きの名だ、その容姿も名も、ローマ系でもゲルマン、ケルトといった種族にも属さない、名づけたのはカイウス殿で??」
カイウスは戸惑いながらも・・
「いえ、名づけたのはそこに居る私の息子アリオスの妻グラビィアです」
「ほほう、でその奥様はどちらに?」
カイウスはイーメにグラビィアを呼ぶように伝えた。
「お初にお目にかかります、私はアリオスの妻グラビィアと申します監察官様」
マニウスはグラビィアの美しさに驚いた・・・
「これは美しい、私も方々回っておりますがなんとも不思議な美しさだ」
「グラビィア殿お生まれはどこなのですか??」
「生まれは、ここより北西の今は無き集落、ビュッパです」
「ビュッパ・・・あの領主が反逆したビュッパですか??」
「はい」
「その際、父と母はローマ兵に・・・」
「近所の親しい一家と共にこのエメーリナにきました」
「そうですか・・これは失礼な事を聞いてしまい申し訳ない・・」
「その前は??」
「いえ私は、ビュッパの生まれです、父もビュッパの農夫でした母は何処かは分かりませんが何処か遥か東方の出だと・・・」
「そうですか、それでこの近隣諸国の女性には無い魅力が・・・」
「この子の名前なのですが不思議な響きがありましたので・・・」
「ええ、母が良く歌ってくれた歌の中に出てきたものですから、父と主人に無理を言って名づけさせていただきました」
カイウスらは少しホッとしていた、グラビィアの言う事が嘘だと分かっていても神から授けられた名前だとは言えなかったからである。
マニウスは納得した様子で
「そうですか、それで不思議な響きがしたのですね」
それからカイウスらとマニウスらは食事を囲み楽しそうに、ここエメーリナや漁、作物、酪農などの話をし、その後マニウスらがここに来た本来の目的を聞くのであった。
「私達は各領地にローマからの指令を持ってきました、それは・・・今ローマは近隣諸国と戦状態にあります、特にゲルマン系の部族との戦が今こう着状態にあります。」
「それでローマ政府は各領地に徴兵と食料を支援するように通達がありました、私が視察を兼ねてここへ来たのは、そういう訳です」
カイウスらはその話を聞きこの地にもとうとう戦の影が迫って来たことを確信する。
少し間を置きカイウスが言う
「このエメーリナは具体的に何を支援すれば良いのですか?」
マニウスはカイウスらの真剣な目と不安そうな顔を見ながら
「では、具体的に申し上げます、まずは馬車三台分の食料、できるだけ日持ちのいい物を、それと徴兵なのですが・・・ここには野盗から守る自警団があると聞きました、それなりに訓練されていることでしょう、彼らの中からと住民から計二百名の人員を徴収し北方の戦線へ行って頂きたく思います。兵士にはもちろんローマからは給金は出ますが・・・」
カイウスらはその話を聞き少し黙ったまま考えていた
カイウスが重い口を開く・・・
「分かりました、ですが食料は何とかなりますが人員は・・・」
「ええ、この時期収穫もあることですし男手が居なくなるのは大変辛いかと思いますがこれはローマの決定です、逆らえばこのエメーリナも・・・」
マニウスのこの言葉を聞き、朝カムイが言っていた言葉がカイウス、アリオスの頭の中によみがえった。次の瞬間考えていたカイウスが言う
「返事はいつまでに?」
「出来るだけ早くお聞かせいただければ・・・」
「分かりました、明日にでも住民と相談し伝令を出します」
「はい、お願いします、私はここより北のアジェーラに官邸がありますよろしければそこに・・」
「承知しました、出来るだけ早く結論を出します」
そういってこの夜のこの重苦しい話は幕を閉じた。
・・・翌日・・・
マニウス一行はアジェーラに旅立つのだった・・・
「世話になりました、答えは早めにお願いします、それからカムイ君、君には助けてもらったありがとう
君とはまた会いたいな」
「会えるよ、おじちゃん」
「これ、カムイ言葉が過ぎるぞ・・」
「ああwかまいません子供は元気なほうが、それに彼は私の命の恩人なのですから」
アリオスが申し訳なさそうに・・
「申し訳ございません、礼儀作法がまだ・・・」
「いえいえ、では」
「はい」
「それでは小隊諸君アジェーラに向かおう」
シチリア南方監察官マニウス・アクィリウス[外見はいかにも武人と言うようなおもむきで、筋肉質の大きい体だが顔は静観で優しそうな顔をしていた、ローマの甲冑とマント、腰には装飾された立派な剣を携えていた、歳の頃は二十台後半ぐらいだろうか、アリオスと同じぐらいの歳のようだ] 彼は元、ローマ始まって以来の最年少の北方軍最高司令官マニウス・アクィリウスその人であった。
ローマ政府にある元老院の役人達の汚職を掴み行動していたが、元老院の役人達にそれが解り軍を解散されここシチリア南方に左遷されたのであった、元老院の役人達も彼の功績、指揮能力が高いためカイザーには死罪や追放を要求する事ができず、左遷と言う形で側近達とはバラバラにし彼だけこの地に飛ばしたのであった。カイウス達との話でも解るように彼は人格者で、一線で戦う兵や民には寛大であった。だがこのマニウスは後にローマの執政官になり第二次奴隷戦争の指揮官となる人物である。
マニウス一行が領主の屋敷を出てカイウスは使用人を呼び住人を集落の南にある広場へ集まるよう指示した。
住人達はすぐに広場へ集まっていった、またカイウスらも広場へ向かったのである。
広場に着いたカイウスが集まった住民達に大きな声で話し始めた。
「集まってもらったのは他でもない、ローマからの通達が来た」
住民たちがどよめいた声が上がる
「静かに・・・」
アリオスが叫ぶ・・・
静まった所でカイウスが話始めた・・・
「今、ローマでは各地で戦を行っているらしい、ここエメーリナもローマ領である限り食料と兵員を出さねばならなくなった」
「兵員は計二百名、自警団からと住民から集める!よってまずは始めに自ら手を上げる者を選びたいと思う、我こそはと言う者はおるか?」
自警団全員計七十六名が手を上げた、次に漁師から二十八名が、その次に農家、酪農から百七十人ほどが手を上げた。
カイウスは申し訳なさそうな表情を浮かべ・・・
「皆の気持ちは承知した、二百名以上居るので選考したいと思う、まずは十七歳以下の者は外す、それと
各家に男手が一人も居なくなる恐れの家の者も外す」
「以上を加味し、選考を行う!手を上げたものは私の屋敷に来てほしい」
カイウスが出来る精一杯の選考方法だった、住民達に申し訳ないと思いながら広場を後にし、屋敷に戻るカイウスらであった。
屋敷に着いたカイウスはアリオスに話があると、二人でアウテウスの墓に行った・・・
「アリオスよ行く気なのだな・・・」
「はい、民達だけ行かせるわけにも・・・僕は領主カイウスの子そして自警団の指導者です」
「だが、グラビィアとカムイはどうするのだ??」
「僕は死にに行くのではありません、必ず帰ってきます!それに僕は自警団と民達と今までずっと一緒にやってきたんだ、父さん行かせて下さい、そして妻と息子を頼みます」
「父さんは、領主ここを離れる訳には行きません、お願いします父さん」
「・・・・・・・・・・・大きくなったなアリオス私は今お前を物凄く嬉しいと思うと同時に頼もしく思う、それだけの決意だ私などが止められるものか・・グラビィアとカムイは私に任せて行ってきなさい」
「そして、必ず皆と共に帰って来るのだぞ・・」
「はい、父さん母さんにも誓って必ず帰ってきます」
二人はアウテウスの墓に誓い屋敷まで戻っていった・・・
こうして選考で自警団から四十人住民から百六十人、計二百人が選ばれた・・・
自警団の指導者は父カイウスが引き継ぎ住民たちは出兵する兵士のため甲冑と剣、槍、弓など製作を開始していた。
一方アリオス以下数名はこの事を監察官のマニウスに報告するべく旅立ち官邸に居た。
「よくお越しくださったアリオス殿」
「はっ!私以下二百名は装備が整い次第出兵が可能です」
「そうですか、大変な時期なのに申し訳ない感謝いたします」
「いえ、それで出兵は何時になりますか??」
「今より二十日後に、他の集落の部隊と合流しながらこの地より北方へ進軍します」
「二十日後・・・かしこまりました」
そう言うとマニウスはアリオスたちに料理、酒を出すよう使用人に言い、その夜はささやかな宴が開かれた。
「ではアリオス殿、二十日後に・・・」
マニウスはこう言うとアリオス達を見送った
アリオスもこの言葉に答え一行は官邸を後にしエメーリナに戻ったのだった・・・・
・・・そして時間は過ぎ出兵前日・・・・
「グラビィア、カムイこっちへ・・」
アリオスが部屋に呼ぶ
「カムイ、父さんは明日から居なくなる遠くへ戦いに行く、母さんを頼むぞ」
「グラビィア君にも苦労かけるな、留守を父さん、カムイを頼む・・」
「ええ、分かりましたあなたも気をつけて・・・そして必ず戻って来て下さい待っています、あなたが帰るのを・・・」
カムイ泣きながら
「父さん、絶対、絶対だよきっと帰ってきてね、僕父さんが居ない間、母さんを守るよ絶対」
「ああwカムイお前は強い、母さんを頼んだぞ」
「うん」
こうしてその日は暮れていった・・・夜・・・・
「父さん話が・・・」
アリオスがカイウスに言う
「ん??どうしたアリオス?」
「父さんカムイを、カムイを頼みます・・・」
「ああw分かっている、私はお前を剣士としては鍛えなかった何故だと思う??」
「いえ、分かりませんですが剣の訓練もしてほしかったですよ僕は・・」
「すまなかったな、私はお前に剣よりいや戦事よりここの民達の事を学んでほしかったのだよ、だがそんな心配も今となっては無意味だったな、お前は民に愛されそして共に困難に立ち向かおうとしておる、
私の心配はある意味ではいらん心配だったな・・・」
「父さん」
「剣や戦だけの好戦的な子に育ってほしくなかった、だがお前は自ら考え自警団を作り剣を学んだ、民を思う優しい心のまま・・」
「父さん・・」
「お前が旅立ったら私はカムイには剣を教えようと思う、それは戦のためではないあの子は、道を開く者
この先私達が考えも及ばん試練に立ち向かって行くことだろう、剣の腕も磨いておいて損はなかろう」
「お前が居ない間私がお前の代わりも勤めよう」
「ありがとう父さん、あの不思議な力とあの時見せたあの人間離れした動きと技、カムイにとってもっと学ばなければならないでしょう、父さんカムイをよろしくお願いします」
「ああwわかったお前が帰ってくる頃は驚くようにしよう」
・・・・翌日・・・・
エメーリナの北の崖近くで住民一同集まり、エメーリナ兵の見送りが始まる。
真新しい装備をつけた一団が住民たちとの別れを惜しんでいた。
「それでは父さん、グラビィア、カムイ行ってくる」
「行って来い息子よ」
「行ってらっしゃいあなたどうか気をつけて・・・」
「父さん行ってらっしゃい」
アリオス皆と惜しむように・・・
「行ってくるカムイ皆を頼んだぞ」
「うん」
アリオス馬上から兵士一同に向かって
「それではエメーリナ兵達よそろそろ行こう」
「隊列を組め~」
「全員しゅっぱ~つ!」
こうしてアリオス以下エメーリナ軍二百名は愛する家族や住人達に惜しまれながらも、一路集合地の監察官官邸のあるアジェーラに旅立ったのだった・・・・・
第一章 第一話 ・・誕生と力・・
・・・完・・・