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チーム132

これから話すのはチーム132の発足理由と初めて調査した事件である。まず発足理由から説明しよう。発足されたのは1933年発展都市デルチェにあるインポートというカフェのテラス席だった。発足させたのは当時大学生だった後に初代長官になるエドワード・W・デリトルと後にチーム132の長年のライバルになるエドワード・V・ドレッドだった。この時はオカルト研究サークルという名目で発足され、UFOやミステリーサークルが発見された現場に行き独自で調査し、調査内容を新聞社やオカルト雑誌に売りつけるというかなり滅茶苦茶な活動内容だった。初めは相手にされなかったものの何度も調査内容を送っていると、とある新聞社が特集を組んでくれて自分達の活動内容や調査している風景、この活動に対する心意気などかなり熱心に取材してくれた。この特集が新聞に載ると彼らの電話番号に入部希望の電話が大量にかかってきた。彼らはかなり舞い上がり全員を受け入れメンバーが30人にまで増えた。彼らの調査範囲が拡大すると共に調査内容の量も増え質もかなり上がり、彼らの調査内容を特集として取り扱ってくれる新聞社やオカルト雑誌が増え彼らの知名度は飛躍的に上がったのだった。そんな中彼ら宛に初めて調査依頼が舞い込んできた。内容は「私の彼氏の超能力を見て欲しい」というものだった。早速宛先に連絡し自分達が通っている大学に来るように手紙を送った。2日後連絡があり大学に来てくれるという。4日後その依頼主が大学に訪れ依頼内容の詳しい情報を聞いた。その依頼主曰く彼氏が最近超能力に目覚めたらしく裏にされたトランプの柄を的確に言い当てたり、コップの中の水を波立たせたり、10秒後起きる出来事を言い当てたりと摩訶不思議な現象を引き起こしとても自分の手には負えないくなったので調査を依頼したという。彼らは早速その彼氏の元へ向かった。依頼主曰く彼氏はこの能力をあまりよく思っておらずかなり塞ぎ込んでいるため、取材に応じてくれるかわからないという。車で2時間ほど走らせ閑静な住宅街についた。依頼主が家へと案内してくれてチャイムを鳴らす。しかし応答はない為依頼主が合鍵で扉を開け、彼氏がいるという部屋へ案内した。「フーディア」と書かれたプレートがぶら下がった青い扉の前に着き依頼主がノックをすると扉の向こう側から怒号が響き渡った。「もうやめてくれ!出て行ってくれないか!」しかし依頼主も負けじと声を張る「今日はチーム132の人たちが来たのよ!」すると部屋から足音が近づいてくる。そして扉が開き細い隙間から顔をのぞかせる「あんたら・・・・本物か?」「はい、私達はチーム132です。私がエドワード・W・デリトルでこっちがエドワード・V・ドレッドです」依頼主は少し間を開け「わかった・・・・入れ」そして二人は部屋に入るとそこは家具がボロボロになり今にも崩れそうな部屋だった。二人は床に座ると男は淡々と話し始めた。「俺の名前はジェイ・ヒンドラー、君たちと同じ大学生だった。だけどこの変な力に目覚めてから日常生活がまともに送れないんだ」ジェイはカーテンを閉めると電気をつけデリトルにトランプを渡した。「それを俺に投げてみろ」そう言われデリトルはジェイに向かってトランプの束を投げつけると、トランプはジェイの前で全て落ち一枚のトランプがジェイの背後に裏向きにヒラリと落ちた。「俺の後ろのカードは♠の5だ」デリトルがカードを取ると本当に♠の5だった。「これが俺の能力の一部だ」ドレッドはジェイに尋ねた「この能力を身に着けるにあたって予兆のようなものはありましたか?」「いや・・・・ある日大学に行ったら後ろから来たラグビーボールをキャッチできたのが始まりだったよ。その後も授業内で出された問題がすぐにわかったりペットボトルを触らずに弾き飛ばせたりさ、おかしくなってその日は早退したよ。」二人はもっと能力が見たくなり今日行われる野球の試合の結果を聞くとチェダーチーズがヤンジェスから8回表で満塁ホームランを打ち4点をもぎ取って勝つと答えた。その内容をメモし次に物をはじく能力も見せてもらい発動方法やその他諸々を教えてもらい4時間の取材を終えた。依頼主は彼らに報酬を払い、また何かあったら連絡するといい家に戻っていった。彼らは今回の取材で分かったことを以下のメモにまとめていた。


チーム132 調査メモ(第1件目)

依頼:「彼氏の超能力を調査してほしい」

調査対象:ジェイ・ヒンドラー(大学生)

状況:塞ぎ込み、部屋荒れてる

能力:

暗視→ 裏の柄を当てる(実例:♠5)発動方法:目をつむる

念動力 → ペットボトル弾き飛ばす(3m程度)発動方法:対象に向けて指をはじく(デコピンと呼ばれる行動)

予知 → 野球試合の結果を予知(追記:予言通りの展開になり的中)発動方法:ラザニアを食べる

テレパシー→部屋の窓をつついていたカラスを墜落させる(カラスは死亡)発動方法:対象と目を合わせる

発現の経緯:背後から飛んでくるラグビーボールをキャッチしたのが最初

本人:能力を嫌がっており発動もかなり渋っていた

所見:実在性アリ、だが心理的負担大のため頻繫な調査は不可能と判断

報酬:依頼主より受領済み(お土産に出来立てのラザニアをもらった。めちゃくちゃ美味かった)


彼らは家兼作業場に戻る途中ずっと黒い車に追いかけられているのを感知し、40分以上巻こうとしたが中々負けずたまらず道中のファストフード店コークスに駆け込みダブルトマトバーガーとXLポテトを頼み、黒い車が消えるのを待ったが1時間経ってもいなくならないので、帰るのは危険と判断し近くのホテルを探し格安のビジネスホテルに行くことにした。彼らは覚悟を決め車に乗り込むと勢い良く走り出した。案の定黒い車は後をゆるりと追ってきていたのでドレッドは車の後ろにあるエアガンを構え、何かあっても応戦できる準備をした。デリトルは大げさだと言ったがドレッドは備えあれば患いなしといいエアガンを離さなかった。デリトルは少し速度を上げると後ろの車も速度を上げてきたのでドレッドにとある提案をした「なぁこの前観た暁国の爆走歌舞伎のあれ覚えてるか?」「あれ?」「あぁ伊左衛門が人力車でやったあれ!」「まさか!お前・・・・やるならキッチリやれよ!」「もちろんだよ!」するとデリトルは勢い良くカーブすると対向車線に乗り上げそのまま黒い車を抜き去りホテルの方向へと向かった。「よぉし!」「なぁデリトル、この車対して思い入れないよな?」「あぁ?・・・まぁ新車だし」「ならこの車どこかで捨てるぞ」「どうしてだよ!」「この車から目を離して1時間程度・・・あいつらがもし俺らの位置情報がわかる装置を取り付けていたら?」「そんなSFみたいた装置あるわけ・・・」「お前も宇宙工学論で聞いたことあるだろ、GPSっていう位置情報がわかる装置が開発されてるっていうさ」「あー・・・でもあれ実用化までには何十年もかかるんだろ?」「馬鹿だなぁデリトル、そんなの信じてるのか?」「どういう意味だよ」「だから小型のGPSがすでに開発されているとしたらっていう話だよ」「まさか・・・そんなばかな」「この前ヒューズ軍の位置が何故かバレて爆撃されたあれあっただろ、あれはGPSを軍事車両に取り付けて位置を割り出したっていう情報があるんだよ」すると黒い車が後ろにつけており益々この小型GPSがこの車に付いているという説が濃厚になってきた「どうしろっていうんだよ!」「この車を駐車場に停める」「その後は?」「必要な物を持って逃げる」「何で!」「歩きでも電車でも何でもいい」「ホテルは?」「すぐに見つかる!今は自分達の命だ!」ドレッドは黒い車を監視しデリトルは駐車場に向けて速度を落とさずに走り続けた。デリトルは30分車を走り続けると、大型立体駐車場を発見したのでそこに入り5階に停められるスペースが一台分あったのでそこに停め黒い車が中に入るのを待った。すると10分後黒い車が5階に入ってきて車を停めると、中から黒いトレンチコート、黒いサングラス、黒いブーツ、黒い手袋をつけた全身真っ黒の男らしき人物が降り、周辺を見渡すと車を一台一台見ていっていた。二人は息を殺し通り過ぎるのを待ち続け音がしなくなったので顔をのぞかせると、男が自分達の目の前に立っていた「お前ら・・・・ジェイの情報を渡せ」男は生気の無い声でそう言った「お前・・・誰だよ!」「デリトル・・・・逃げるぞ!」「お前らがここで情報を渡せば見逃す、渡さないなら殺す」「おいデリトル・・・渡そう!命には代えられない!」「あいつは・・・ジェイはな!俺たちのことを信じて自分の力を教えてくれたんだ!そんな気持ちを簡単に手放すわけにはいかない!」「なら殺す」男が腕を振り上げたとき男の腕があらぬ方向へ曲がり痛みに悶えた。「これは・・・・・」二人は荒い呼吸が聞こえる方向を向くと依頼主に肩を担がれフラフラになっているジェイがいた「ジェイ!」「心配になって来たんだ・・・そしてらやっぱり・・・」「デリトルさん!ドレッドさん!大丈夫ですか!」「おぉ・・・これがジェイの力ぁ・・・・」起き上がろうとしていた男にドレッドがエアガンを突き付け立たないよう命令した。ジェイと依頼主は男に近づき男の目を見て小声で何かを言うと男は車に乗りどこかへ走り去って行ってしまった。それ以降その黒い車と男を見ることはなかった。ジェイと依頼主は二人を車に乗せ家へと向かった。「しっかし・・・・マジで助かったぜジェイ」「いや・・・何か嫌な感じがしてね」「あの男知ってるの?」「二人には言いそびれていたけどあの男最近よく家の前に来てたんだ」「えぇ・・ホントにしつこくてぇ・・・・買い物してる時もずっとついてきたりすごい怖かったんですよぉ・・・」「そういえば依頼主さんの名前聞いてなかったですね」「私はセレーナ・P・ジャスミンです」「じゃあセレーナその男に心当たりとかあるの?」「いや・・・あんな人今まで会ったことないし急に現れて急に私達の付近をウロチョロし始めたって感じですね」話を聞けば聞くほどあの男がまともな人間ではことがわかり、おそらく一人ではなく数あるうちの一人に過ぎないと仮説を立て家に持ち帰ることにした。その後無事に家に着くと今回の件をレポートにまとめ二人はすぐに就寝した。

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