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長靴をはいた猫たち

『長靴をはいた猫』10

作者: 非成城速記部

 なぜ稲は、田んぼに植えるのでしょう。あんな環境で枯れちゃわないのか、そんな心配をしたことがあるでしょう。稲というのは、もともと湿地に生えていた植物で、ああいう環境が好きなのです、むしろ。

 ああいう環境が好きな植物は、珍しいです。ほかの植物だったら、枯れてしまいます。ということは、稲は、ああいう場所にいれば、自分だけが繁栄できるという戦略なのです。田んぼというのは、人間が、稲のために用意してあげた、特別な舞台なのです。

 そのおかげで繁栄する動物なんかもいまして、カエルやドジョウは、田んぼという人工的な沼において、大いに繁栄したのです。

 タニシは、田んぼに生息している巻き貝で、川に生息すればカワニナです。あ、いえ、タニシを川に連れていったらカワニナになるという意味ではありません。よい子は試さないようにしましょう。

 何の話でしたっけ。えーっと、そうです。タニシは田んぼのニナなのです。じゃ、タニナじゃないかと思いますよね。そこは追及しちゃだめです。

 山に生息するものは、ヤマ何とかと呼ばれます。山犬、山鳩、ヤマビル。海に生息するものはウミ何とか、磯に生息するものはイソ何とか、浜に生息するものはハマ何とかと呼ばれます。海牛、イソギンチャク、浜木綿、そんな感じです。

 そうそう、大事な話を忘れていました。田んぼは、水を張ることによって、pHを調整しているのです。稲にとっては、やや酸性がいいのですが、酸性が強過ぎるのはよくありません。酸性が強過ぎる場合は、アルカリを入れて、酸性を弱めます。昔から、わらを燃やした灰を入れるといいということが、経験的に知られていました。

 現代だと、ゴムを燃やした灰なんかがいいらしいです。でも、タイヤなんか燃やすと、灰が多過ぎるので、もっと小さなゴム製品がいいんです。家庭にあるものでいうと、長靴なんか最適です。燃やしちゃいましょう。

 動物は、火を怖がりますが、火が消えると温かさを求めて群がってきたりします。田んぼに、猫なんかが、わらわらと。

 長靴を灰、田猫。

 

 

 


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