8️⃣5️⃣ 雪ちゃん落ち込む
一教科だけど、テストが平均点より下回ってしまったせいで、放課後……雪は顔を机に突っ伏したまま勝手に一人落ち込んでいた。
(スカートさらに短く出来なくなっちゃうじゃん!)
担任の上原先生からも、休み時間に呼び出されて、明日からはもう少し長くしてくるように言われたんだった。
側に来た美優ちゃんが、心配そうに眺めてから、無言のまま頭を優しく撫てくれた。
「一緒に帰ろう!?」
「……」
美優ちゃんが、まだ起き上がらないでいる雪の耳たぶを揉み揉みしてきた。
(何だかとても気持ちいい……)
どれだけ時間が過ぎたのだろうか? 気分も落ち着き、寝そうになってたので頭を上げると、クラスには数人しか残って居なかった。
美優ちゃんはずーっと耳たぶを揉み揉みし続けている。
「……ん?」
隣の席を確認すると一輝がもういない。
(あれ……先に帰っちゃったのかな?)
「ねぇ、美優ちゃん一輝知らない? 居ないんだけど!」
「そういえば、用事があるから、先に帰ってていいからって言われたんだった」
「昨日も用事だったんだよね! 一体何してるんだろう……」
「先生のお手伝いとかですかね? 最近、空き教室の掃除してるの見かけますよ。何かに利用するんでしょうか……良く分かりませんが……。あ、違ったらごめんなさい」
「ふーん! ちゃんと教えてくれたら良いのにね。まぁ、良いか……」
二人で話していると、まだ学校に残ってた由美ちゃんと真白ちゃんが近づいてきた。
とっさに耳たぶを揉み揉みしながら触っていた美優ちゃんの手が離れる。
由美ちゃんがすぐ話仕掛けてきた。
「雪ちゃんどうだったのテスト? 休み時間教室にいなかったから話しかけらんなかったじゃん!」
「えへへ……由美ちゃんはどうだったの?」
「平均点より上ばっかだったかな……でも、真白なんて百点が三つもあるんだよ! 凄いよね」
「真白は別に凄くはないよ! あははっ」
「美優ちゃんは? 私は平均点位だよ! 平均点より下のも残念ながらあるけど……次頑張る!」
「そっかぁー、私も平均点より下回ってたのがあったんだぁ! 雪の頭は授業聞いてるだけじゃ駄目だね! はぁーそんな能力だよ……平均点取れる頭になりたい」
「今度、先生が補習授業してくれるって言ってたから、一緒に受けようよ」
「う、うん……」
美優ちゃんが目の前でニコニコしながら話してくる。いつも通りな気がした。
昨日のことは何でもなかったのかな? 耳たぶ触られたけど……気にしすぎかもしれないと思った。
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