7️⃣9️⃣ 保健室に行く
──試験当日──
とうとう待ちに待ってはいない試験当日の朝を迎えてしまった。
(ふぇーん! 全然嬉しくないよう)
アラームをセットし忘れたけど、雪は何時もより早く目が覚めた。其れも、何故か一輝のベッドで……。
昨夜は一輝が買って来てくれたコーヒーゼリーを食べた後も、夜遅くまで勉強していたのは覚えているけど……それからどうしたんだっけ!?
雪は何も覚えて居なかった。
きっと、勉強途中で寝てしまったのだろう。その後、一輝がベッドに移動してくれたに違いない。
雪は、隣で寝ている一輝にありがとうと言い、おでこに軽くキスをすると、ベッドから出て制服に着替えた。
本当なら、二度寝する時間もあるけれど、今日は学校に行ったら、先ず雪の為に必要な女性ホルモンを摂取する為の注射が待ち構えている。
(怖いよう! 怖すぎるよう!)
思うように勉強出来なかったから、今日のテストも不安だけど、注射の事を考えたらもう一度寝てなんかいられなかった。
雪が、女の子でいる為に必要な事だから仕方の無いことでだと分かってはいるけれど、雪は注射が小さい頃からずーーーーっと大の苦手だった。
注射の事を考えると恐怖でしかない。そう、一輝は知らないけど、雪は先端恐怖症だからである。
「ほらほ、一輝早く起きなさーい!」
「んー、まだ寝みーよ!」
「だーめー! もう起きるの」
この世から注射なんて無くなれば良いと願っていたけど、自分が女の子でありたいからこそ、早く学校には行かなくては行けない。
恐怖でしかないから、一人で先に学校には行けないので、一輝を必死で起こした。
「わかったって、はいはい、今から起きますよ。ったく、昨日寝たの遅かったってのに、もう起きたのかよ! 姉貴になってから見事なまでに寝坊もせず、早起きできるの尊敬できるわ。うん、凄い」
二人は準備が出来ると、弁当を持って学校に行った。
「行ってきまーす」
「ママいってきます」
──学校──
雪は下駄箱で上履きを履くと、先ず職員室に向かった。一輝にもお願いして一緒に着いてきて貰う。
──コンコン
「失礼します。ええっと、おはようございます。上原先生はいらっしゃいますか?」
「上原先生なら、さっき保健室行ったわね。貴方一年の雪さんでしょ……保健室来るように伝えてって言われてたのよね!」
保健の西田先生が教えてくれた。
一輝と一緒に保健室に行くと、もう上原先生と王助さんが待っていた。
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