❻❽ やる気スイッチ
階段を降りると、学校内を移動して応接室に向かった。
ドアに手を伸ばし開けてみると鍵は掛かっていなかったので中で待つことにする。
席に座ろうと椅子に手を伸ばしたとたん、入口から上原先生が入ってきた。
「雪ちゃん、スカートなんだけど……」
「えぇっ、スカート!?」
「そうよ! 雪ちゃんのスカート短くなったなと思ってね。先生のこと誘ってるのかしら?」
「誘っては居ないです……可愛くなりたくて、つい……」
「あらヤダ、別に誘っても良いのよ!」
「!?」
「冗談よ……冗談……」
(ふぇーん! 先生が言うと冗談か分かんなくなるよ!)
「こう見えて、私生活指導もしてるのよ。だから、先生の仕事として注意しないといけなくてね……」
「ご、ご、ごめんなさい! 短くしてるのは駄目でしたか?」
「当たり前よ! でも、 凄く似合ってるし、まぁ多めに見てあげてもいいわよ。その代わり、もっとしっかり勉強して貰うわよ! 明日のテスト全科目平均点取りなさいね」
「え? それで許してくれるんですか!?」
「ふふふっ、明日までにしっかり勉強していらっしゃいね。校則守れてない罰よ!」
こう見えても、私の頭は良い方だと思っている。だから、この学校の入試試験にも合格出来て、この学校に入学出来たんだと思う。
せっかく女の子になったんだから、可愛い事を私もやりたい。だから、平均点取れていればいいなんてラッキーなんじゃないかと思った。
「えへへ、由美ちゃんと真白ちゃんにはスカート短くしてる事注意したんですか!?」
気になって仕方なかったので一応聞いてみる。
「あの二人は入試試験の時に、学年で十番以内に入っているからね! だから、何も言わないでいるけど、次の試験次第では注意するかもしれないわね」
(へぇーなるほど! 由美ちゃんも頭よかったんだ……って、どんな校則よ! 皆平等じゃないのね……)
「そ、そうなんですか」
「あらヤダ、そんなに難しいこと言ってないわよ。雪ちゃん心配なの? 先生期待しているわね!」
そういうと、先生は先に部屋を出て行ってしまった。
雪は、何となく自信があった。其れは、一応頭は良い方だと思っているのと、家で一輝とテスト勉強をした日もあったからだ。でも、短いスカートが履けなくなるかもしれないと思ったら、急に不安になってきた。
(よ、よーし、今日の放課後は絶対勉強しなきゃね! 絶対スカート短いのが可愛い!)
別に、スカートの長さは気にすることないのかもしれないけど、雪は部屋を出ると、放課後は絶対勉強する事を誓いながら、教室に向かった。
「あ、雪って何の呼びだしだったの?」
教室に入るなり、由美に声を掛けられた。
「えへへ、スカート注意されちゃったよぉ」
「えっ、私も真白もそんなんで注意されたことないけどなぁ……」
だから、違うことの呼びたしだったんじゃないかと怪しまれ、凄く不思議がられた。
「な、何で私だけなんだろうね……由美ちゃん、とりあえずテストで平均点取れば、スカート短くても良いらしいよ」
「なんじゃそりゃ……頭が良い子は何も言われないってことかな!?」
「……多分……」
「よーし、雪ちゃん、今日は皆で勉強頑張っちゃうよ! 明日は百点取っちゃうんだから! 放課後絶対勉強会しようね」
何故か、頭の良い由美ちゃんにやる気スイッチが入った!
おはようございます。
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