❻❼ ハラハラドキドキ
次の朝、雪は一輝が起きる一時間も前に起きて準備を開始する。
「えへへ、よーし弁当もバッチリ! 髪型バッチリっと」
鏡の前で、雪は独り言を言いながら髪のセットを終える。
次にメイクしながら、昨日ママに友達からメイクを教わった話しをした事を思い出していた。一切怒られる事は無かったけど……。
「派手なメイクして、雪が生活指導受けるなら考えなきゃ駄目だけど、注意受けない範囲でするなら良いんじゃない! 私にもメイク教えてね!」
と言われたんだった……。
(ママってギャルメイクがしたいのかな!?)
夜お風呂に入った時は、ボディーソープでゴシゴシ洗顔して出てきたのに、ママにガッツリ笑われたんだった。
化粧がしっかり落ちて無かったらしく、マスカラが変に落ちて目元がパンダ見たくなっていてたらしい。
今迄全然知らなかったけど、化粧をした時は、化粧落としで洗顔しないといけないらしく、ママから、石鹸で洗顔するだけだと、化粧がきちんと落ちず、広がるだけだと教わった。
☆
……ガチャ……
雪が化粧を終えた丁度その時、一輝がドアのノックもせずに勝手に部屋に入ってきた。
「ちょっと……勝手に入って来るのは辞めてよ!」
一輝は、化粧をして可愛くなった雪を見て、ドキドキが収まらなくなった。
(更に透明感があって可愛い……こんなにも変わるかよ!)
「あ、わりぃ、えーっと……制服の服装気になってさ」
「えへへ、スカート短てしてるの駄目かな!?」
「電車乗るんだから、心配になるだろ!」
「じゃあ、何時もよりくっ付いて乗るからね!」
(はぁー、やっぱりその格好辞めないのか……)
雪が近づいてきてキスをした。躊躇する事も無く、二人になるとあたり前な感じになってきている。
その後、床に落ちてしまったリップを雪が拾うその後ろ姿に目が釘付けになった。
(ヤバい……見えてる……襲いたくなる!)
朝から目の保養をしてしまった一輝は、自分を抑えられ無くなって雪をベッドに押し倒したい衝動に駆られながら、今回もぐっと堪えて、雪にパンツがチラッと見えた事を伝え注意する。
「……ごめん! 私気をつけるね。」
(気をつけるなら、更にスカート短くすんの辞めたら良いのに!)
雪は可愛いを優先してるせいで、更に短くしたスカート丈を戻してはくれなかった。
パンツが見えそうなことを、雪ではなく一輝が不安になりながら、学校に向かう。
自転車漕ぐ時は、見えそうで見えないギリギリだったから、一人でハラハラドキドキさせられた。
電車に乗った時も、密着していてるくせに、一人だけハラハラドキドキさせられ、電車を降りた瞬間、安心感から溜め息をつく。
(俺だけ身体がもたねえよ……)
☆
学校のチャイムがなった。
ホームルームが終わると、雪は久しぶりに上原先生に応援室に呼び出される。
(はぁー、なんで私呼び出されてるんだう!? 昨日も、一昨日も、その前だって何も悪い事はしてないと思う)
雪は、よく分からないまま、仕方なく応接室に行くことになった。
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