5️⃣7️⃣ たまらん……
(……たまらん……やっぱり可愛いよなあ……)
口いっぱいにカレーを頬張り、美味しそうに食べている雪の笑顔をみて、一輝は心の中でそう思いつつ、あーんして食べさせている美優に、かなり嫉妬していた。
好きって一体全体なんなんだろう……。
俺は一番雪を見てるし、一番好きなんだ! この気持ちに嘘偽りなんて無い。中間テストの為に勉強してるけど、何故かどんどん雪が遠くに行ってしまう感じがした。
(雪を取られたくないんだよ! また俺は嫉妬してんのかな……。)
「ん……!? どうかした? 私顔に何かついてるの?」
「ああ、嫌、ちょっと考え事してたんだよ!」
「ふふふっ、一輝駄目じゃん、集中して勉強しよーね!」
……ポンポン……と、雪に頭を叩かれた!
「お、おう、頑張る!」
(いい加減、俺たちは血が繋がってないって事話したらいいのかな?)
一輝は話そうか悩んでいた。こんなに辛くなるなら、いっその事、話してしまえば楽になれると思ったからだ。
(けど、こんなこと雪に話したら何か変わるのか?)
でも、そろそろいい加減、親から話を切り出すかもしれない! そう思ったら、やっぱり今伝えることは躊躇した。いい加減、話すんじゃないかと、俺は心の中で思っていた。
(ちくしょう……俺は、どうしたいんだよ!)
そんなこと伝えたからって、俺と雪が唇が触れるキスをした仲だからって、雪とはまだ付き合ってもない。
俺は雪が好きで、雪も俺が好きだと言ってくれたけど、だからって今結婚何か考えたりしてないはずだ! 何がしたいんだよ俺は……自分でも良く分からなくなっていた。
「一輝、今日疲れてるはずなのに、一緒に勉強付き合ってくれてありがとう」
「俺も同じテストあるからね! やらないより、やっといた方が良いからな」
深夜一時過ぎ、身体は疲労で疲れてるはずなのに、雪と一緒にベッドで横たわってからも、何故か目が冴えていて、一輝だけはなかなか眠りに付けなかった。
何度も寝返りを打ち、雪が自分から離れていきそうな感覚に勝手に陥っては、得体の知れない不安に襲われて睡魔が遠ざかっていく……。
どれくらいこうして時間を過ごしていたのだろうか、全く眠りにつけないままでいる一輝は、頭ん中で、今夜はもう寝るのは諦めてしまおうかと思い始めた。
が、不思議な事に、気付けばもう朝だった。いつの間にねたのだろうか? 起き上がろうとした時、首に雪の腕が絡んで来て動けなくなった。
何故か一輝は雪に腕枕をされていた。
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