5️⃣6️⃣ はい、あーん!
雪と美優ちゃんはカレー作り担当だったので、飯盒炊飯は一輝と大誠の二人に任せた。
二人に任せておきながら、どうなることかと心配になっていたけど、指導してくれる先生から教えて貰った通りにやったら、意外と美味しく炊けたらしい!
自分達で火起こしをしてからの作業、火加減のせいで全部焦げるかと思ったけど、全然大丈夫だった。
「うわーめっちゃ美味そうじゃん! 一口食べちゃうかな……」
「一口でも食べたら減るからダメだぞ、大誠!」
「いいじゃんか……美味そうなのに……」
カレーの方も、最初からアクシデントが発生してして、色々あれこれあったけど、調理も順調に進んで何とか無事に作り終わった。
「雪ちゃん完成しましたね」
「美優ちゃんのおかげだよ! ありがとうね」
「そんなこと無いですよ! 雪ちゃんが頑張ったからです。私、雪ちゃんが好きなんですよ。同性だと恋愛対象にはなりませんか? 良かったら私と付き合っちゃいますか?」
「ええっ……ごめんねぇ、私美優ちゃん大好きだけど、付き合うとかはちょっと」
「私だったら、沢山雪ちゃんに料理教えてあげられますよ!」
「うん、ありがとうね! 美優ちゃんから教えて貰えるのは感謝なんだけどね! でも、付き合うとかは……」
「あははっ、雪ちゃん冗談ですよ!」
「えーっ、美優ちゃん冗談なの?」
「好き過ぎてやばいだけです! 雪ちゃんの事が大事なんですから……」
「あ、ありがとう」
「ほら、早くお皿によそろうぜ! もうお腹ペコペコ」
大誠に急かされ、雪ちゃんがお皿を用意して盛り付ける。
「うわー、うめーじゃん」
大誠が先に食べる。
「うおーまじ美味いな!」
一輝も食べる。
「はい、雪ちゃんあーん」
(はっ、私があーんして貰うなんて……)
やばい、美優ちゃんは女の子で、私も女の子なのに、この瞬間美優ちゃんに惚れちゃいそうな感覚に落ちた。
「……えへへへ……」
「何、照れてるんですか? 女の子同士だから可笑しく無いですよ!」
「えっ、可笑しく無いの!? な、なら、あーん」
(やばい! ドキドキが止まんない……。うん、凄く……すっごく美味しい……)
皆で協力して作ったからなのか、美優ちゃんにあーんして貰ってるからなのか、外で食べるからなのか……何時も食べてるカレーより、何倍も美味しく感じた。
「このカレー最高ーじゃん! 美優ちゃん美味しいよ」
「頑張ったんだから当たり前ですよね! 美味しく出来て良かったです」
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