4️⃣0️⃣ 知ってしまった秘密
雪が男だった時は、家のお風呂が大きいから一緒に入っていたけど、流石にこの歳で、しかも兄貴では無く姉貴と一緒に入るのは可笑しいから、残念だけど、別々に入ることにした。
(本当なら、雪と入りたい……変かな?)
「どっちが先に入る? 雪が決めて良いよ!」
「一輝が先に入るんで良いよ! 私は一輝の部屋にある漫画本読んで待ってるね」
そう言われて先に風呂に入ることにした。一階にいくと、リビングから母さんの声が聞こえてくる。
どうやら母さんは、電話で父さんと会話してるらしい! 聞こうとしていたわけじゃないけど、話してる内容がドア越しに聞こえてしまった。
「もう、雪も一輝も大きくなったんだから、二人は血の繋がった姉弟じゃないってこと話した方が良いんじゃないかしら?」
(ええ、何だよ! 今なんて言ったんだよ……血の繋がりがないってマジかよ?)
「雪は、私の親友の子供だっていつ話したら良いのかしらね……最近心苦しくて」
(ん? 雪は親が違う……)
話をこっそり聞いてると、母さんの親友は両親がいない施設暮らしだったらしく、シングルマザーで出産して育てるんはずが、出産する時に彼女が亡くなって、それから母さんが父さんに無理言って子供を引き取って育ててきたってことらしい!
「血の繋がってない姉弟だってことは、このまま二人には話さなくても良いのかな……」
(え、俺達に秘密にするのかよ?)
俺は将来好きな人と結婚したかったんだ。それが、女の子になった雪なんだけど、姉貴とは結婚できないってことくらい分かっていたから、其れは諦めていた。
それなのに、お互い好きな気持ちが一緒で、その気持ちが抑えらんなくなって、俺は雪に確認し、同意を貰ってからキスまでしてしまったんだ。
これが本当のことで、雪成がこれから先、ずっと雪のまんまだったら、俺は雪と結婚だってできるってことになるんじゃないだろうか……ふと、そんなことを思ってしまった。
でも、その事を知ったら、雪は一体どうなってしまうんだろうか? 何だか雪が可哀想に思えてきた。
(何があっても、俺が守ってあげたい!)
何時か母さんが話すのか分かんないけど、今聞いたことは、とりあえず雪には内緒にしておこうと誓った。
その後、母さんに気づかれないようにそっとリビングのドアから離れると、風呂場に向かった。
風呂に浸かりながら、さっきの会話が思い出され、一輝の頭ん中をぐるぐる回っていた。
(雪の本当の母親ってどんな人だったんだろう。今女の子になっちゃったから、天国で驚いてるのかな?)
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