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1️⃣6️⃣ 変な感情が芽生える

 四時間目の数学の時間が無事に過ぎると、お昼の時間になった。


 今日は色々な事があったせいか、もう雪のお腹はペコペコだった。


「お弁当、お弁当、嬉しいなー! 嬉しいなー!」


 リュックから取り出してると、何時も一緒に食べている大誠が目の前に現れ、隣に座ってる一輝と一緒に笑っている。


「今日の雪はご機嫌だね! 美味しい物でも入ってるのかな? 一輝は歌わないの?」


「大誠、俺は歌わないよ! 弁当はいつも通り!」


 雪はようやく取り出したお弁当箱を見て、衝撃を受けた!


「ちっさぁー! やだぁ、ママったらお弁箱違うじゃん! 間違えてるー!」


 大誠が雪を見て笑いだした!


「雪って……大食いだったっけ? クックックッ、思い出せないけど、女の子なのに、ちっさぁーって何だよ!」


「そんなに笑わないでよね……大誠酷いんだから!」


「雪が足りないなら、俺の食べても良いよ! 分けてやっから」


「一輝……ありがとう。でも、せっかくのスタイルキープしときたいから、このままで良いや!」


「え、雪食べなくて大丈夫?」


「あははっ、私女の子だもんね! だから大丈夫だよー! 其れに、このままスリムな方がモテるじゃん……足りないからって食べてると、体重がジワジワ増えてく気がする!」


 一輝は、あんなに大食いだった兄貴が、姉貴になってから、こんなにも考え方まで変われる事に驚きだった。


 サラサラの髪に、スリムな身体、一緒に食べてる大誠が、雪のことをやけにじろじろ見ているのは、雪が可愛いからだろう……。


(……あいつ雪に惚れてんのかな……?)


 そんなことを考えながら、弁当をかきこんでいると、噎せてしまった!


「おい、大丈夫かよ! 何か考え事でもしてたのか?」


 大誠に突っ込まれる。


「あ、嫌……別に……」


 まだ4月中旬で春だけど、軽く汗ばむ程の陽気だった……。時折涼しい風が窓から入ってきては、雪の髪を揺らす……。


「やっぱ、雪ってかっわいーいよなー! 一緒に暮らしてる一輝が羨ましいぜ! 俺、彼氏に立候補しちゃおっかなぁ……」


 突然、大誠が立候補とか言い出した……惚れてんのは俺だけじゃなかった!


(やばい、取られちゃう……!)


「えへへ! ありがとう! 考えとくね」


(え、考えとくって何だよ! 雪は渡したくない!)


 この時、一輝に変な感情が芽生えてきていた!






何時も読んで頂きありがとうございます。

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