1️⃣1️⃣ スルーらしいです。
雪は自分自身の事が気になり、大誠に聞いてみることにした。
「ねぇねぇ、大誠ー、今日の私ってさ、何かおかしくない!?」
「今日の雪? 別に!」
「えぇー! 絶対おかしいと思うけどな」
「嫌、別に……全然気にならない」
(とほほー、私が女の子になってるのにスルーですか、こんなにビックリな出来事なんですけど!)
まさかのスルーだった。こっちはバレちゃうんじゃんないかって心配したのに、母さんも、大誠もどうしちゃったんだろうか……クラスメイトも何も突っ込んでこない!
「大誠、マジかよ……! 驚く事何にもないのか?」
「一輝までどうしたんだよ……嫌々何にもおかしなことなってないだろ! 二人して今日は一体なんなんだよ! 雪が今日は何時もより可愛かな」
「 えへへ! ありがと、ところで昨日の私はどうだった?」
「昨日かぁ……何にも思い出せないな! うん、わかんねーけど、ま、何時も通りだったんじゃねぇ」
大誠は、昨日の事が思い出せないらしい……私が女の子になったって言うのに、不思議だ。
実際、私も、昨日は何時も通りだった気がする。昨日は男で過ごして……何時も通り家に帰り……寝たんだったはず!
寝る前にしたことと言えば、学校の帰り道、駅前で配られていた栄養ドリンクとやらを、一輝がいらないっていうから、二本とも飲んで寝た記憶があるな……まさか、アレが原因なのかな?
「ん、雪どうしたの? 何か思い出した?」
一輝が心配そうに顔を覗き込み質問してくる。
「……近い……近い……顔近いから」
「あ、ごめん、つい……」
「ん? 雪も一輝も、どーした? 大丈夫? お前ら仲いいよな、たまに付き合ってるみたいなんだけど……」
「……付き合ってるみたいに見えるかな? ふふふっ、大誠 大丈夫! 何でもないよ。もう先生来るから席戻るね!」
教室に上原真希先生が入ってきて、ホームルームが始まる。ちょっとおっちょこちょいで、まだ若い先生だ。
「皆さんにお話があります。昨日駅前で栄養ドリンクを配っていたと思いますが、貰った人はいますか?」
見渡すと、クラスの三分の一が手を挙げている。
「えぇーっとですね、健康被害が出ているみたいです。学生にしか配っていないそうなんですが、とても危険らしいので、まだ飲んでいないのであれば、捨てて下さい。まぁ、一本飲むだけなら、大したこと無いらしいですが、二本飲むと本当に危険らしいです。もし、二本飲んでしまった場合は先生に教えてくださいね」
「はーい!」
ホームルームが終わり、先生が教室を出て廊下に行くのを確認すると、雪は急いですぐ先生の所へ移動する。
「先生、あ、あの、私二本飲んじゃいました……」
下を向きながら小声で、誰にも聞かれないように話す……。
「貴方は雪さんね! 先生と別の教室に移動するので着いてきてください!」
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