1️⃣0️⃣ 最寄り駅から徒歩10分の場所に高校がある。
電車に揺られて30分で高校がある最寄り駅に到着する。そして、ここから徒歩で10分の場所に高校がある。
ところが、改札口を出たところで、急に雪が立ち止まった。その間に、俺たちと同じ制服を着た生徒達が、どんどん追い越していく。
「雪大丈夫? どうかした?」
「一輝、私やっぱり学校に行きたくないな……私が男ってバレちゃうじゃん! 皆は気づくんじゃない? 恥ずかしいよ!」
まさか、自分が女の子になるとは思っても無かった。朝から痴漢にも遭っちゃうし、ちっともついてない。でも、さっき私が苦しんでた時に助けてくれたのは嬉しかった。肝心な時に何時も一輝は助けてくれる! 其れは俺が男だった時から変わらないでいる!
「人生の中で、いきなり女の子になるなんてなかなか無いことだからね、雪が戸惑って当たり前だし、学校に行きたくない気持ちも分かるよ! でも、せっかく今日ここまで来てるんだから学校行こうぜ!」
「そうだけど……私、良いことあんのかな?」
「雪大丈夫だよ! これって逆についてるのかもしれないじゃんか!」
「えへへ、そうなのかな? 私、まだ全然ラッキーってならないけど……」
「でも、女の子の中でも、アイドル級に可愛いんだぜ! 可愛いは正義なんだからさ、そう考えると、これから先良い事しかないと思うんだけどね」
「まぁ、不幸中の幸いというかなんというかなのかな……」
「雪、何度も言うけど俺が傍にいてやるからな! とにかく、遅刻なんてしてる場合じゃないからさ、とにかく早く学校には行かないと……」
「うん、分かった!」
✩
俺達の教室は二階にある……。
「やばい、私この格好で階段登るの無理だよぉ、だってお尻が見えちゃいそうなんだもん」
「今は俺しかいないけどな……」
「なら、一輝に、見られたら恥ずかしい!」
「ぐはぁ、まぁ、恥ずかしいだろうけど……」
でも、見えないんじゃないかな…… 俺は、階段登る女子のお尻なんか見えたこともない。そもそも、気にしながら階段登ってなんかいないけど……雪のが見えたら鼻血出ゃうかもしれないからな! 俺も目線気をつけないと……。
「一輝……女の子って何時もどうしてるんだろう! 気にならないのかな?」
「其れは、男の俺にはわかんねーな!」
教室に行入ると珍しく友達が早く学校に来ている。あいつ何時もギリギリに来る奴何だけどな……。
「おう、珍しく来んの早いじゃん大誠おはよう」
「えへへ、おはよう」
「……おはよう……俺提出物だし忘れてさ、先生に早く来て学校でやるように家に連絡あったんだぜ! それで、やらされてたんだよ。全く参っちまうよな……」
(あれ、違和感を感じないのかな?)
田中大誠同じクラス、良く提出物をだし忘れてるけど、勉強も運動も何もかも普通! いつもつるんでる友達。
「お前ら姉兄二人は、相変わらず何時も仲良いよな! 喧嘩とかしないわけ?」
「……そういえば、喧嘩したことないかもな……雪?」
「そうだね! 一輝と喧嘩したことないかも」
ドキドキしながら、雪は教室に入ったけれど、誰にも女の子になってしまったことを突っ込まれなかった。友達の大誠からも、この状態が何時もどうりだったかのような接し方である。
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