名探偵藤崎誠の推理ショー
藤崎は手にある3枚のコインを相手にまず見せた。
そして、それらを手の中で隠し、華麗に3枚混ぜ合わせた。
相手は四角く、小さめの木製テーブルにロックグラスを置くと、
藤崎の手先を注意深く見つめる。
「何を始めるつもりだ?」
向かいの男が尋ねた。
藤崎は無言で微笑む。
「マジックか?
コインが消えるんだな」
藤崎が首を振る。
「増えるのか?」
男はテーブルから舐めるように藤崎を見上げる。
藤崎はまた首を振った。
「どうなるのかを推理しろってことだな。
名探偵藤崎誠からの挑戦状だな」
藤崎は少し大きく微笑んだ。
男は頭を抱えて考えた。
目をつむる。
天を見上げる。
何度も首を振る。
「ダメだ。
もう教えてくれ」
男は手を合わせた。
藤崎はニヤリと笑う。
止まっていた手を動かす。
すると、テーブルには鳥の首が・・・
胴が・・・
足が・・・
一羽の鳥が降り立った。
「くだらね~
じゃあ、懇意でもいいじゃん。
それに遺恨でも」
テーブルには『イ』、『ン』、『コ』と書かれた3枚のカードが並べられていた。
名探偵藤崎誠の推理ショー、またの名をなぞなぞ。
満足いただけたでしょうか。
もうないか~
このシリーズ・・・