鈴原琴音は２人いる

　なににも本気になれない俺にはだれかと付き合うとか誰かの特別になる事なんてありえないと思っていた。
　そんな俺に必死で想いを伝えてくれた同級生の鈴原琴音、なにをするにも地道に一生懸命な彼女となら変わっていけるかもしれない。そんな風に思い始め、ようやく普通の恋人になれた俺に彼女は、自分が魔法使いの家系の生まれで一人前になるために俺の協力が必要なのだと言う。
　それならば彼女はそのために近づいてきたのだろうか……

　本気になれない俺と本当の事を言えない彼女の話。

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