第3話 文化祭の出し物はオリジナルドラマ!?
月日が経ち、文化祭に向けて準備を始める頃となった。
私たちのクラスは劇をやることに。
そして1番重要のやる作品は──
「はぁ?オリジナルドラマ?」
「そうそう。なんかいい案出なくてさー。いっその事オリジナル作っちゃお!って言ったら通っちゃって…。」
「凪桜とあともう1人実行委員誰だよぉー。」
「あぁ、迅くんだよ。」
「えっ、海馬OK出したのかよ…。」
「うん。そこでお願いなんだけどさ、琉玖、出て欲しいのー!」
「無理。マジで無理。え、逆になんで私でいいと思ってんの。」
「琉玖演技上手いじゃん!ほら、2人でコンカフェでバイトした時も!」
「あぁ、そんなこともあったな。」
実は琉玖と凪桜は3ヶ月だけ男装コンカフェでバイトをしたことがあるのだ。
ライブに行く資金を貯めるため、ガチでバイトをしようとなり、給料が高かっただけの理由でバイトを始めた。
琉玖は身長が172cmあり、凪桜も169cmと平均よりは高めだった。
やるからにはガチで稼ぎにいくスタイルの2人、元々人気だった店で、3ヶ月限定だったということもあり、2人はすぐに客の間で有名となった。
そのお陰でとんでもなく稼げたのだ。
「一応聞くけど、どんな話でどんな役やれって言うの?」
「まあ簡単に言えばよくある三角関係恋愛ドラマであんたは負けヒーロー役。」
「なるほどなー。え!?負けヒーロー!?」
「うん。あ、嫌なら勝ちヒーローでもいいよ。」
「いやそこが問題じゃない。なんでヒーローなの…。」
「あんたはヒロインよりヒーローの方が輝ける。長年の友の私が保証する。どうする?やる?」
「わかった。一旦やってみる。でも!1個だけ条件がある。」
「…何?」
「海馬を勝ちヒーローにしろ!」
「面倒くさーーー。」
凪桜から台本を受け取り、海馬の元へ走った。
「海馬!」
「山城?どした。」
「頼みがある…。」
「…な、何?」
「勝ちヒーロー役をやってください!」
「えっ、俺が?」
「私は、海馬が勝ちヒーロー役をやってくれるなら、全力で負けヒーローやるから!これ、台本。この2行だけ、全力で私に向かって演技してみて。」
「なるほどね、負けヒーロー…負けヒーロー!?まあいいや、とりあえずやってみる。」
海馬が目の前に立ち、私に向かってセリフを読んだ。
「俺は、誰がなんと言おうと──」
「世界で1番あいつを愛してる!好きで好きで堪らないんだ!」
海馬がセリフを言い終わった時、目の前がぼやけて見えなくなった。
「えぇ!山城!?大丈夫!?」
「えっ、あぁごめん。なんか感動しちゃって。」
「ほらティッシュ、そんな良かった?」
「うん、どこでそんな技術身につけたんだよぉ。身内にそういう仕事の人がいるとかぁ?いやだとしてもそんなの関係ないわぁ。めっちゃ上手いじゃんかぁ。もう海馬以外が勝ちヒーローだったら私演技出来ないよお゛!」
「ありがとう、じゃあやるよ!勝ちヒーロー!」
「マジですか、感謝しかないぃ!」
その後、ルンルンで凪桜に伝えに行った。
「そういえばなんで負けヒーロー?」
「あぁ、まあいろいろとありまして…。私にはヒーローが似合うと凪桜から熱弁されて…。」
「よくわかんないけど俺も山城の演技見れるならいっかー!」
「いやっ、マジ比にならないからそんな見ないでぇー!」
この日、2人の俳優が誕生したのであった。




