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信じること

「〈こころ〉にまかれた種を現実化するための三つの大切なことをお話ししましょう。」

そうエクレア国の王女は語った。


「一つ目が、信じること。

〈こころ〉の力を信頼すること。

自分は絶対に成功できる、そう強く信じること。

深く信じれば、信じるだけ、深き〈こころ〉はあなたの願望を実現させるために動いてくれます。


とりわけ、深い〈こころ〉は、思考よりも、感情やビジョンに対して深く反応すると言うことを以前もお伝えしましたね。

ワクワクするような夢を描いてください。

心躍るような明るい未来を想像してください。

それを常々こころに巡らせてください。


夢を叶えて偉業を成し遂げた人というのはそのことが出来た人に過ぎません。



二つ目が、苦しみを喜びに変えていく力。


もちろんのことですが、この〈こころ〉の力が万能であるからといって、全く問題が起こらないとは限らないのです。

いや、むしろ、あなたがたがその目標に向かおうとすると抵抗は必ず起こるものだと思ってください。

それは、ごくごく自然の摂理です。


しかし、抵抗が出てきた時に、大切なことはそれに拒絶することではなく、むしろ感謝することです。

飛行機が地上から飛び上がろうとするとき、必ず空気の抵抗を受けます。

しかし、その空気の抵抗こそが飛行機を大空へ飛び立たせてくれる力なのです。


ですから、抵抗を受けた時に、その抵抗に屈して速度を落としてはなりません。

逆に、一層加速することです。


その加速が、抵抗に対する「感謝」に相当します。



三つ目に大切なことは、大切な誰かのために、ということです。

人は、自分一人の願望の実現のためだけだと、本当に大変な時に困難を乗り越えられるものではありません。

誰か、自分の成功を喜んでくれる人のために努力する時に、人は自分一人以上の力を発揮できるものなのです。


あなたにとって、喜ばせたい誰かはいますか?

大切な誰かはいますか?


きっとその人の支えが、あなたを強くしてくれるはずです。」



四人は、マスターや故郷の親しい人、また仲間のことを想像した。


そして、この人たちのために何が何でもこの旅を成功に終わらせるぞと決心と覚悟を決めたのだった。





六つ目の音が天から降り注いだ。


それは、すべてが〈こころ〉であるということ。

〈こころ〉がすべてを作り出し、正しい方法さえ用いれば、人生に不可能はないということだった。



四人は、心から充実した様子で、この音をこころに刻み込んだ。

特にソラは本当にここでの学びに心打たれたようだった。



ソラが口を開いた。


「みんな・・・これまでずっと一緒に旅を続けてきたと思うけれども、これからは、それぞれ、自分の道を歩んで行かないか?」


「自分の道を歩む?」


「ああ、そうだ。

かといって、もう別れてしまうわけじゃない。

それぞれの目指す道に行くのだ。


そして、何かを掴んだら、再び合流して、マスターのところに戻ろう!


どこが間違っていて、どこが正しいとかじゃなくて・・・

それぞれの道は、それぞれにとってベストなんだろうと思う。

誰にとっても、完璧な一つの道なんてのは存在しないはずだ。」


「そうだね。」


「ぼくは、このエクレアでの町がとても気に入ったんだ。

みんなはどうか知らないけれども。

自分の中の喜びのセンサーが反応しているんだ。

ぼくのダイモンのヒカリも激しく光っている。

少なくとも、ぼくにはここに自分に合った、自分の求める道が見つかったという気がするんだ。


君たちは、それぞれ散らばったメロディーを探し当てて欲しい。

そして、持ち寄って、宇宙の鼓動を再び戻そうじゃないか!」


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