ありふれた話
ありふれた場所にありふれた奴が一人いる。
ありふれた人生をおくるのだろう
そいつはありふれたように、自分を変えたいと思った。
そいつはありふれた挑戦と努力をしたが、ありふれた失敗に終わった。
ありふれたそいつは「少しは、自分は変われた」と、ありふれた言い訳をして、自分を納得させた。
ありふれたそいつは、ありふれたままだった。
そいつは、遂にありふれたままでもいいじゃないかと言い出した。
「ありふれた人生でありふれた幸せを手に入れる。何がいけないんだ!」
ありふれたそいつは、怒鳴った。
「いけなくなんかねーよ。でも、それじゃあつまらねぇじゃねーか」
そいつの友達は、少年のような無邪気な笑顔で言った。
ありふれたそいつは、ありふれた友達のありふれた笑顔と言葉で唯一無二の存在になれた。