表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

3ヶ月記念日

作者: 知池敬隙


芋けんぴが好きな君。


食べながら、

「太ってるあたしのどこが好きなの?」

って君は聞くけど、

どこもなにも、

僕は君が好きなんだよ。



そしたら決まって、

食べながら、

「じゃあ、

あなたは太った人が好きなの?」

って君は聞いてくるけど、

太ってるからじゃなくて、

とにかく君が好きなんだよ。




僕が好きになった君が、

たまたま太ってただけ。




本当に大切なことは、

目に見えない。目に見えないから、

なかなか口から伝えにくい。伝わりにくい。



みたい。



でも、

そのよく分からない気持ちはありふれたものじゃないからこそ、

きっと大切に思えるんだと思う。



そのことに初めて気づいた、

本当に自分に必要な君なんだと思えた、



3ヶ月記念日という名の平日でした。







やがて、

君のぽっこり出ていたおなかは、


今も同じようにぽっこりと出ている。



けどそれは、

新たないのちが芽生えたから。


僕が

不安でこわくて立ち止まってしまったときも、


君が

寂しさで押し潰されそうな夜も、



君は一緒に歩いてくれた。

僕は一緒に抱き合って泣いた。


君と出逢えてよかった。



あの3ヶ月記念日は今でも忘れない。


あの気持ちは今も変わらない。


毎日暗いニュースが多い中で、

小さないのちが奪われたことを聞くと、


辛い。


いのちが弄ばれて、


悲しい。



いのちは、

喜びと幸せを運んでくれると信じてる。



だって、

君と僕の間と、

君のおなかがそれを運んでくれているから。



ねぇ。

今からお祝いしようよ。

お菓子もたくさん買っといたよ。



今日でいのちが生まれて3ヶ月。



昔と同じ平日だけど、

僕らだけの特別な日。



芋けんぴのある

3ヶ月記念日。


命が軽くとりだたされる今、それは許されてはいけないと思います。目まぐるしく変わる世の中に、心がすり減ってしまっているのかもしれません。世の中を変えるのは、総理大臣でもなければ大統領でもないと思います。あなたが僕が、人を大切に思える気持ちを忘れないことが、きっと心の寂しさを包んでくれるのではないでしょうか。あ、ちなみに芋けんぴはコンビニとかスーパーにあると思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 人の命を奪うニュースが、この話によって無くなるといいな、と思いました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ