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平成28年2月19日

「人間は考える葦である」、とパスカルは言いました。


 僕も、様々なことを考えました。

 自分自身の要領の悪さ。大人に対する恐怖。自閉的な性格の自分。

 それらのことを考え、そして悩み苦しみました。


 僕は要領の悪い人間です。他の人が当たり前にできることを、僕にはなかなかできないんです。

 例えばコンビニの品出し。僕は商品の名前を覚えることがなかなかできません。どこにどの商品があるのかということも全く覚えられません。品出しをするとなると、膨大な時間をかけなければできないのです。

 それによって、僕は他人に酷く責められます。恐らく、どうしてそんな簡単なことができないのか、という風に思われていたことでしょう。これでも僕は努力しているんです。どうして分かってくれないのでしょう。


 それを通じて、僕は他人(主に大人)に恐怖するようになりました。

 コンビニのオーナー。一部の学校の教師。横柄な態度のおっさん。僕はそんな人間を酷く恐れました。

 僕がどんなに努力しても、彼らは僕を睨むように見ます。なので僕は何度も彼らから逃れたいと思いました。


 そうして僕はお道化を自覚するようになりました。笑って平気を装おうと思ったのです。つまり、心配されることにすら嫌気がさすようになってしまったんです。

 他人をできるだけ機嫌よくさせ、全ての人間から好かれようと努めました。


 しかしそんな努力も疲れました。もうこうなってしまったら自由に生きていくしかありません。

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