新しく住民を探しに行ってくる
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建物を吹き飛ばす豪快な嫁が来てから少し経った。煽るのは自分の不利益になると判断したらしく、晴明はみんなと基本的には仲良くしている。ただときどき、俺に紫への不満は漏らしてくるが。が、まあそれ以外は特に問題はなさそうだ。それにみんなで暮らすことになったし、これからもまた面白くなりそうだ。
「遊助、幻想郷にまたいろいろと呼び込んでほしいのよ」
スキマから紫が顔だけ出して話しかけてきた。
「珍しいな。お前が冬に起きてくるなんて」
紫は冬眠をする、らしい。まあただ爆睡してるだけなのだが。
「もっにぎやかにしたいなと思って。だからまたちょっと行ってきてくれない?」
「別にいいぞ。で、どこに行けばいいんだ?」
「そうね、大陸の方に行ってきてくれないかしら?」
大陸?中国とか行くのか。人生で一度も海外旅行なんて言ったことないし、大丈夫だろうか。
「とにかくあなたには行ってもらうから」
「はいはい」
ということで行くことになった。ただこれから幻想郷と向こうを行き来することになったので、準備は特にいらなかった。
「じゃあ、行ってくる。夕方には帰るよ」
「じゃあ、私もついていきますね。これは取材ですから」
しかしこれはさすがに面倒なことになりそうなので、
「文、だめだぞ。お土産と掛かってきてやるから我慢しろ」
「残念ですねー。じゃあ、それに期待していますよ」
ということで解決した。晴明がまた暴れると面倒だしな。そして俺はスキマを開いて大陸の方に行ってみた。座標とかがわからないので、適当なのだが、ちゃんとした都会に出れるだろうか。
「よいしょっと。えっと、ここはどこだ?」
雰囲気は都会である。というか都よりも都会である。人の数も活気も全然違う。
「中国すごいな。こんなに人が多いとは思わなかった」
とりあえずここがどこなのか、聞いてみよう。近くにいたチャイナドレスとも言えないようなな服を着ている背の高い女の人がいたので聞くことにした。
「すみません、そこのお姉さん。この町の名前は何ですか」
振りむいた、顔を見て俺は思い出した。美鈴じゃん。顔もきれいで気になるが、やっぱり下に目が行ってしまう。二次設定は真実だったんだ!巨乳には弱い。
「すみません私もよくわからないんです」
美鈴は俺が邪な視線を向けていたことに気付かず、普通に返してくれた。
「そうですか。まあ、取り敢えず、誰かに聞いてみましょう」
「ありがとうございます!私知らない人に話しかけるの苦手で、助かります」
その後歩いている人に聞いてみるとここは大都という町らしいことがわかった。世界史は全然やってこなかったのでよくわからないが、確かに大きい。
「ありがとうございます。少しお茶でも飲んでいきませんか?」
「じゃあ、そうしよう」
俺と美鈴は近くにあった適当な店に入った。
「私お金は多少あるので好きなのどうぞ」
「いや、そんなわけにはいかないよ」
と俺と美鈴が話しているのを後ろから見つめるものがいた。
美鈴ってやっぱり巨乳だと思うんだ、僕は




