永琳が命蓮寺に行ってみた結果
明日幾何があるじゃん。どうしよう、時間が足りない
永琳と俺はまず朝ご飯を食べ得ることにした。
「永琳の大好物のマグロは、実はなかったんだ・・・」
「う、ウソでしょ!?楽しみにしてたのに」
「というのは嘘で、一本釣りしてきたぞ」
そう、なんとなく海に行ってなんとなく船創って、なんとなく沖合に出て釣りしてたらマグロが釣れた。
「釣ってくるなんて、遊助が気を利かしてくれるなんて珍しいわねぇ」
「そうか?」
「まあ、取り敢えず食べましょうよ。丸ごとなら一日食べられるはずだわ。取り敢えず刺身にして」
「あいよ」
ということで手早くさばいてみた。なんでできるんだろうか、俺料理の才能もあるな。
「ほい、できたぞ」
俺が刺身を出すと永琳はご飯とともにかきこみはじめた。普段のクールな感じからは想像もできない、幽々子なみのスピードで食べている。
「トロがおいしいわぁ。幻想郷マグロいないから作ろうと思ってた頃なのよ」
「それなら、たまに釣って持ってくよ」
永琳がマグロを作ろうものなら、普通のが生まれる気がしない。幻想郷の生態を守るためにも、マグロはちゃんと食わせてやろう。
「じゃあ、当面は作らなくてもいいかしら」
よかった、幻想郷は守られた。と、既に永琳は食べ終わっていた。
「ごちそうさま。じゃあ、どうしましょうか。特にやることないし、なんか面白そうな場所はないの?」
「ん~、この近くにあるお寺に行ってみるか?」
「寺、私のプラスにはならなそうだけど暇だし行ってもいいわよ」
「じゃあ行くか」
ということで、命蓮寺に向かうことになった。
「これが寺、何にもなさそうね」
「そうでもないぞ。ここの白蓮っていう尼僧がすげぇいい人だぞ」
「尼僧、なら浮気は大丈夫ね」
「しないから、安心しろ」
「あっ、遊助さん。何か御用ですか?」
俺たちが門の前で話していると、聖が出迎えてくれた。
「いや、特にすることもないから話し相手をと思って」
「いいですよ。私たちは修行をしなかったら、あとは暇ですから」
ということで、命蓮寺の面々と俺、永琳で雑談になった。みんなは俺よりも永琳と話すことが多かった。
「ほんとに月から来たの?月にも人はいたんだね」
「まあ、こことは比べ物にならないほど文明は進んでるけどね」
「ぜひそこにも仏の教えを広めに行きたいですね」
聖はここでも布教しようとしている。月で宗教はやってんのかなぁ。皆でグダグダな雑談をしていると不意に外でもんをどんどんと叩く人がいた。
「誰でしょう、ここにお客さんなんて珍しいですね」
聖が出て行って少しした後、門の方から爆音がした。
「どうしたんだ!?聖、大丈夫か!」
皆で門の方に行くと、そこでは聖が至る所にやけどを負って倒れていた。
「永琳、聖を頼む」
と言って俺が煙の向こうを見ると、
「生きているようですわね。流石、怪僧 聖白蓮、これぐらいで死んでもらっては面白くありませんわ」
この喋り方には聞き覚えがいる。煙の向こうには赤い髪の少女が佇んでいた。
この章もそろそろ終わりかな




