浮気の容疑をかけられました
期末試験中は執筆をしない予定。更新はするよ
文がここにきて2日目の朝である。幽々子はたしかこの日に帰ったはずである。
「文、お前もう帰るのか?」
「そうね。変な邪魔が入っちゃったからもう一日延ばしてほしいわ」
「確かにな。でもみんなには通じないと思うし、俺が殺される」
文は苦笑し、
「確かに、みんなあなたを想っているから。私だって同じよ、当たり前だけど」
と言ってくれた。想われている分には嫌じゃないな。
「じゃ、またね。次は・・・えっと、再来週ね」
「そうか。たぶん幻想郷に行くと思うから」
「わかったわ。みんなにも伝えておくわ」
文はそういってスキマに消えていった。
「次来るの誰なんだろ~」
嫁に順位はつけないので、誰が来てもうれしいのだが誰なのかぐらいは教えてほしい。それぞれ準備が必要だからな。
「誰来るんだろうか」
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った。まさかもう来た?いや、と言うか後ろから来れるんだからわざわざ玄関に行かなくてもいいはずだ。
「今行くよ~。誰だ~?」
ガラガラッ
と引き戸を開けると、そこには
「おはようなのですわ。遊助」
「ありゃ、晴明か。どうしたんだ、こんなに朝に」
「昨日のお礼ですわ。それに謝りに来たのですわ」
と晴明は丁寧にお菓子まで持ってきていた。
「別に謝らなくてもいいんだけど。次から気を付けてくれれば」
「そういうわけにもいきませんわ。あの天狗さんにも謝らないと」
「文なら帰ったよ。あれの向こうに」
と俺は家の奥にあるスキマを指さした。
「あれの向こうにもう一つ世界があるんだ」
「そうなのですか?なら、行かなければいけませんわ」
と晴明は家に上がってきた。
「いや、そっち結構危ないしそれにこの後俺お客さんが来るから、」
「大丈夫、すぐに行ってすぐに帰ってきますわ」
と入ろうとしたので手をつかんだ。
「いや、そっちは本当にやめてくれ。俺も困る」
「いや、でも」
と晴明がこっちを向いたときなんでかつまずいた。そして晴明が俺の方に倒れこんできた。
「ちょっと何するのですわ!あぶないですわ」
「いや、すまん」
「しかし、触れてみて思いましたが、遊助はとても男らしいのですわ。父よりは全然強そうに見えますわよ」
「わかったから早くどいてくれ。これじゃ浮気だと思われちまう」
「女の私から見たら、遊助は十分魅力的ですわ。浮気してもいいとは思いますわよ」
「誰かに聞かれたらどうするんだ」
「浮気が、どうしたのかしら?」
俺と晴明の会話を後ろの隙間からずっと永琳が効いていた。
「そんなに若い娘がいいのかしら?その前にお仕置きしなきゃね」
「いや、違う。これは浮気とかじゃないぞ!」
「朝から女が家にいるなんておかしいじゃないの!」
「いや、これはこいつから来たんだ」
すると永琳は目を丸くして、
「まあ!自主的に来るような関係になってたのね」
「いや、違うから!とにかく俺の話を聞け」
~青年説明中~
「ふ~ん、それでその陰陽師の娘を助けて、それがお礼に来たと」
「だって、殺しかけたのに許してくれたからですわ。こんな寛大な殿方はそうはいません」
「ということなんだ」
永琳は俺に対する怒りはおさめてくれたようだ。
「なら、そこのはもう帰りなさい。これから私と遊助の時間よ」
「いや、私はもう帰るつもりですわ。遊助、また来てもよろしいですか?」
「俺は別にかまわんけど」
永琳は少しむっとしていたが、来るなとも言えない。
「お邪魔しましたですわ」
晴明はそういって家から出て行った。
「遊助」
「なんだ?」
「私の相手もしてね?」
「いいよ。取り敢えず飯食おうぜ」
嫁がこう毎日来ると幻想郷にいた時よりも疲れたと感じるような気がする。
晴明ちゃんの喋り方が最初と違うけど、気にしないでね




