うるさい陰陽師
今日は2話投稿です
「幸せ~、ここのお団子おいしいわ~」
と幽々子がおいしそうに団子をほおばっていた。確かにここの団子は里のおじさんのと同じくらいにおいしい。ただ、幽々子はとにかく食べまくっていた。もう25本目である。
「幽々子、食べ過ぎじゃないか?朝ごはんはどうした」
「食べたわよ~、たくさん」
たくさん食べてどうしてこんなに団子が食えるのか不思議でならなかった。金に関しては能力でどうにでもなるが、とにかく周りの視線がつらい。幽々子は気にしてないようだが、周りには老若男女2,30人ぐらいが集まっている。
「幽々子、そろそろ出ようぜ。夕飯は食べたいの作ってやるから」
「ええ~、まだ食べたりないのに~。でも好きなものなら楽しみだわ」
と幽々子は了承してくれた。俺が勘定をしてから二人で外に出ると、
「貴様ら、まだ話は終わってないぞ!」
とさっきの女がいた。
「まだいたのか。もうさ、いいがかりはやめてくれないか?」
「うるさい!」
この少女は急にお札を投げてきた。人目に付くところで戦うとは、
「こんなもんここで使うな!」
と俺は受け止めた。すると俺の手の平で札が爆発、しそうだったので札をスキマへ飛ばした。
「な・・・お札はどこへ行った?」
「もうさ、この話はこれでおしまい!お嬢ちゃん、団子買ってあげるから、もうもう帰った帰った」
俺は先程の団子屋でみたらし団子を一本買って、少女に渡した。
「気前いいわね、遊助」
「いいよ別に。ほら、食って帰れ。人がいるところで札なんて使うなよ」
と言って俺と幽々子はその場を後にした。
その日の夜はすさまじいことになった。幽々子はどこで知ったのか、紫かひなたが教えたんだか、現代の食べ物を次々と所望してきたのだった。まあ、食材もある程度条件がそろえばちゃんとしたのが出せるらしいので、とにかく味、形、香りを詳細にイメージした。結果としては、成功であった。
「これがステーキなの?お肉が分厚くておいしそ~」
と幽々子には喜んでもらった。しかし疲れた。普段ではありえないほど疲れた。食材は買ってきた方がいいな。
「ああ、おいしかったわ。じゃあ、お休み~」
食べるなり幽々子はごろんと横になってしまった。これで太らないから亡霊って便利だな~、と思ってしまう。
「じゃあ、俺も寝るか。まだ早いけど」
布団をさっと創造し、幽々子も寝かせて、俺も眠りについた、はずであった。
「幽々子、お前起きてたのか!?」
「そりゃ、ね。あれをしないかったら夫婦じゃないわよね?遊助」
この疲れた体でそれは無理ですよ、幽々子様。
テスト勉強もあるから、次の次の話を仕上げよう