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東方の世界に転生して頑張る的な話  作者: teyu
第1章 東方の世界に転生しました
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恩人と会う

主人公に新たな力を与えたい

 俺はこの日ある人と待ち合わせをしていた。その人は、俺のこの国に来てからの生活を永琳と同じくらい世話してくれた人だ。ご近所さんに俺を紹介してくれたり、今の職業である守備隊へ紹介してくれた人だ。今は、守備隊も名が変わり防衛庁首都防衛課と名が変わり、その人はそこの長官をやっている。今日はその人から、月の移住計画に関することを伝えたいから来てくれと言われたのだ。正直何のことなのかはわからない。が、永琳も知らないようだったので、よほど重要なことなのだろう。


そうこうしているうちに、待ち合わせていたレストランについた。ここは政府要人が密会をすることで有名なレストランだ。

「おお、遊助君、待ってたよ」

「お待たせしてしまい申し訳ございません、綿月様」

「いいの、いいの、それに綿月様なんて呼ぶな、姫路と呼んでくれよ、君と僕は同い年なんだから」

「そんな、あなたは上司ですから」

「えー、遊助お堅いなー」

綿月様はフランクだ。長官から兵へ話すときもこんな感じだ。自分の前ならまだ我慢できるが、一介の兵にまでそういう話し方をされるとちょっと・・・という感じになってしまう。

「それで、本題に入りたいんだが」

「はあ、何でしょうか。月の移住計画はこの星の穢れが増えすぎたからなのはわかるよね」

「はい、わかります」

「妖怪も増えてきている。そこでロケットの打ち上げ時に防衛をするものが必要なんだが、君やってくれるかい?」

「はい、お安いご用です」

「そうか、ありがとう。だが気を付けてくれ。最近閣僚の中に君を快く思わない者たちがいる。もしもの時に備えて防衛は君だけでなく信頼できる誰かも連れて行った方がいい」

「ご忠告ありがとうございます」

「うむ」


ディナータイムだったので自然に酒も進む。本当はコーラが飲みたくて仕方ないのだが、こういう場では、酒を飲むようにしている。帰りにコンビニでコーラ買おうかな。


さらにそのあと、だいぶ酔いが回ってきた。そもそも姫路は酒にそこまで強くない、にもかかわらず飲みまくる。

「それで話変わるんだけどさーひっく、うちの娘2人がほんとにかわいくてかわいくてしょうがないんだよ」

ああ、また子供の話か。彼には、娘が二人いる。名前は聞いていないが、二人ともたいそうかわいいそうだ。また、お偉いさんの娘ということもあり、うちの永琳が教育係になっている。

「パパーパパー、て呼んでさ、かわいくて仕方がないんだよ」

「そうですね、うちにも子供がほしいんですよ」

「子供はいいぞ、小っちゃいころはほんとに甘えてくるからな。買って買ってー、と言われるとどんなにくだらないものでも買ってあげてしまうよ」

もうほんとに、親バカだ。実力はあるんだが、どうもこういうところが貫録とかをだめにしてしまっているような気がする。しかし、これもまた接しやすくていい。

「最近、妹の方が剣を習いたいって言い出してさー、よかったら今度稽古をつけてくれないか」

「ええ、いいですよ」

今度は、剣の指導をご所望か、どんな子たちなのか気になる。


「さてそろそろ帰りますか」

結局変えることになったのは、それから2時間後だった。姫路には酔いざめの薬を飲ませておいたので、すっかり酔いは覚めているようだ。しかし自分も少し酔っているようだ。

「家まで来ないかい?」

「いえいえ、いいですよそこまでご迷惑をかけることはできませんし、永琳が待ってますから」

「む、そうか。じゃあ、奥さんに孝行してやれよ」

「そうですね、ではまた」


家に向かって帰りだしていると、不意に月が気になった。見上げると満月だった。

「今日は満月か、うぐ!?」

急に胸のあたりが苦しみだした。最近たまにこうなる。強い怒りや、月やなんかを見ると、こうなる。特に怒りの時は、どす黒いものに心を塗りつぶされているような感じになる。たぶん、今まで切り捨ててきた妖怪たちの血を浴びたからだろう。切り捨てた妖怪たちの妖力が流れ込んでいるのだと思う。これはかなりの穢れなのだが、永琳には話していない、心配させたくないからだ。それにここまで穢れをため込んでいることがわかると、この国から追放されてしまう。それだけはされたくなかった。

 やがてなんとかおさまった痛みから、自分はもう人間を維持できないかもしれないと思った。

問題が解決しない

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