輝夜と妹紅と俺
永夜抄の次はまた幻想郷に戻ろう
ある日屋敷にめずらしい客がやってきた。
「勝手ながら、なよ竹のかぐや姫を月に帰らせぬために兵を遣わせまする」
と言って頭を下げてきたのは、ほかならぬ天皇だった。天皇も虜にする輝夜、恐ろしい。まあ、そんなことを話しているのではなく、天皇がこういったのを皮切りにほかの貴族も続々と兵を派遣するといってきた。ここで輝夜の気をひきたいんだろう。輝夜は断っても断らなくても、この星の装備では勝てないことを知っていたので、適当にOKしていた。
「輝夜、いいのか?面倒になるぞ」
「いいのよ。別に勝てるわけもないんだし、そもそも帰りたくないから」
と言ってきた。まあ彼らに頼ることもないだろう。
しかし貴族たちは相当な努力をしていた。どこで学んだのか、天皇を隊長にして親衛隊らしきものを結成していた。
「われら、貴族、天皇一同は、なよ竹のかぐや姫を全力で守りきるぞ!」
「おーっ」
やる気はありそうなのだが、貴族の温室育ちだからか、覇気がない。なので隊長の後ろでぼそっと、
「まだまだですね」
と言ってやった。この後声がさらに大きくなり、都中に男とたちの声が響いた。
「親衛隊のみんなは頑張ってるな」
「頑張りは褒めてあげるけど、振りむいたりはしないわ。それにね、私の親衛隊はあなただけよ」
輝夜に親衛隊のことを伝えようとしただけなのに、向こうはこっちに肩を寄せてきた。
「なんだよ。そういうのするの珍しくないか?」
「いいじゃない、私は永琳に見せつけてやりたいのよ。あなたの本当のお嫁さんは私ですってね」
なんて奴だ。だいたい、そんなことしたら俺が殺されるだろ。
「いや、私もいるぞ」
と最近ゲームに次ぐゲームで輝夜のライバルと言っていいほどの実力を付けた妹紅が顔をこちらに向けてきた。
「何よ、妹紅。あなたはゲームで私と戦えても恋じゃ勝てないわ。おとなしくネトゲ廃人にでもなってないさいよ」
「忘れたか輝夜。私はお前を殺すのが目的なんだぞ」
「言ってくれるじゃない」
周りに炎を出し始める妹紅と、光を放っている輝夜。家が消えそうなのでフォローしてあげた。
「まあまあ、二人とも落ち着けよ。俺は二人とも好きだぞ」
二人の顔は真っ赤になった。
「もうっ、やっぱりあなたはプレイボーイね」
「急に攻めてくるな!びっくりするだろ」
二人はそういいながらも、俺に近づいてきて、しまいには両腕に美女がいるという、両手に花状態になってしまった。
「まあ、ゲームでもしようぜ。俺たちそれが一番話が通じる気がするぞ」
またしてもゲームで徹夜することになった。
校外学習で鎌倉行ってきます




