幸運の兎
眠すぎる
家に泥だらけで帰ったあと、お爺さんとお婆さんは俺たちのことを心配して玄関でずっと待ってくれていた。妹紅はそこらへんのことは心配しておらず、部屋で悠々とゲームをしていた。この時代の人間なのにネトゲへの適応が早い。
「もお、さっきのは兎だったの?全く嫌な兎ね、今度捕まえてきてよ。話聞いた後兎鍋にしてやるわ」
てゐを兎鍋にされては困るので、フォローを入れる。
「まあそういうなよ。あれは幸運の兎らしいぞ」
「その兎が人を罠にはめるの!?信じらんないわ、ほんと」
だいぶお怒りだ。まあそれでもゲームやってあげれば機嫌が直るんだけどな。永琳と同じ、師弟そろってちょろい。
「今日も人間が罠にはまったウサ。明日は別の場所に仕掛けるウサ」
てゐは竹林の中をかけながらそんなことを言っていた。あの男女本当に滑稽である。
「まあ、幸運がむこうにもついたんだから、お相子ウサ」
てゐは別に一人で暮らしているわけではない。長生きしているうちに人型になった彼女は、兎のままの仲間と一緒に竹林で暮らしている。
「この話をみんなに早く聞かせたいウサ」
てゐはその時周りを全く気にしていなかった。そして目の前の地面に明らかに怪しいも緒が置いてあることを気にしなかった。
「アレッ?うさあああぁぁ!」
てゐは逆さづりになってしまった。てゐは自分以外の罠にかかったことがなかったので、困惑した。抜け方がわからないのである。
「くっ、私をはめるなんてなめたことしてくれたウサ。でも抜け方がわからない・・・」
すると竹の陰から大柄の男が出てきた。
「おお、兎が見事にかかった。丁度かぐや姫様が兎をご所望だったしちょうどいい。もってけば売れそうだ」
「いやだ。殺さないでぇぇ!」
「大丈夫だ。持ってくまで殺しはしない。なんせこんな珍しい兎だからな、生きていればもらえる銭も増えそうだしな」
てゐはまだチャンスがあると思った。生きていればまだ媚を売るなりして死を免れることができるからである。
しかしてゐの考えはそううまくも行きそうになかった。
「どうもこんばんわー。兎届けに来ました」
遊助が玄関まで出て行った。
「どうもこんばんわ。丁度輝夜が兎鍋をしたいといっていたんですよ」
「あ!」
「ん?・・・あ!」
てゐと遊助の目が合った。
「この兎買わせていただきます。これでどうでしょうか」
と言って遊助は、適当な宝物を一個手渡した。
「こんなものを貰っていいんですか?ありがとうございます!」
男は喜びながら帰っていき、てゐだけが残された。
「ありがとうウサ。じゃあこれでかえr「おい待て」
てゐの肩を遊助ががしっとつかんだ。
「何するウサ!もう帰らせろ」
「いやだ。面倒だが、輝夜にあってもらうぞ。いやならすぐに兎鍋だ」
「・・・わかったウサ」
輝夜はゲームをしながら待っていたが、てゐを見た瞬間、
「あなたがいたずら兎ね、事情を聞かせてもらおうかしら」
目の色を変え迫ってきた。
「なんか怖いから帰るウサ」
と帰ろうとする艇を俺はがっしりとつかむ。
「とりあえず話していけ。兎鍋にはなりたくないだろ?」
てゐが一通りしゃべると、輝夜は少し考えたのち、
「もういいわ。これからは私と遊助を罠にかけなきゃ好きにしていいわよ」
てゐは飛び跳ねて、
「ありがとウサ!」
と言って消えてしまった。
「これでよかったのか?」
そう尋ねると、
「面白かったからいいわ」
と返してきた。それでてゐのことは終わりになった。輝夜はゲームの方が大事らしい。
優曇華をどう出すべきか・・・




