分かれて出会う
例大祭を目標にして生きる中学生、終わったらどうなるんだろう・・
三途の川までスキマで移動するのはほんの一瞬で、すぐについた。で川辺には由々子ではなく窯を担いだ女の子がいた。
「おい紫、由々子は?」
「この川の向こうよ。あの死神はこの川の渡しをやっているのよ」
紫がそういうと死神はトコトコ近づいてきた。
「あたいは小野塚小町ってんだ。川の向こう岸で映姫様がお待ちだ。連れてってやるよ」
「いや、俺はスキマが使えるから別に、、、あれ?開かない」
「向こうは結界で守られてるから、川を渡る以外でははいれないよ」
小町が説明してくれた。
「じゃあ乗っけてってくれ」
「あいよ」
俺、紫、文を乗せた船は三途の川を渡るのであった。
正直しょぼいとしか言いようのない船で揺れること1時間くらい、ようやく目的地に着いた。するとそこには、おなじみの合法ロリがいた。
「あ、山田じゃん」
出合い頭についそう行ってしまった。向こうは名乗ってもいないのにあだ名で呼ばれたことに一瞬驚いていたが、やがて血相を変えて怒ってきた。
「なんなんですかあなたは!初対面の人をあだ名で呼ぶなんて。これは後で説教ですね」
「いやあ、すまん」
「すみません、私の夫が失礼なことを」
紫が謝ると、少女はコホンと咳払いをしてから、
「私は幻想郷および一部の人間界の魂の管理者、四季映姫・ヤマザナドゥです。山田とは呼ばぬように」
「はーい」
「あややや、まさかあの世なんてものがこんな身近にあったなんて、これはスクープですね」
文がメモをしようとするとその紙が燃えてしまった。
「私は取材許可はしていませんよ」
「すみません」
「では、御用の人に会いに行きましょうか」
その女性は桜ではなく彼岸花を見ていた。桜はここにはないからだ。目の色も昔ほど世紀はないようだが、いたって問題なさそうな感じだ。そして彼女は今、向こうからやってくる一行が誰なのかを注視していた。
「さあ、もう着きますよ」
「由々子元気にしてるのか?」
「いたって問題ないですよ」
階段を上った先にある一面彼岸花の場所に由々子はいた。
「由々子!」
「・・・・!遊助、来てくれたのね!」
向こうから由々子が走ってきて俺に抱き付いた。
「会いたかった、会いたかったよぉ・・・」
「ごめんな、会いに行けなくて」
映姫がまたコホンと咳払いをすると、由々子は俺から離れた。
「で、彼女は今亡霊でここからは出られません。あなたがいる限りは成仏もできません」
俺を指さしながらそう言った。俺のせいか、それだけ由々子が俺のことを想っていてくれたのか。
「大体あなたは少しお嫁さんが多すぎます。男だから少しは大目に見たいところですが、それでも多すぎます」
まあ、確かに多い気はするよ。でも俺はそれだけ皆を愛しているんだよな・・
「いや、別にそんなことないと思うけど?」
「嘘なのはわかってますよ。私の前でうそをつくなんて更なる説教が必要なようですね」
「今日はその話ではありませんので、彼をお叱りになるのは後にしていただけませんか?」
「む、仕方ありませんね。あとでしっかり受けてもらいますからね」
「はーい」
説教はとりあえず回避することはできた。
「さて、彼女をとどめているのは私なのですが、彼女のあなたを想う気持ちには乙女である私も共感を覚えました」
「ありがとうございます」
由々子が頭を下げる。
「ですので私は今回は彼女を見なかったことにします」
「?」
頭に疑問符が浮かぶ。
「さあ、西行寺幽々子、あなたには今から幻想郷の幽霊の管理を任せます。早くお行きなさい」
幽々子は少し驚いてから、
「ありがとうございます!」
といった。
「「ありがとうございます」」
俺と紫もお礼を言った。
「幽々子、お前どこに住むんだ?」
「適当に探すわ。それまではあなたのおうちで暮らそうかしら」
「あややや、それは私の家なんですけどねぇ・・まあ今回は冥界のこともちゃんとスクープできそうですし、よかったです」
「お前、どこでメモしてたんだよ」
「あの閻魔様も少し目がザルでしたね。ブン屋に出し抜かれるなんて」
と言って調子に乗っていた文であったが、幻想郷でスクープした後、映姫から俺と一緒に長い説教を受けることになった。
次から永夜抄で




