ついに見つけた
明日体育大会ってホント面倒だな。
「いたよ、遊助が」
椛が遠くにある建物を見て言う。彼女の能力は千里先まで見通す程度の能力、つまりものすごく目がいいわけだ。
「ありがとう椛。全くやっぱり来てるんじゃない。あの土着神たち今度会ったら覚えてなさいよ。遊助にもお仕置きが必要ね」
「なんでもいいから早く連れ戻して、酒をまた飲めればいいよ」
文、椛も言う。
「さて、じゃあ、行くのか」
「そうだね、、いや待って」
遊助のもとへ行こうとする勇儀を椛が引き止めた。
「あの女がいるよ」
あの女とは、ひなたのことだ。彼女たちは彼女に勝つことができない。上級妖怪といえど、太陽の神に勝てるはずもない。
「いやそれでも行かなきゃならんし。私たちに会えば、遊助も帰ってくる気になるでしょ」
文が言う。
「さて、じゃあ行きましょうか」
椛は一抹の不安を覚えつつ、一行とともに遊助のもとへ向かおうとした。
「そこまでだ」
「だれ!?」
一行に声をかけてきたのは神奈子だった。
「今度は仲間でおそろいのようだな、鴉天狗」
「ええ、でも今回は遊助がいるのは知っているのよ」
やはり仲間がいるからだろうか、以前ほどこの神に対して緊張を抱くことはなかった。
「まったくおとなしくしていれば消されることはなかったものを」
「あんたで4人を相手にできるのかしら?」
「確かに天狗と鬼2人ずつは面倒かもしれんな。だが私には相方がいるんだよ」
すると後ろからあの特徴的な帽子をかぶった神様が出てきた。
「あーうー、私もいれば大丈夫でしょ」
「さあ、どうかしら。あなた弱そうだけど」
文の言葉に諏訪子は少しむっ、としていた。
「ミシャグジ様をなめない方がいいよ。祟り殺してあげるからね」
「まあ、言い合いしてても進まないわ。あなたたちを倒して遊助に会うだけよ!」
こうして両者が激突した。
「あら始まったみたいね」
「なにが?」
ひなたが不意に放った言葉に遊助が不思議がった。
「なんでもないわ。でも私ちょっと外出てくるから。家でゆっくりしてなさい」
「ういっーす」
ひなたは出て行った。
「とはいってもここ俺んちじゃないからな。何にもすることがないな」
何も知らない遊助は、こうして待っているのであった。
「ふっ、なかなかやるな。妖怪にしておくのは惜しいな」
「流石に神ね。私の本気を受け止めるなんて」
「あーうー、帽子が少し焦げたねー、こんなのは神奈子以来だよ」
「まだです!」
「そろそろ酒がほくなってくるな」
「それは私も同じだ」
6人がすでに疲労困憊というようなところである。どちらかというと神二人の方が消耗している。
「私もまだまだ弱、、い、、な」
神奈子はそう言い残して倒れてしまった。
「あーうー、私たちの負けだよー」
「じゃあ、これで遊助のところへ行けるわね」
「そういうわけにもいかないのよ」
今度は誰かと文たちは思った。
「妖怪のみなさん、お久しぶりね。うちの部下たち倒すなんてやるじゃない、でもここで消えてもらうのだけど」
「私たち遊助に会うまでは死ねないわ」
「あなたたち本当に彼のことが好きなのね、私を前にしても言えるなんて。でもそれは私も同じこと。だからあなたたちには消えてもらうしかないわ」
「あなたもだったの!?あなた泥棒猫じゃない!」
「そんなこと知らないわ。じゃあ、消えて」
急に日向が指を文たちの方に向けた。するとそこから光線が出てきて文たちに向かっていった。住んでのところで直撃を免れたが、太ももを焦がしていた。
「流石にこれじゃ死なないか」
「まだまだぁ!」
文たちはひなたに向かっていった。
3章も終わります




