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東方の世界に転生して頑張る的な話  作者: teyu
第3章 神様暮らし
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彼を探す

今回は文たちの視点で書いてみました。4人もいると会話難しい

 ここは妖怪の里。今日も特に何が起こるわけでもなく平和だった。しかし4人の妖怪たちはある男の帰りを待っていた。

「しかし、遅いわねえ、遊助」

「ほんとに」

黒い翼の天狗に一本角の鬼が酒をぐいと飲みほして相槌を打った。2本角の少女のような体型の鬼も、犬耳の白狼天狗も同じであった。

「全くどこで油を売ってるんだか」

「帰ってくるときに、女でも連れてきたら、いやそれどころか返ってこないかもしれないな」

「そんなことないです。遊助さんは必ず帰ってきますよ!萃香さん」

二本角の鬼に白狼天狗が言い返した。

「しかしねえ、あれから一年だよ。あいつの力で一年は長すぎないか」

「そ、それはそうですが・・」

「もお、埒が明かないわ。誰かが、洩矢の国ってのに行って遊助見つけてくればいいのよ」

黒い翼の天狗がついに言った。皆、本当のところそれが一番手っ取り早いと思っていたので、それに賛成した。

「じゃあ、私が行くわね。みんなで人里に行くと目立つし、神が出てきても困るから」


 文は飛び立って1時間と掛からずに洩矢の国に到着した。柵で囲まれたところにいる門番に遊助のことを聞くことにした。

「すいません」

「あっ、妖怪か。われらの国に何をしに来た!」

「いや、別に人間を襲って食おうってわけじゃなくて、人を探してるんですよ」

「何、人だと?どんな奴だ」

「はい、廿楽遊助っていう男なんですが、一年ぐらい前にここにきませんでしたか。確か天照、、なんとかっていう神様が一緒にいたと思うんですが」

「天照様と一緒にいた男?おお、そういえば確かにそんな奴がいたな。洩矢の国を倒すためにとか言って連れてきてたな」

「そうですか。ありがとうございます」

「用が済んだらさっさと帰れ。今回は大事にしないでやるから」

文は弱いのに上から目線な門番の態度ににむっと来た。神を呼ばれたりなんかしたりしたらそれこそ一大事だが、今回は退けなかった。

「用はまだ終わってませんよ。その男に会わせてもらいたいんです」

「そんなこと言われても、俺は知らないし妖怪をこの中に入れることはできないからな」

「そういわずにお願いしますよ」

「ダメなものはだめだ。俺のクビが飛ぶかもしれないじゃないか」

これは話が長くなりそうだなと思ったとき

「いやまて。話を聞こう」

「あーうー。まあ、いいんじゃないかなぁ」

と声が聞こえた。門番の後ろから2人組が出てきた。

「あなたたちは?」

「妖怪ごときに名を名乗るのは面倒だが、言っておこう。私は八坂神奈子、そして隣にいるのが」

「私は洩矢諏訪子だよ」

「というわけだ」

「そうですか。私は射命丸文と申しまして妖怪の山に住んでおります。今日は廿楽遊助という男を探しに来ました」

この二人のプレッシャーに私はおびえている。自分でもよくわからないが、妙に言葉遣いが丁寧だ。

「それで廿楽遊助は今どこに」

「今はおそらく高天原だろう。しかしお前はもう二度と奴には会えん」

「何でですか?」

「奴は神になった。だから高天原にいれるのだ。それに奴は天照様の眷属だ。自由には動けん」

「そんな!だったらすぐにいかないと」

「だからそれが無理なのだ。高天原には妖怪は自力では行けん。それに私たちがお前を行かせない」

「あーうー。気の毒だけど帰ってね。まあ、彼が地上に降りてくるかもしれないから、そん時に合えるように天照様に行っておくよ」

「くっ!わかりました。今日は帰らせていただきます」

文はくるりと背を向け空に飛び立っていった。彼女が見えなくなったところで、二人は口を開いた。

「しかし言わなくてよかったの神奈子。遊助の記憶が消されてるって」

「そんな酷なこと言えるか。それにそんなこと言えば天照様を狙うだろ」

「あーうー。それもそうだね」

二人はまた塀の中に入って行った。

台風で学校休みになれ~

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