決闘前夜
僕は、、僕は中二なのになんてことを書いてしまったんだーー!
ことの顚末を日向はちゃんと見ていた。正直彼女にとってもこの件はとても重要らしく、なんかいろいろ聞かれた。
「どうして譲ったのかしら?これ失敗すると私パパに怒られちゃうんだけど」
「お前にも親がいるのか」
正直会ったことがないな。というかいたのか。
「いるわよそりゃ」
「へえぇ」
「大和の神が負けちゃったなんてことがあったら威信にかかわるの。だから負けられないわ」
「だから確実に勝てる俺にしたと。でもいいのか?俺神じゃないぞ」
妖怪なんかに任せていいのだろうか。それこそ威信にかかわるんじゃ。
「そこら辺は大丈夫よ。あなたは神ってことで記録しておくから。それにパパもあなたのことを神だと思ってるし」
親もだますとか。なんてことを。
「いいのよ、べつに。でも今度来るらしいのよね、なんてごまかそうかしら」
「それまでには帰るよ」
そういうと彼女は寂しそうな顔をした。
「どうしても帰っちゃうの?」
「嫁たちが待ってるしな」
「で、でもここも住み心地いいわよ?ずっとここで暮らせば・・」
「悪いなひなた、嫁が待ってるんだ」
そういうとひなたは、
「あなたも、神になれるわよ」
「何?」
妖怪が神になるだって?それは無理だろ。
「できるわ。あなたに信仰が集まればいいのよ。そうすれば勝手に力もたまって神になるわ」
「成程な。でもそれは他でやるよ。向こうの方が地元だし」
するとひなたが怒り出した。
「どうして解ってくれないの!」
「??」
「私はあなたに興味を持ったからあなたを転生させて、そのうちにあなたが好きになって、甘えて、でもあなた気づいてくれないじゃない!あなたお嫁さん何人もいるんでしょ?なら私も加えてくれてもいいじゃない!」
気づかなかった。まさかひなたが俺のことが好きだったなんて。というか俺の前では素で、とか言ってたけど今いつもの口調じゃないか?そんなに深く考えてたのか?
「え、えっとその、お前は俺を好きってことでいいのか?」
「そうよ、何度も言わせないで。恥ずかしいじゃない」
「まあ、そのあれだ。俺はお前のことは嫌いじゃない。気持ちの整理がつかないけど好きだ」
嘘ではない。ひなたとはこの世界でもっとも古い知り合いで、俺のことを気にかけたりしてくれていた。気づかなったが、俺はひなたが好きだということに気付かなかった。ひなたは頬を赤く染め、
「ありがとう」
といった。そして俺に近づいてきて覆いかぶさってきた。
「ちょっ、何すん、、」
「しましょ」
この一言を聞いた後、俺の記憶はとんだ。
朝起きると同じ布団で、裸で寝ていて、あ~あ、やっちゃった、という気分になってしまった。そしてもう一つ思ったのが、今日は決闘当日であるということだった。朝日が昇り始めたころだからまだ時間は大丈夫だが、すごい気を散らしてしまった気がする。これ、俺が決闘してたら負けてたかもしれない。
「とりあえず、おきろひなた」
「う~ん、まってまだ私困難じゃ足りない、、」
「何言ってんだ」
と言いながら頭をたたくとやっと起きた。
「今日決闘の日だぞ。準備しろ」
「あ~っ、忘れてたー!」
こんなんで大和大丈夫だろうか
決闘の前夜っぽく、張り詰めた感じで書こうと思っていたら、こうなった。