蓬莱人を交えて
しばらく待っていると、青みがかかった銀髪が特徴的な女性、上白沢慧音が入ってきた。
「おっ、君が晴明の言っていた男か。私はここで寺子屋を開いている上白沢慧音だ。よろしく」
「俺は廿楽遊助。よろしくな、慧音」
挨拶が済んだところで3人で座り、話し始めることになった。無論、世界が改竄されたということに関しては話さないが。
「いつも晴明がかっこよくていい人と言っていたが、少なくともかっこいいというのはあながちウソではないようだな」
俺の正面に座った慧音は俺を見つめながら顔を赤くして言っていた。
「遊助はとっても強いのですわ。それこそ私や慧音よりも。ここの管理者よりも長生きしてるのですわ」
「それはすごい。ぜひこれまでの生きざまを教えてくれ、そしてそれを記録に残したい。私が生まれるずっとずっと前のことも知りたいからな」
慧音はやはり歴史には興味があるようだ。暇だったらいろいろ話そうかな。
「そういえば、そろそろ彼女が来ると思うんだが・・・」
「あの、竹林の方ですの?彼女のくれる筍だけは認めてあげますわ」
「そういうな、妹紅もいいやつだからな」
なるほど、やはり妹紅はここに来るのか。筍、早苗料理してくれるだろうか。そんなことを考えていると、ドンドンととを乱暴にたたく音が聞こえた。
「妹紅が来たみたいだ。ちょっと開けてくる」
慧音はそう言って立ち上がり玄関へ出ていった。そしてすぐに銀髪に赤いリボンをつけた少女、藤原妹紅と一緒に来た。妹紅は籠を背負っており、そのなかには筍が入っているようだった。
「なあ、慧音。この男はどっから来たやつなんだ?そもそもだれだ?」
「あぁ、いつも晴明が行っていた男だ」
そんなに晴明は言っていたのか。妹紅はポンッと手を打ち
「ああっ、あの廿楽っていう男か。まさかここまで細いやつとは思ってなかったな。でも、だいぶ強そうだ」
「細いのはコーラが主食だからだと思う。俺は廿楽遊助、よろしくな妹紅」
「なんで私の名前を知ってるのかはわからないけど、よろしく」
妹紅は筍の入った籠を置いて座った。
「そういえば、外から神社が来たみたいだな。もう、天狗たちが参拝に行ってたから、ありゃ博麗の巫女の賽銭箱が軽くなるだろうな」
やっぱりまずかったか。というか来た日から参拝客が来るって
「えっ、やっぱりそうなったのか?帰りにお賽銭いれてくる」
「大丈夫さ。妖怪退治でも霊夢は生きてけるだろうし」
慧音はあまり心配していないようだ。妹紅からは後で筍をもらおう、それのみを考えて俺は話していた




