幻想郷事情を聞いてみた
晴明が建物に上がってから一番手前にある部屋に入っていったので、俺もそこに入った。机が2つ置いてあり、本やらが大量に置いてある。
「ここは職員室みたいなものですの。慧音さんと2人で採点をしたり休憩をしたりするときに使うのですわ」
「そうなのか。でも、俺は入っちゃっていいのか?」
「大丈夫ですわ。竹林のほうからいつも来る方もいらっしゃいますし」
なるほど、妹紅がいいから俺もいいっていうことか。
「では、まず私から話しますわ。幻想郷がどう変わったのか」
そういって晴明は淡々と語りだした。
「遊助がいなくなってからみんなの様子は急に変わりました。というより、世界そのものが変わりました。私たちが住んでいた家はなくなり、代わりにあの引きこもりと医者の家が建ち、みんなそれぞれ違う場所に住んでいたのです」
「なるほど。で、みんなは一様に俺のことを忘れていたと」
「そうですわ。廿楽遊助なんて言う男は知らない、みんなそう言いましたわ。薄情な、と思っていましたがそのうち本当に知らないということに気づいたんです」
俺がいなくなった後は、やはりみんな一様に忘れていたか。晴明だけ影響がなかったというのは運が良かったのか悪かったのか。
「そのあと、私はあなたが生きていることを信じて待っていましたわ。素直にうれしいですが」
「ですが?」
「あの一緒にいた緑の髪の巫女はいったい誰ですの?博麗の巫女とは違うでしょう」
あっ、浮気を疑ったか。浮気なのは事実なんだが、昔ハーレムみたいな状態だったし、ちゃんと説明すれば許してくれるんじゃないだろうか。
「実はな、外の世界に戻った後もいろいろあって・・・まあ、そういうことだ」
「まあ!?私という良妻がいながらほかの女にも手を出すとはほんとに困った人ですわ」
「ごめんな」
「もういいですわ。今度一緒にご飯食べましょう。それで許しますわ」
やはり晴明は怒らなかった。俺の嫁たちはみんなそこまで怒らないから好きだ。といって次から次に嫁や恋人を増やす俺がまず改めれば関係のないことだが。その時、廊下に子供たちの声と走ってくる音が聞こえた。
「あっ、授業が終わったみたいですわ。慧音さんが来るでしょうからここでお待ちくださいまし」
「わかった。とりあえず明日にでもどっか行こうぜ」
そう誘ってから俺は少しぬるくなったコーラを口に含んだ。
東方愛が冷めないうちに書きあがるだろうか。さすがに終わるかな
 




