焼き肉をすることになりました
「お邪魔しまーす、あら、案外きれいなのね」
「あっ、ほんとだ。遊助って部屋きれいにしないタイプだと思ってた」
「お前ら本人の目の前でよくそんなこと言えるな。でも、掃除は早苗が勝手にやってるから俺は関係ないぞ」
蓮子とメリーを家に入れると早速、あたかも俺が掃除しない男だ、みたいなことを言いだしたので、すこしイラッと来たが、一応は客人だしこらえよう。
「で、私はとりあえず寝るけど。夕飯は何でもいいからね~」
「おう。夕方までには考えとく、ってなんで夕飯まで食ってくことになってるんだよ」
「すや~~」
反射的に帰してしまったが、おかしな話である。なんで飯まで用意してあげなければいけないんだ。
「しかたないですよ遊助さん、私が何か買ってきます」
早苗はこういう時非常に温厚に見える。しかし、信仰とおれがからんでくるとそうとも限らないのだが。
「蓮子ってこういう時、結構わがままなのよね。早苗ちゃん、ごめんね」
「いえ、いいんです。一応先輩なんですから」
「ありがとう。あとで蓮子にも言っとくわ」
メリーはべつに俺を狙っているわけではないので、早苗も敵対心は見せない。
「遊助さん、あとで一緒に行きましょう」
「別にいいぞ。今日はみんないるし、焼き肉でもやらないか?」
その提案に早苗はのり、
「そうですね。お料理をしなくてもいいなら私も助かりますから」
「そうだな。早苗に色々とやらせるわけにもいかないからな」
メリーは蓮子と同じく疲れているようで、買い物には行きたくないようだった。
「すみません、荷物全部持ってもらっちゃって」
「気にすんな、俺とおまえは恋人同士なんだし、男が女をいたわるのは当然じゃないか?」
「そうですね。でも、遊助さんがいたわるのは私だけでいいんです。遊助さんはただでさえ周りに女性がたくさんいるんですから、誘惑されちゃだめですよ?」
「そういわれてもな。嫁はたくさんいるし、きっぱりと断るのは苦手だし」
早苗は目をギョロッと俺を見つめながら
「そんなこと言ってたら、私何するかわかりませんよ?」
と言ってきた。巫女なのに、こういうところは全然清くない。こういうところを直すべきだと思う。
2人で話していると時間は短く感じるもので、もうマンションについてしまった。
「そういえばなんで5階にしたんだ?上の階、他にも空いてたのに」
「私も最初は7階にしようと思ってたんですよ。でも全部埋まっていたので、縁起のいい数字の5を選んだんですよ」
「縁起がいいならそれでいいんだけどな。早く行って準備しようぜ。2人とも腹減ってるだろうし」
「その気遣いも私の前で早めてくださいよ。嫉妬しちゃうじゃないですか」
むかしはみんなそういうのを気にしていなかったから、俺も全然意識していなかった。まあ、今日からは気を付けるか。
文字数を稼いでる感じが読んでてむなしくなる




