夢の国に行ってみた
いろいろ遅れた挙句、このクオリティ。外出してばっかはだめだなぁ。
「待ち合わせとかがないのって、私たちだけなんじゃないですかね」
「嫌だったか?」
「いえ、常識にとらわれていたら遊助さんと恋愛はできません」
なんだそれ。俺が常識はずれみたいじゃないか。
「まあ、取り敢えず行きましょう。というか、早く行きたいです」
「それもそうだな」
家から20分ほど歩き、最寄り駅についた。スキマを使おうと思ったのだが、
「スキマ使ったら、デートっぽくないじゃないですか。一緒に歩いているときも大事なんです」
とのことで、徒歩で行った。スキマで移動すると、確かに味気ない。とかなんとか言っているうちに、駅についた。
「さあ、早く電車に乗りましょう」
「ちょっと遠いからな。退屈するかもしれないぞ」
「大丈夫です、それに遊助さんがいれば私退屈しないです」
「そうか。ならそれでいいんだけど」
早苗が退屈しないなら、それでいい。俺も早苗と話してれば退屈することはないだろうしな。しかし、さっきから周りの人の視線が俺たちに向いているような気がする。
「周りのみんな私たちを見てますね。それだけ私たちがいいお似合いってことなんでしょうね」
「しかし、ここまで注目されると、なんか緊張してくるな」
「遊助さんおもしろいですね。注目されても私たちは自然にしてればいいんです」
とはいってもやはり恥ずかしい。しかもこの状態を2時間ほど維持したまま夢の国へ行くことになってしまった。
土曜日で、デートスポットとしてもよく使われるため、カップルだらけだった。まあ、それぞれが自分のパートナーのことしか見つめていないから、注目の度合いはだいぶ減ったのだが。
「ここが、デ〇ズニーランドですか?すごいです!人が、初もうでの時よりもたくさんいるような気がします!」
早苗は夢の国の活気と、人の多さに興奮している様子だ。まあ、田舎から来たわけだし、これは新鮮だよな。
「じゃあ、入りましょう」
と言われたので入ることに。俺も昔来たことがあるが、友人を現地で2時間待ち、あげくドタキャンされた思い出しかない。せめて早苗とはいい思い出を作りたいものだ。
「早苗、まずどこに行く?載りたい奴あるか?」
早苗は、周りをグルんと見渡した後しばらく考えて、
「あれに乗りたいです。私、あまりアトラクションとか乗ったことないので、あれが面白そうだと」
早苗が指さしたのは、スプ〇ッシュ・マ〇ンテンだった。滝つぼに落ちるようなやつか。水が多少かかるような記憶があるが、何とかなるだろう。
結論から言うと、何とかなった。最前列ではなかったので水はたいしてかからなかった。
「すごかったですね。いい意味で怖かったですし、涼しかったです」
「それは、よかった。で、次はどこに行きたいんだ?」
「そうですね。今度はあれに」
この後もどんどんいろんな場所へ行くのだった。
ひっひっふー




