学校が敵だらけに
ドグラ・マグラっぽいすごい妖しげで怖い夢を見た。紫かなんか暗い色の人間がすごい人数で追ってきた。精神が侵されたのだろうか
昨日何も起こらずに寝れたと思っていたが、起きてみるとどうもそうではないようであった。俺の腰のあたりに2本の手が伸びていたのだ。首の後ろに暖かい風がが当たっているように感じたので、振り返ってみると、早苗が俺に背中から抱き付くようにして眠っていた。
「はぁ、こうなっちゃうのか。お~い、早苗お、起きろー」
「ふぁ・・・おはようございます遊助さん。温かかったです」
「お、おぉそうか。とりあえず離れろ。俺が起きれない」
それを伝えると、早苗はしぶしぶといった感じで起き上がった。
「遊助さん起きるの早いんですね。私もおつとめがあるので丁度よかったんですけど」
「まあな。夜は眠くないんだ、学校で寝てるからだと思う」
「そうなんですか。でも、授業ぐらいはちゃんと受けましょうよ」
早苗に授業中寝るなと諭されるとは。前は聞かなかったから成績が悪かったのだが、今はもう学んでしまっているので受ける必要もない。
「努力するけど、まあ問題ないさ」
「それでも受けないと。あっ、そろそろ行かなければいけないので私はこれで。母も起きていますから、朝ご飯食べられますよ」
「いや、早苗が帰ってくるまで待ってる。腹は減らないから」
「そうですか。じゃあ私行ってきます」
そうか、と小さく言ってから俺はまた寝た。時間があるなら寝たほうがいいな。今はゲームとかする気にもならないし、寝ておこう。
その後だいぶ明るくなったころに、
「遊助さん。起きてください、もう朝です、というかご飯食べましょう」
と早苗に起こされた。時計を見ると7時になっていた。確かさっき起きたのが日の出くらいだから2時間ほど寝ていたと思う。
「ほら、行きましょう。遅刻しちゃいます」
「わかってる、授業中寝ないように今寝とこうと思った」
そういって起き上がって、下に行った。早苗のお母さんが
「あら、遊助さん、おはようございます。昨日は楽しめた?」
と言ってきた。やっぱり仕組んで他のこの人だったか。ただ、これだと早苗が怒り出すと思う。
「もう、お母さん何やってるの!隠さないでよ」
「でも、楽しんでたでしょ?ウソはいけないわね」
早苗は顔を真っ赤にして黙り込んでしまった。
「遊助さん、早苗のことよろしくお願いしますね。・・・将来のことも」
「・・・はぁ、はい」
とりあえず従っておくことにした。
まだいろいろ怒っていそうな早苗とともに家を出て、学校に向かう。同じタイミングで帰り続けてると、絶対怪しまれるのだが、まあ適当にごまかしておこう。最悪こちらにはスキマがあるから、それで振り切れるしな。
「一緒に住んでるのってダメなんですかね。別にいと思いますけど」
「男は嫉妬深いんだよ、男女関係にはな。まあ、お前に恨みを持つ女はいないだろうけど」
「なんでですか?遊助さんかっこいいと思いますよ」
「そういってくれる人間は少なかった」
昔から思ってたんだが、俺は妖怪受けする顔なんじゃないのかと思う。異世界だからって急に女にもてるわけがない。きっと妖怪の好みは人間とは少し違うのだろう。神社から学校までは近いので8時前には学校についた。階段を上って教室に入ると、さっそく
「おい廿楽、早苗さんと一緒に来るって言うのはどういうことだ。家と神社は反対方向だろ」
聞かれるのが想像以上に早かった。まずはごまかしてみよう。
「たまたまだ、たまたま。それ以外に何もないぞ」
「にしてはお前仲良くなるの早くないか、しかも東風谷さんはお前のことを下の名前で呼んでるぞ」
下の名前で呼ばれているというのは、俺も下の名前で呼んでいるので、あまり気にしていなかった。
「だからなんだ、別にそれだけだろ」
とりあえず強引に振り切ってみた。まあ、ばれたからと言って俺はどうともならんのだが。
神奈子様のことを忘れている主




