勧誘のチャンスはどこにでも転がっているものだ
今日はちゃんと定時に投稿っと
この男はまず人間なのか、まずそこから疑問に思った。一部の人間は例外だが大概の人間はああいうことを進んでしたりはしない、はずだ。相手は同種の生き物だし、そういうの嫌悪するのかなぁ、と勝手に思っていたりする。
「君は今、私が本当に人間なのかと思っているだろう」
「!?」
読まれた?まさか妖怪とか異形のものだったのか。
「しかし私は人間だよ。まあ、なりたいと思うよ、特に吸血鬼にね」
「吸血鬼に、なんでまた行動が制限されるようなのになりたいんだ?」
相手はただの人間だったか。しかし、魔物とかそういうのが志望とは珍しい。特に吸血鬼になんて伝承では日中は外に出れないものなのに。
「君は不思議だろうね。でも私はなりたいんだ、人間というのがつくづく嫌でね。あと長生きしたいからかな」
「人が嫌いだからあんなグロいことやってるのか」
男は少し考えた後、
「そうだね。まずあんなに醜いのが自分と同種であることが嫌だ。私は害虫駆除をしているつもりなんだよ。君も人間ではなさそうだし興味を持ってくれると思ったんだが」
「そうだな。確かに俺たちより人間は寿命が短いし、ばかな奴は多い。でも仲良くできるぞ」
「そうか、君は私の話を聞いて逃げ出さなかっただけ称賛に値する。帰ってもいいよ。あ、そういえば吸血鬼とかになれる方法って知らない?」
と男は聞いてきたが、あいにくそういう話は聞いたことがない。
「残念だが、聞いたことないな。長生きしたいなら化け物になるんじゃなくて健康に気を付けろ」
と言って俺は城から出て行こうとした。
「ああ、あとさっきの女も連れて行け、ここに長く置く気はないぞ」
と、先ほどの魔女の疑いがかけられていた女性が出てきた。傷の手当はしてもらっているようで、普通に歩いていた。
「わかった。この女の人は俺が送り届けるよ」
俺は女性と一緒に城を出て行った。
「あの、ありがとうございます。私魔女なんですが、まだなり立てで、その、隠し方とかよくわからなくてああなってしまったんです。すみません」
「おいおい、俺に謝ることじゃないよ。今回は運が悪かっただけさ」
と俺はフォローしてやった。誰かに似ているような気がするが気にしないでおこう。
「私、もうここにはいられないんで、出ていきますから送らなくて結構ですよ」
出ていく?それはいいこと聞いた、ぜひ幻想郷に来てもらおう。
「引越しならいい土地があるけど来るか?」
「場所があるんですか?行きます!魔女狩り、とかはないですよね・・・?」
「ないよ。人じゃないやつが多いからそういうの気にしなくてもいいよ」
それは事実だ。魔法が使えるくらいで驚くようなやつらではない。
「なら、行かせていただきます。魔法で行くんですか?」
「魔法というか、能力だな」
俺はスキマを開いた。彼女は魔法以外、妖怪などの異形の知識は乏しいようで、
「すごい!やっぱり魔法ですね」
「違うんだけどな、まあいいや入って入って」
「ということで、新しい住民です。みんな仲良くしてやってください」
「わあ、魔法使いですわ。私の術といろいろ比較してみたいですわ」
「面白いの連れてきたわね、遊助。家はどうするの?里に行かせるのかしら?」
「まあそれはおいおい決めるとして、今日はここに泊めてやってくれ」
ということで名前すら聞いていないが新しい住民がこうしてまた幻想郷に増えた。
小説以外で自主的に続けるものが今までなかったな




