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具現戦争  作者: 桜井 霊歌
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初めましてご主人様

文才もなく書いています。下手くそなのでご注意ください。更新は毎週日曜日ですのでよろしくお願いします。

俺の名前は夜影 冬夜。普通の高校3年生よくやかげ ふゆよるとか呼ばれてしまうという名前だがこれでやかげ とうやと読むんだ。

そんなことはどうでもいいのだが……、今日は色々ありすぎて、パニクっている。

なんでパニクってるかって? そんなの変なことが起きたからに決まってるじゃないか。

何が起きた? そういえばそこを話していなかったね。

それでは説明しよう。ざっと6時間前の出来事を見てもらうとしよう。

6時間前……

いつもどおり学校に行って授業が終われば家に帰り自分のアニメのポスターやタペストリーが飾ってある、いわゆる痛部屋に行き、パソコンを起動させた。

決して勉強とかで起動するわけではなく、

オンラインゲームやチャットをするために起動する。

そんな有意義な生活を送っていた。

相手の顔など見えないのに趣味を共有するというだけで楽しんでいるのだ。

最初は抵抗あったのに今はどっぷりはまっていてパソコンなしじゃ生きられないそんな体になっていた。

最近では学校にも自分のパソコンを持ち歩きたいと思ってしまっているほどだ。

パソコンが完全に起動し、俺は画面を操作していると、メールが一件来ていた。

パソコンのメールは基本オンラインゲームの情報などが来ている。

さっき来たメールを開いてみるとそこにはキャンペーンみたいなメールだった。

読んでみると、条件をクリアーしたらキャンペーン中のオリジナルキャラクター一体をプレゼントという内容だった。

流石にキャンペーン限定という言葉に弱かった。

すぐさまゲームを起動しクエストを受け、入手しに行った。

クエストは簡単で1/5から5/5まであり、ただアイテムを集めるだけだった。

でも期間は一日……油断できない……。

俺は晩ご飯を食べれないのを覚悟してゲームに集中した。

やること5時間半。

見事に全て制覇した。

あとはクエスト終了の文字を押せばもらえるはずだ。

恐る恐る、押してみるとクリアーという文字が大きく表示された。

それと同時に画面にノイズが走った。

「な、なんだ⁉」

ジジッという電気が走る音がし、画面を見ていると、画面にキャラクターが生成されてきている。

まあゲーム内で生成されるならわかるが……完璧に画面全体で生成されている。

「なんだこれは……」

そうしか言えなかった。状況が把握できていないからだ。

そして生成が終わると、画面のノイズも終わった。

終わると同時にスピーカーから声がした。

「初めまして……キャンペーンのクエスト

クリアーおめでとうございます、私がキャンペーンの商品です」

小柄な中学生くらいの身長150cmくらいの体が細めで髪が黒くロングなメイド服姿の子が出現した。

「お、お前が?」

「はい、このキャンペーンはほんの一部しかメールが送られておらず、一部の人しかできない設定になっています」

一部…? キャンペーンなのにどうして……という疑問を持ってしまう。

それも当たり前だろう、いきなり意味わからない状況になったり一部の人しかキャンペーンが実行されていないとかおかしいにも程があるってものだ。

「今は説明モードなので口調が硬いですが、ご了承を、さてあなたには戦争をしてもらいます」

「せ、戦争?」

「私を使って、戦いに参加するのです」

「あぁ……決闘?」

「いえ、そんな甘いものではないですよ」

「じゃあなんなのさ」

「戦いの時は特別な空間を生成しあなたの世界へ召喚されます」

「ほう……」

「もちろん傷つきますし、個人空間を張ればずっと召喚させることができます」

なんかこういうパターンはひどいことしか起こらない、そう伝えたいのだろうか。

漫画でもアニメでもそうだ、基本こういう展開は危ない。

ということは遠まわしで危険と言っているのだ。

「聞いていますか?」

「あ、はい」

考え事していたら途中から聞くのを忘れていた。

「参加しますか? 参加しませんか?」

ここで参加と言えば多分悲しいこと死にそうになることなどがたくさん自分に降りかかるだろう。

出来心でやるものではないと分かっていても、もう答えはでていた。

「参加します」

「参加ですね、私の下に表示される入力欄に名前、住所、電話番号、生年月日を入力してください」

と、案内人みたいなキャラはてくてく歩いていくとマウスみたいに指を指した。

まるで画面内で生きているみたいだ。

「お、おう」

俺は言われた通りに順番に入力していった。

多分これでもう逃げれないだろう……。

「入力ありがとうございます、あとは私に名前を付けてもらえますか?」

「名前……か」

「はい」

そういやこういうのってやっぱ名前を要求されるよな……。

さてどうしたものか……。

「エ……エリス」

「ほう、エリスですか」

「どうかな?」

「まぁいいでしょう」

なんか反応が微妙だったが、通ったからいいだろう……。

「ご登録ありがとうございました、では説明モードから普段モードへ切り替わります。性格も大分違うのでご注意ください」

「あ、はい」

さてどんな性格の子なんだろうか……優しい系、でも黒髪ロングだからツンデレかな?

と、思っているうちに切り替わったようだ。

「は、初めまして……よろしくお願い……します」

可愛いもの静かだと⁉

「あ、あの」

「あぁごめん、よろしくエリス」

「よろしくお願いします、ご……」

「ご?」

「ご主人しゃま!」

盛大に噛んじゃうの来たよ来ちゃったよどうしよう。

とにかく冷静に対処しよう。

「いや普通に呼び捨てでいいからな?」

「が、頑張ります……」

さてと聞けなかったことを聞くとしよう。

まだまだ疑問に思うことが多いのだ。説明は先ほどあったが申請やらだけだった。

「そういや今パソコンにいるけど場所移動とかどうするんだ?」

「それは……携帯とかに移動……できます」

「ほうほう、あと聞きたいんだが……」

「はい?」

「なんでマイクなしで喋れてるんだ?」

これは最初につっこむべきだったのに、最初につっこまなかった俺は何なんだろう。

「それは……なぜなんでしょう……」

「え?わからないの?」

「はい……」

ふむ……分からないときたか、でもなぜわからないのだろう。一通り説明はプログラムに刻み込まれているはずなのだが……、もしかしたらあえて入れてないのかもしれない。

「まぁいいや、とりあえず……」

そう言ったあと、俺の腹はぐーっとなった。

安心してお腹が減ってしまったのだ。

流石イベントである、こういうときお腹が空いていても、忘れさせる程度の能力を持っている。恐るべしイベント。

「まだ何も食べてなかったのですか……?」

「イベントの為に飯ぬいてたからな、カップラーメンでいいか」

多分親は俺の分もご飯を食べてしまっただろう。

でももう慣れてることだ、これが初めてではないし高校に入ってから親と一緒に食べることもなくなった。

そう俺は高校に入ってから学生ニートなのである。

学校から帰ってきたら、親に何も言わず部屋に入る。

それが……学生ニートだ。

「あ、それなら私も……お手伝いします」

「ん? プログラムなのにどうやって?」

「そ、それは……見てればわかると……思います」

と、エリスがそう言うとパソコンの画面から姿を消した。

「お、おい!」

俺の声は多分聞こえていないだろう。さっきの言葉が気になるが仕方なく部屋のドアを開けキッチンへとむかった。




キッチンに着くと、すぐに違和感がわかった。

電気ポットのお湯が沸いているのに気がついた。

「どうです……?」

本当ならパソコンから聞こえてくるはずの声が、スマートフォンからエリスの声が聞こえた。

「な、なんで俺のスマホに⁉」

「そ、それは……私が情報量にまで小さくなって携帯や電気ポットなどに入り込んでいるん……です」

情報量にまで小さくなるということはプログラムがバラバラになって移動先で元通りに姿になっているということか。

それにしても現代の技術ではないのは確かだ。

まず1つ、マイクなしでパソコンや携帯の中の物と喋れないはずだ。

2つ、プログラムに感情や単独行動はできないはずだ。

とりあえず色々と試してみるしかないようだ。

「じゃあお茶温めたいから、コップを電子レンジに入れてふたを閉めたら40秒でお願い」

「わかりました」

コップに適量の緑茶をコップに入れてからエリスに合図するとスマートフォンの画面から消え、同時にコップを入れて、ふたを閉めるとぴっぴと音がし、40秒が設定され電子レンジが動き出した。

そしてスマートフォンの画面にエリスが戻ってきた。

「どう……ですか?」

「完璧……だね」

正直本当にここまで完璧にできるとは思っていなかった。

時間設定を間違えてしまったり、電子レンジが作動しなかったりするかと思ったが、

まさかここまで完璧だとは……。

「信じて……貰えましたか?」

正直まだ信じろと言われても難しいだろう。今日あって今日実行されてもうん、わかったとは言えない。

確実とは言えないからだ。

「まぁ……とりあえずそういうことにしておこう、でもまだ確実に信じたわけではないからな」

「はい……」

そう言ったあとぴぴっと電子レンジから音がし、電子レンジの中からお茶の入ったコップを出した。

そして俺は食卓につきカップラーメンを食べようとした……が。

順番を間違えてしまったカップラーメンにお湯を入れるのを忘れてしまった。

なんとういう失態だ。

「どうしました?」

「あぁ聞いてくれよ……カップラーメンにお湯入れるの忘れてたのよ……」

「やっちゃいましたね……」

「あぁ、やっちまったよ……」

どうしよう一気にカップラーメンを食べる気が失せてしまった。

冷凍物で済ますしかないか、今からカップラーメンを作るキモないし、それしかないだろう。

考えていると、スマートフォンからエリスの声が聞こえてきた。

「私をこの家に召喚……してください」

「家に?」

そういえば最初の説明の時に言っていた、ずっとそばにいさせることもできると。

「はい、この家に私を召喚すなわち具現化する固定結界。その名も具現結界を張って頂ければ私を召喚できます」

「ほう、それはどうやって?」

「私の名前を言って、具現結界発動と言ってもらって範囲指定してもらえれば召喚できます」

「範囲はどれくらい?」

「範囲は指定できますが、地球一周とかそんなサイズの結界は結界を張れません」

 この言い方だと、張れても街を一つ包めるくらいだろう。

 それにしてもこれだったら個人結界の為に張ったら大きいと思ってしまった。

 これだったら個人で張れる結界があるだろう。

「エリス、個人結界ってないのか?」

「個人結界……あ……」

 エリスは説明するの忘れてましたという顔をしていた。

 いきなり重要な説明をミスしないでくれと思いながら、これからないことを信じながら続きを聞くことにした。

「とりあえず練程度に具現結界を張ってみてください」

「ほいほい」

 冬夜は、エリスの入ったスマートフォンを持ち、掲げて彼はこう言った。

「エリス、具現結界発動! 囲は家全体、

サモンバリアセットアップ!」

 そういうとスマートフォンから透明で薄いマフラーみたいなものがずるずると出てきて家を包み込み見えなくなった。

 透明なので見えないのであろう。でも貼っているという感覚は残っている。

 そして肝心のエリスだが……。

 冬夜はきょろきょろしていると後ろから軽く服を2回引っ張られた。

「そっちかエリ……ス」

「はい……」

 そこにはエリスがいた……が、普通に人と間違えてしまってもおかしくないくらいはっきりされていた。

 なんなのだろうかこの技術は……現代の技術をはるかに超えすぎている。

 これを見てから改めて思ってしまった、とても危険なゲームに参加してしまったということを。

「ご主人様?」

「あ、あぁごめんごめん召喚に成功したみたいだね」

「はい、私はリアルに召喚されます。 こっちに召喚しているときは人と同じ機能を持ちます。 お腹もすかしますし」

「ほうほう……」

 普段スマートフォンやパソコンなどに入れておけば人の機能は止まるということだろう。

 召喚をすると人の機能タイマーとしよう。  

 それが動き出し人と同じようにお腹をすかすということだろう。

「……これだけだと思います、戦闘機能はご主人様……あなたの育て方により変わってきます」

「そこはゲームと一緒ってわけか」

「はい」

 多分育て方、すなわち訓練だろう。戦闘技術を身につけて強くなる。

「武器は?」

「ソード、太刀です」

 太刀か……結構コントロールが難しい刀の分類に入る。

 でも使い慣れたら強い武器である。

「了解だ、とりあえず今日は休もう。もう時間が時間だ」

「時間……?」

 よく見るともう時刻は夜中の1時を指していた。

 結局飯まで食いそびれた上にお茶も冷めて、カップ麺すら食べれていなかった。

 そしてお風呂にも入れていない……。

 最悪な出だしだ。

 そして最悪なことがまた起きた。

「冬夜、誰かいるの?」

 母親の声が2階から聞こえてきた。

 しまった親のことをすっかり忘れていた。   

 どうしよう……このままで言い訳するにもできないだろう。

 というかここまでバレなかったのがすごいくらいだろう。

「エリス一旦スマホに戻って!」

「わかりました」

 エリスはスマートフォンに戻っていくと同時に母親がリビングにやってきた。

「さっきから違う子の声が聞こえてきたけど何? また通話?」

「そ、そう。通話!」

「ならうるさいからもう少し声を下げなさい!」

 母親にげんこつをくらいそのあと説教が  1時間続いたあとに寝たなんて言えなかった。


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