第三斬【乗り込み】
第三斬【乗り込み】
大悟が道中を歩いている時、三人の若者が大悟の前に立ちふさがった。
「おい、お前」
三人は話しかけてきた。
「…何か」
大悟は暗い声で答える。
「刀を出しな」
「…フン、断る」
大悟はそれをあっさり断った。
三人はそれを聞き、かすかに青筋を立てた。
「…あ?」
「何つったおい」
大悟は冷静に答える。
「断ると言ってるだろう、去れ」
「お前俺達が誰だか分かってるだろ…」
若者は青筋を太くする。
「知らんな」
「いい度胸じゃねぇか!俺ら「黒浪連合」を知らねェとぬかすとは!」
若者達は刀を抜く。
「…?やる気?か」
大悟もまた、刀を抜いた。
「覚悟しやがれっ!」
若者は刀を振り下ろす。
大悟はそれをあっさりかわし、懐に入り、抜いた刀で腰を切りつけた。
「なっ…」
カチン、と大悟の刀を鞘にしまう音が聞こえた。
若者の腰から鮮血が吹き出た。
「あっ…アニキ!…畜生、覚えてろ!」
残りの部下二人が上司を抱えて逃げる。
「あいつらか…【組織】というのは。「黒浪連合」…潰すか」
大悟はその場から去った。
しばらく進むと、一軒の屋敷みたいな家があった。
「ここか…?」
大悟は表札の前まで行った。
そこには
「黒浪連合」
「やっぱりな…」
大悟は玄関に向かった。
「無防備だな…」
大悟は刀を抜き、表札の看板を切り落とした。
玄関には豪華な飾りつけがほどこしてあった。
「馬鹿らしい…こんなもの何が楽しいのだ」
その飾りつけを玄関ごと蹴っ飛ばした。
「何だ!貴様!」
「ん?見て分からんか、?侍?だよ」
大悟の余裕の表情を見て、連合の一人は置くにいる倒れた奴と抱えている二人の仲間を見た。
「お前ら…どうして」
「おい門番!これ見ろ!大畔のアニキが殺られた!」
大悟はそいつらを見て、
「さっきの奴らか…拙者から刀を奪おうとするからであろう」
「お前…何者だ」
「だから、?侍?。拙者を愚弄する気か?」
大悟の顔からは不適な微笑は消え、不満が見えた。
「ヒッ…」
「改めて…頼もう!!」
玄関の門番の男は腰を抜かしている。