第二十二斬【別働隊】
第二十二斬【別働隊】
「この野郎っ!邪魔すんなっ!」
幸助が刀を弾こうとしたが、大悟は空いた片手で幸助の顔面に殴りを入れた。
「が…」
「お主には隙がたくさんある」
大悟の余裕満々の台詞を聞くと、さっきまで苦戦していた大助は自分を雑魚扱いした。
「まさか…あん時のガキがこんなに強くなってるなんてな」
大助は傷口を押さえて皮肉っぽく言った。
「こんな…くそがきに…」
幸助はまだ動けた。
「まだ動けるか。そのままにしていればいいものを」
大悟は幸助の刀を弾いた。
「!俺の刀が…」
弾かれた刀は大悟の手に渡った。
「…ふむ。いい仕事物だな」
大悟はそう言うと、その刀を草むらに投げた。
「大悟!何をして…」
勝也が言うと、その草むらの中には別働隊が居た。
「ぐぎゃぁぁ!」
と言う悲鳴と共に
「今だ!」
と言う勝也の声。
その声と同時に、銀十字隊と狂犬が一気に押せ寄せた。
「行け!打ちのめせ!」
という銀河の声。
別働隊は突然出てきた二軍に怯みを見せた。
「行くぞ!狂犬出動!」
英二が突っ込んでいった。
「く…なめた真似を…」
幸助は鼻血を出しながら立った。
「よせ。今のお前に武器は無い」
「あるさ!」
大悟の忠告を無視して、幸助は言った。
「ここに…」
と言い、仲間をぶん殴った。
「な…」
「刀は手に入れた!覚悟しな!」
幸助が突っ込んできた。
「貴様…仲間を何だと思っている!」
大悟の怒りが爆発した。
大悟はしゃがみ、刀をかわした。
「なっ、早っ…」
と、最後まで言う暇も無く、幸助は斬られた。
「ぐわぁぁ!」
膝をついた幸助。
首から鮮血が出ている。
止血出来ず、幸助は倒れた。
「やった!流石大悟ちゃん!」
龍之介が調子良く出てきた。
「俺が苦戦していた幹部を倒すとは、見事だ」
勝也も褒める。
「早くしましょう。今桜井達の所に、二人幹部が来ています」
大悟の言葉に反応する。
「何だと、よし、早く行こう」
こうして、幹部を倒した大悟は、六人を連れて走った。