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修行の果てに見つけた「もう充分」ーそして終わりに

この本を読んだきっかけは、

光奈広大さんのブログで紹介されていたことだった。


私は光奈広大さんのブログから

数えきれないほど多くのことを学ばせてもらった。


その流れで読んだのが、アニータ・ムアジャーニ著

『喜びから人生を生きる! ~臨死体験が教えてくれたこと~』

である。


今からもう10年以上前のことだ。


当時の私は、いつも何かを探していた。

常に不完全燃焼感があり、

何か大切なものを求めながら、

彷徨さまよいながら生きていたように思う。


けれど目の前の現実には、

片づけなければならないことが山積みだった。


・ストレスまみれの仕事

・家事

・一人での子育て

・実家との確執


かつてトリプルワークをしていた時期もあった。


副業の二つは好きなことで、

「やりがい」も「楽しさ」も感じられていたから、

苦ではなかった。

それでも不完全燃焼感は決して消えず、

彷徨さまよい続ける苦しみは続いていた。



若い頃から「自由」を何よりも大切に

生きてきた私にとって、

結婚後の生活は試練の連続だった。


常識。

世間体。

固定観念。

先入観。

周囲と歩調を合わせること。


そうした価値観が悪いわけではない。


ただ、もともとそうした発想を持たない自由人の私には、

とても窮屈に感じられ、息苦しかった。


義理の家族との関係、

自分の実家との板挟み、

会社組織の中で働くこと。


家庭を持ち、

子育てをしていれば、

自分の思うままには生きられない。


それが現実ー


だから私は繰り返し自分に言い聞かせていた。


「これは修行なんだ」


苦しいことも、理不尽なことも、

「成長するために必要な学びなんだ」

そう思うことで、

なんとか毎日を乗り越えていたのだ。


そんな日々を過ごし、

子育てがひと段落した頃に出会ったのがこの本だった。


そして、この本を読んで

心の底から思った。


「もう修行はやめよう」


もちろん、

自分から進んで修行をしていたつもりはない。


けれど次々に起こる苦しさや困難を受け止めるために、

私はいつの間にか「修行」という考え方を

支えにしていたのだと思う。


修行をすれば成長できる。


修行をすれば達成感を得られる。


修行をすれば満足できる。


そんな価値観を、

固く信じていた。


だから苦しくても、


「私なら頑張れる」


そう自分を励まし続けてきた。


シングルマザーであれば、なおさらだった。

子どもたちに影響してしまうから、

前向きでいなければならない。

強くあらねばならない。


そう思っていた。


けれど、この本はまったく違うことを教えてくれた。


それが、この一節である。


「私は、動揺することが起きた場合、

自分がネガティブな気持ちになるのを許しています。

なぜなら、本当の感情を封じ込めるよりも、

体験するほうがはるかに良いからです。

それは、自分が感じていることと闘うのではなく、

受け入れるということです。

判断せずに、許すという行為は、

まさに自分への愛の行為です。

自分に優しくするという行為は、

楽天的なふりをしているよりも、

喜びに満ちた人生を創造する上で、

ずっと役に立つでしょう。


― 中略 ―


実際に最悪の1日だったかは重要ではありません。

その時、自分がどう感じていたかが

もっと大切なのです。

困難に直面している時も、信頼を失わず、

不安や悲しみを恐れという感情が

過ぎ去るまで、抑圧せずに、

そのままでいるということです。

それは本当の自分に

忠実でいるよう許すことにほかなりません。

そうすれば、その感情は消えていき、

だんだん現れなくなるでしょう。」    


(『喜びから人生を生きる!~臨死体験が教えてくれたこと~』

アニータ・ムジャーニ)



読みながら私は思った。


ああ、そうか。

そうだったのか。

何かが、お腹の底にストンと落ちた。


ネガティブな感情を消そうとしなくていい。

無理にポジティブになろうとしなくていい。

悲しいなら悲しいまま。

つらいならつらいまま。

まずは、その感情がそこにあることを

許していい。

認めればいい。


それも自分の一部分として

抱きとめていく方向に進めた時に、

「無理はやめよう」

心からそう思えたのだ。


それは怠けることでも、

逃げることでもなく、

自分自身を愛すること、

いたわることだった。


この本との出会いから

10年以上が過ぎた今でも、

時々思い出す。


「修行ではなく、味わう。

味わいつくして、

自分の人生を生きる。」


その視点を与えてくれた一冊だった。



    ーおわりー


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